3月14日、「リアル桃太郎電鉄~くまもと編 出発式 オープニングイベント」が下通 サンロード新市街内で開催された。

「リアル桃太郎電鉄~くまもと編」は大人気ゲーム「桃太郎電鉄」の仕組みを活用し、熊本市電沿線を「巨大なすごろく」に見立て、公共交通や徒歩で移動しながら地域の魅力を発見する参加型まちづくり企画。


今回の出発式/オープニングイベントには、熊本県の住みます芸人の「もっこすファイヤー」や熊本城の妖精「ひごまる」が登場。一般参加者とともに本イベントのスタートを盛り上げた。

○リアル桃鉄が熊本に初上陸

近年、地方都市の中心市街地では来街動機の減少や回遊性の低下、公共交通利用の伸び悩みといった課題が顕在化。将来の担い手となる若者世代が、地域と関わる機会を持ちにくい状況も課題となっている。

「街がステージ! サイコロ大冒険 リアル桃太郎電鉄~熊本市電編 くまもとまるっとワンダートリップ!」(リアル桃太郎電鉄~くまもと編)は、熊本市中心市街地と熊本市電沿線エリアを舞台とした参加型・回遊型のまちづくりプロジェクト。

参加者はスマートフォンと専用アプリを使い、サイコロを振って熊本市電や徒歩で市街地を周遊しながら、各スポットで熊本の歴史や文化、グルメなどに関するクイズと体験型ミッションに挑戦する。

熊本県商店街振興組合連合会(青年部)と三広が主催し、熊本市の後援のもとで行われる本イベントでは、「まるっと制覇コース」と「さらっと周遊コース」の2ルートが用意されていることも大きな特徴だ。

「まるっと制覇コース」は熊本市の中心市街地である辛島町をスタートし、建軍町方面や熊本駅方面まで巡る熊本市フルスケールの体験コース。「さらっと周遊コース」は上熊本エリアや下通商店街、桜町などを巡るコースで、短時間でも満足度の高い、熊本の賑わいが詰め込まれた周遊コースとなっている。

「リアル桃太郎電鉄~くまもと編」では、商店街や沿線エリアなどが“桃鉄の駅”として再編集されており、各駅に種類(プラス駅、マイナス駅、カード駅、物件駅、宝くじ駅)と効果が設定されている。参加者はクイズとミッションで得点を稼ぎながら、「資産ランキング」を競う(熊本市電の各駅の種類と効果はアプリ内で確認が可能)。

たくさんの駅に停車してより多くのクイズに挑戦したり、一気に得点を稼げるミッションに挑戦したりと、戦略は社長(参加者)それぞれ。
商店街や施設などへのチェックインが次の行動につながる設計で、これまで接点のなかった店舗や場所へ足を運ぶきっかけを生み出す。

○ご当地クイズで熊本市の魅力を再発見

「知る・動く・体験する」を軸に人と街の関係を編み直すことで、市街地の回遊促進とシビックプライドの醸成を目指す「リアル桃太郎電鉄~くまもと編」は、3月14日から5月31日までの実施。開催期間中は何度でも参加することができ、ランキング上位者には特別な賞品が贈られる。

3月14日にサンロード新市街で執り行われたオープニングセレモニーには、熊本県出身のお笑い芸人「もっこすファイヤー」と、熊本市イメージキャラクターの「ひごまる」が登場。リアル桃鉄で高得点を得るためのポイントなどが紹介された。

リアル桃鉄で高得点を獲得できるミッションとは各駅でのクイズ後に行われる体験イベントのこと。熊本名物を味わったり、神社を参拝したりなど、訪れたエリアでしかできない体験が用意されている。また、専用アプリ内のコミュニティへの投稿などでもゲーム内の得点が獲得できるという。

リアル桃鉄では停車駅で出題されるご当地クイズがお馴染みとのことで、本セレモニーでは熊本の銘菓「武者がえし」「元祖 森からし蓮根」などの賞品を、最後までクイズに勝ち残った参加者に贈呈する二択サバイバルクイズも実施。

「くまモンとひごまる。先にデビューしたのはどっち?」(A.ひごまる)「熊本県のご当地フード太平燕(タイピンイェン)と熊本ラーメン。先に熊本に誕生したのはどっち?」(A.太平燕)といったクイズが出題された。


なお、「リアル桃太郎電鉄~くまもと編」は脱マイカー依存や渋滞緩和、市街地全体への回遊促進といった観点から、熊本市電をはじめとする公共交通の利用を前提としている。参加費はソロ券2,000円、ペア券2,500円、ファミリー券3,000円(いずれも税込)で、別途熊本市電の1日乗車券が必要となる。

オープニングセレモニーの最後には、ゲームを楽しむためのルール・リアル桃鉄3ヶ条「絶対に走らない」「駆け込み乗車はしない」「クイズを他の社長(参加者)に伝えない」を全員で復唱する場面もあった。
○地元高校生もクイズ制作に参加

5月31日までの期間、熊本市中心市街地および熊本市電沿線エリアを舞台に開催される「リアル桃太郎電鉄~くまもと編」。広告やイベントなど幅広い領域でのクイズコンテンツ開発を行っている「THE QUIZ TEAM」によるクイズ制作には、地元高校生が参加した。

本企画に携わった熊本商業高等学校の生徒はクイズ制作で最も大変だった点について、「最初は知っていないと解けないような問題ばかり集めていましたが、THE QUIZ TEAMの方から「クイズは解きたいと思わせるようなきっかけが大切だよ」とアドバイスいただきました」と、コメント。

「クイズ制作は初めての体験で、クイズを解く人の立場になって、おもしろい問題を考えることは難しかったですが、クイズ制作について知れて、とてもおもしろかったです」とも語っていた。

商店街や街の歴史、文化、食などをテーマにフィールドワークを行い、街の魅力がクイズとして編集・発信するという今回の企画に参加したことで、街の見え方も大きく変わったそうだ。

「今までは目的のある場所にしか行かなかったのですが、もっと街全体を巡ってみたくなりました。どちらかというと華やかな街より、少し落ち着いた歴史ある街並みなどが自分は好きなので、通りの名前ひとつとっても歴史的な由来があることなどを知れて、とても楽しかったです」

本イベントの企画・運営を務める地域創生Coデザイン研究所は、「行動・回遊データの活用」「若者参加型コンテンツの継続展開」などを見据えた取り組みを推進。

本事業の収益の一部を、熊本の学生によるまちづくり活動の支援金として活用し、次世代の地域の担い手が継続的に挑戦できる環境づくりや、地域に根ざした持続可能なまちづくりのモデル化を進めていくという。

伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。
SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ