Macユーザに圧倒的な支持を受けているランチャアプリ「Raycast」には、iOS/iPadOS版が存在します。Mac版とは少し趣が異なりますが、このアプリを使えば、さまざまな生成AIを1つのアプリで切り替えて利用したり、ノートやWebサイト、定型文などを作成・登録してすばやくアクセスしたりできます。
特に、キーボードでiPadを操作するユーザにとっては、作業効率を大幅に向上させるおすすめのアプリです。ぜひ一度試してみましょう。

○Mac版と異なる、iOS/iPad版Raycastの特徴

Raycastは、多機能なランチャ(キーボードランチャ)としてMacで人気を集めています。キーボードショートカットで検索窓を呼び出し、文字を入力するだけでアプリの起動やファイル検索、システム操作、Web検索などを素早く行えます。

さらに、専用ストアから独自の拡張機能を追加インストールすれば、カレンダーやメモの検索も可能です。クリップボードの管理や定型文の登録・呼び出し、ウィンドウサイズの変更などもキーボード操作だけで行えるため、日常のさまざまな作業の効率を大幅に高められます。特に「マウスに触れず効率的に作業を進めたい人」に支持されているアプリです。

一方、2025年5月に登場したiOS/iPadOS版のRaycastは、Mac版とは少し性格が異なります。iOS/iPadOS版では、豊富なランチャ機能や一部の高度な拡張機能は現時点で利用できず、どちらかというとAI機能を前面に押し出した仕様です。Mac版と比べると機能面でやや見劣りしますが、それでもiPadでの作業を大幅に効率化できるため、主な機能を詳しく解説していきましょう。

○1つのアプリでさまざまなAIを

iOS/iPadOS版Raycastでまず試してみたいのは、AI機能です。画面下部にはプロンプト入力欄が用意されており、ここに指示や質問を入力するとAIが回答を返してくれます。
標準では「Raycast AI」が使用されますが、必要に応じてChatGPT、Claude、Gemini、Perplexity、DeepSeekなど、ほかの生成AIに切り替えて利用することも可能です。1つのアプリでさまざまな生成AIを使い分けられる点が、この機能の大きな魅力です。

Notes、Quicklinks、Snippetsが便利!


iOS/iPadOS版Raycastでは、Notes、Quicklinks、Snippetsの3つの機能にも注目です。

まずNotesは、その名の通りRaycastに内蔵されたノート機能です。シンプルなユーザインターフェイスながら多機能で軽快に動作するのが特徴。音声入力やMarkdown記法に対応しており、iPadで使うメインのノートアプリとしても十分な性能を備えています。

次にQuicklinksは、Webページへのショートカットを作成できる機能です。普段よく利用するお気に入りのWebサイトを登録しておけば、ホーム画面から素早くアクセスできます。

最後のSnippetsは、定型文やメール署名、コードの雛形などを登録できる機能です。こちらも、よく使う内容をあらかじめ登録しておくことで、必要なときにすぐ呼び出せます。

これらの機能はAI機能同様、ホーム画面のボタンを1タップするだけでアクセス可能。保存・登録した内容も素早く開けるため、作業効率を大幅に高められます。


○目的の機能や情報に素早くアクセス

iOS/iPadOS版Raycastの最大の魅力は、前述のような多彩な機能や操作、登録した情報を素早く実行できる点です。

具体的には、よく使う機能(AI機能や新規ノート作成など)や、Notes、Quicklinks、Snippetsに登録した情報をお気に入りとしてホーム画面に自由に配置でき、ワンタップでアクセス可能です。また、検索窓に文字を入力して、目的の機能をすばやく実行することもできます。

さらに、Mac版同様、ほとんどの機能や操作をキーボードショートカットで実行できる点も魅力です。[Command]キー+[F]で検索窓を開いたり、[Command]キー+[1]でAI機能を呼び出したりできるため、特にiPadをキーボードで操作するユーザーは、Macに匹敵する操作感と作業効率を実現できます。

ここではすべての機能を紹介できませんでしたが、iOS/iPadOS版Raycastでは、iPhone標準の「ショートカット」アプリとの連携や、ウィジェットをiPadのホーム画面に追加する機能も搭載されています。さらに、プロ版(1,500円)にアップグレードすると、Mac版RaycastとAIチャットのやりとりや、作成したNotes、Quicklinks、Snippetsを同期することも可能です。今後、Mac版のように機能が拡充されればさらに便利になるでしょう。

本連載は、「マイナビニュース」と「Mac Fan Portal」の2つのサイトで交互に掲載いたします。回によってどちらかのサイトに連載記事が掲載されますが、両方のサイトでご愛読くださいますようお願いします。
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