今年も確定申告のシーズンがやってきました。最近では、自宅から手軽に申告できるe-Taxを利用する方も多いのではないでしょうか。
しかし、今年度はマイナンバーカードのICチップに記録されている「電子証明書」の有効期限を迎える人が増えるといわれています。もし有効期限が切れてしまったら、確定申告にどのような影響があるのでしょうか。

この記事では、マイナンバーカードや電子証明書の有効期限切れによる確定申告への影響や、更新手続きの方法などをまとめました。

マイナンバーカードと電子証明書にはそれぞれ有効期限がある

生活するうえで必要な行政手続きやマイナ免許証など、あらゆるシーンで役立つマイナンバーカード。そんなマイナンバーカードには、有効期限があります。カード本体の有効期限は、以下のように設定されています。

・18歳以上の方: 発行日から10回目の誕生日まで

・発行時に18歳未満の方: 5回目の誕生日まで
※申請受付日が2022年4月1日より前の方は「18歳未満」を「20歳未満」と読み替える

一方、カードのICチップに記録されている電子証明書(署名用電子証明書・利用者証明用電子証明書)の有効期限は、年齢にかかわらず発行日から5回目の誕生日までです。つまり、カード本体の期限が残っていても、電子証明書だけが先に期限切れとなるケースがある点に注意が必要です。

特に2025年度は、電子証明書の更新が必要なマイナンバーカードが大量に発生すると見込まれています。全国保険医団体連合会の調査によれば、その数は2,768万件にまで上るとされています。

これは、マイナポイント事業が2020年前後に実施された影響で、同時期にカードを取得した人の電子証明書が一斉に期限を迎えるためです。

では、自分のマイナンバーカードの有効期限は、どのように調べられるのでしょうか。
マイナンバーカードの有効期限は、カード券面の住所の下、生年月日の右側に記載してあります。また、電子証明書の有効期限は、マイナンバーカードの有効期限の下の部分(発行の際にご自身で記入したもの)、もしくは、パソコンやスマートフォンからマイナポータルを通じて確認できます。

有効期限が近づくと、マイナンバーカードや電子証明書の「有効期限通知書」が送付されますが、通知が届く前に確認しておくと安心でしょう。なお、マイナンバーカードおよび電子証明書は、有効期限が3ヶ月未満になると更新が可能になります。

有効期限切れは確定申告にどう影響する?

国税庁によると、インターネットを利用した確定申告の数は年々増加しています。2025年にe-Taxを利用して確定申告を行った人(所得税等の確定申告書の申告人員)は、確定申告を行った人全体の74%に達しました。つまり、確定申告を行った人の約4人に3人は、e-Taxによる申告を行ったことになります。

また、今年からはiPhoneのマイナポータル連携アプリを活用した申告も可能となり、今後さらに利用者が増えると見込まれています。

しかし、マイナンバーカードや電子証明書の有効期限が切れている場合、e-Taxやマイナポータル連携を利用できません。すると、オンラインでの確定申告が進められなくなってしまいます。

確定申告の期限が迫ったタイミングでこれらの期限切れに気づくと、更新手続きが間に合わず、紙での申告に切り替えざるを得ないケースも考えられます。有効期限は早めに確認し、必要であれば更新手続きを済ませておきましょう。

マイナンバーカード、電子証明書を更新するには

マイナンバーカードや電子証明書の更新手続きは、以下のような方法で行います。

<マイナンバーカード>

・有効期限通知書に申請書IDの記載のある方: 申請書IDの右側に「交付申請用QRコード(URL)」があり、このQRコードを使用したスマートフォン等からのオンライン申請、または証明写真機での申請が可能。

・有効期限通知書に申請書IDの記載のない方: 有効期限通知書、マイナンバーカード(有効期限内であること)または本人確認書類(お住まいの市区町村窓口に確認)を持ち、市区町村窓口で手続きを行う。

<電子証明書>

・本人による更新手続き: 有効期間内のマイナンバーカードおよび有効期限通知(なくても手続き可能)を持ち、住民登録のある市区町村窓口に来庁。窓口でマイナンバーカードに新しい電子証明書を書き込む。

※電子証明書の更新には暗証番号の入力が必要だが、暗証番号を忘れてもは窓口で再設定が可能
※更新手続きは予約制の市区町村もあるため、事前確認が必要

・代理人による更新手続き: 有効期限通知に同封されている「照会書兼回答書」に申請者本人が必要事項を記入し、封入・封かんのうえ、代理人に渡す(有効期限通知が届かない場合、住民登録のある市区町村に照会書兼回答書の郵送を依頼)。代理人は必要書類を持参し、申請者の住民登録のある市区町村窓口に来庁する。

※必要書類は、申請者の有効期間内のマイナンバーカード、照会書兼回答書(封入・封かんしたもの)、代理人の顔写真付き本人確認書類、有効期限通知書(なくても手続き可能)
※申請者が照会書兼回答書に記入した暗証番号に誤りがあった場合、即日の更新は不可
有効期限は早めに確認を

確定申告は自宅から手軽にできるようになりましたが、マイナンバーカードや電子証明書の有効期限切れには注意が必要です。「いざ確定申告をしようとしたら期限切れで間に合わなかった」という事態を防ぐためにも、早めに期限を確認し、余裕をもって更新手続きを行いましょう。

武藤貴子 ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント 会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中 この著者の記事一覧はこちら
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