3月5日、ダイナースクラブカードを発行する三井住友トラストクラブは、2026年4月に開始される24の新サービスを発表しました。またすでに発表されている通り、2026年4月からダイナースクラブカードの年会費は29,700円に、ダイナースクラブ プレミアムカードは165,000円に改定されます。
今回は新サービスの内容と、料金改定後のダイナースクラブの価値を検証していきます。
一気に24サービスが追加

新サービスの大きな方向性を整理すると、一つはグルメサービスの深化、もう一つは健康・ウェルビーイング・タイパ(時間対効果)など、ライフスタイルに合わせたより使いやすいサービスへの拡充です。

従来からの強みであるグルメサービスをより尖らせつつ、日常のさまざまな場面で使える健康、ウェルビーイング、タイパ・効率化のための特典が追加されます。

グルメサービスの楽しみ方が増える

ダイナースクラブといえば、グルメに強いという印象をお持ちの方も多いと思いますが、実際に既存のグルメサービスだけでもかなり充実しています。
○既存のグルメサービス

エグゼクティブダイニング
The Club Dining
料亭プラン
ナイトイン銀座
「ひらまつ」特別優待
トランジットグループ特別優待

毎年ダイナースクラブレストランウィークも開催されており、これだけでも十分グルメを楽しめるのではないかと思いますが、ここにさらにグルメサービスが追加される形になります。
○レストランキャッシュバックサービス

「My Taste fromダイナースクラブ」では、年2回、提携レストランにて利用金額の最大20%がキャッシュバックされるサービスです(上限:プレミアムカード会員4万円、ダイナースクラブ会員2万円)。

これまでダイナースクラブでのグルメ特典はドリンク優待や飲食代の割引が中心でしたが、キャッシュバックという直接的なメリットを打ち出した点は、ダイナースクラブとしては新鮮です。
○エグゼクティブダイニングが拡充

エグゼクティブダイニングとは、対象レストランで2名以上でコース料理を利用すると、1名のコース料金が無料になるというもの。今回、この対象にハワイ、シンガポール、台湾の海外店舗が追加されました。

2名予約で1名無料というサービス自体は他社のハイエンドカードにも存在しますが、海外でも適用されるのは非常に珍しく、海外旅行や出張の際にもぜひとも活用したい特典です。

○会員限定の特別なダイニング体験

こちらはプレミアム会員限定で、予約の取りづらい厳選レストランでの特別なグルメ体験が用意されるとのこと。こちらは詳細がまだ明らかになっていませんが、ダイナースクラブ プレミアム会員だけでなく、航空系プレミアムカードや提携プレミアムカードでも利用できるとのことで、サービス開始が待ち遠しい内容です。


○その他のグルメ優待

そのほか、ハワイの対象レストランのコースメニューが優待される「アロハダイニング」や、名店の味を自宅で楽しめるプレミアム冷凍グルメ通販サービスmitaseru特別優待なども開始されます。


より身近に使いやすい特典も

ライフスタイルの面では、日常的に使いやすい特典が増えます。その中から使いやすい特典をご紹介します。

GDOゴルフ場予約特別優待:全国1,500コースで使える3,000円クーポンを3ヵ月に1度先着1,000名に
オーディオブック特別優待:60日無料体験+毎月3,000円相当ポイントプレゼント
S.RIDE特別優待:タクシー配車で使える1,000円クーポンを2ヵ月に1度先着1,000名に

従来のダイナースクラブはどちらかといえば、特別な時に使える特典が多い印象でしたが、タクシーやオーディオブックのように、日常で使いやすい特典が増えている点に注目です。

金銭的メリットを享受できるか?

発表会では新サービスを利用するだけでも31万円を超える価値が得られるという解説がありました。

この価値の中には新サービスの一つであるRIZAPの特別優待(入会金無料、コース料金10万円割引)が含まれており、その価値が約15万円とされています。RIZAPを利用するかどうかで得られる価値に差が出てきそうですが、逆にRIZAPを利用したい方がダイナースクラブを選ぶという選択肢も出てきます。

昨今、高級クレジットカードでは体験価値が重視される傾向がありますが、今回のダイナースクラブの新サービスは金銭的な価値も明確に打ち出している点が特徴的です。
年会費の改定と、他社カードとの比較

カードの値上げは2025年に発表済みで、2026年4月(新規入会者は3月1日から )から適用されます。

ダイナースクラブカード:24,200円→29,700円
ダイナースクラブ プレミアムカード:143,000円→165,000円

比較対象になりそうな主なカードを年会費順に並べると、以下のような位置づけになります。

ダイナースクラブカード:29,700円
アメックス・ゴールド・プリファード:39,600円
ラグジュアリーカード チタン:55,000円
JCBザ・クラス:55,000円
ラグジュアリーカード ブラック:110,000円
アメックス・プラチナ・カード:165,000円
ダイナースクラブ プレミアムカード:165,000円
ラグジュアリーカード ゴールド:220,000円
※いずれも税込

他社のハイエンドクレジットカードが5万円を超えるのが当たり前の中で、ダイナースクラブカードは値上げ後であっても2万円台に収まっています。ポイント還元率だけを見れば特別に優れているわけではありませんが、カードで得られる特別感や特典の質を考えると、コスパのよいカードではないかと思います。

ダイナースクラブの価値と特別感

今回の新サービスは、グルメでのキャッシュバックなどグルメ面がより魅力的になりつつ、グルメ以外のサービスもラインナップが増えて、金銭的メリットを訴求する内容となりました。

価値の見極めのポイントは、普段の生活で今回紹介した特典をいかに享受できるかです。特典を使いこなせば使いこなすほど、得られる価値は高くなりますが、逆に新サービスの内容が使いこなせなければ、コスパは悪くなってしまいます。

筆者は、ダイナースクラブ プレミアムカード、JCBザ・クラス、LUXURY CARD ブラックを保有していますが、その中でダイナースクラブの際立つ魅力は国際ブランドのプロパーカードとしての他社とは違う特典のラインナップではないかと思います。

たまたま選んだお店で支払うためのカードではなく、カードの優待の中から行きたいお店を探す。そうした出会いと発見こそがダイナースクラブの一つの面白さではないでしょうか。新サービスの拡充でその選択肢がさらに広がりそうです。
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