3月10日から13日にかけて東京ビッグサイトで開催された「FOODEX JAPAN2026(第51回 国際食品・飲料展)」。この展示会は、毎年3月に東京ビッグサイトにて開催されるアジア最大の食品・飲料に関わるBtoB商談展だ。


本稿では、この展示会に出展したノーステック財団の「極上北海道」ブースを紹介していく。

道産商品を企画から販売まで一貫してサポートする「HOFOOプロジェクト」

まず、このブースを出展しているノーステック財団とは、2001年に設立された、北海道の科学・産業技術の振興と経済の発展を目指す公益法人だ。

「研究開発から事業化までの一貫した支援」を活動理念として、産学官連携による産業創出基盤の構築、研究成果の実用化・事業家支援、個別プロジェクトによる新事業・新産業の創出に取り組んでいる。

在籍者には、北海道に関わるさまざまな企業からの出向者も多く、現在のノーステック財団の理事長が北海道電力の会長である藤井裕氏であることから、北海道電力からの出向者も多いそうだ。

財団の活動としては、上記で挙げたようにさまざまなことを実施しているが、その中の「地域支援」の取り組みとして行われているのが、道産商品の企画・製造・販売までを一貫してサポートする「HOFOOプロジェクト」だ。

「HOFOOプロジェクト」は、複数の事業者による道産商品の企画、製造、販売までを一貫してサポートする取り組みで、ニーズ整理やターゲット設定などの「企画」、補助金支援や商品の開発をサポートする「つくる」、商談会・販売会の斡旋などを行う「売る→育てる」という3つのフェーズで事業者を支えているという。

今回の「極上北海道」ブースに出展されていた商品たちのほとんどは、この「HOFOOプロジェクト」によって商品化された道産の商品たちだ。

北海道らしさ満点のチーズや牧場が生産する商品などをはじめとして、トマトを使ったジェラートやハスカップなどの北海道産フルーツを活用した発酵ビネガーなど、北海道愛とアイデアに溢れた商品が立ち並んだ。

その中でも筆者が特に目を引かれたのは北海道の幌加内そばを活用した商品を展開している「トヅキ」の商品だ。

トヅキは、石臼挽きで挽いたそば粉でクッキーやフィナンシェなどのお菓子を展開しているほか、そばの甘皮を用いた甘皮茶やそばの乾麺などの販売も行っている。

さらに興味深いのは、そば畑の土や模様付けにそばの実を利用したそば猪口や、そば殻を草木染めの原料にした天然素材の洋服の販売なども行っている点だ。

幌加内のそばを広めていきたいという熱量の伝わる商品たちとなっている。

道産さつまいもを食文化として根付かせる「さつまいも北海道プロジェクト」

またノーステック財団では「HOFOOプロジェクト」のほかに、「さつまいも北海道プロジェクト」という新しいプロジェクトにも取り組んでいるという。

このプロジェクトは、道産さつまいもを食文化として根付かせるべく、オール北海道でさつまいもを新たな産業に育てるプロジェクトとして発足したもので、2024年に立ち上げられた。

このプロジェクトの立ち上げの背景には「北海道のさつまいもの収穫量」が関係しているのだという。

さつまいもの収量は、全国的には病気などの影響で減少傾向になっているものの、北海道においては2020年以降で収量が増加しており、農家内ではさつまいも栽培が注目を集めているそうだ。

このプロジェクトは、これまでつながりのなかった生産者・企業・支援機関が垣根をこえて「顔見知り」になることや、北海道産さつまいもの普及を目的としており、ノーステック財団が縁の下の力持ちとなっている。

「極上北海道」ブースにも、常呂町を拠点としている緑夢ファームの『オホーツクシルク』、長沼町を拠点としているみなみ農産の『ゆきまちシルク』といった、さまざまな地域のさつまいもが並んでいた。

それぞれのさつまいもごとに味や食感が異なった特徴を持っているのはもちろんのこと、事業者ごとにさまざまな加工を行って、さつまいもを商品として販売しているのが面白いポイントだ。

さらに筆者が感じたのは、隣に出展している農家同士が和気あいあいと会話をしていたことだ。

プロジェクトの目的として挙げられている「これまでつながりのなかった生産者・企業・支援機関が垣根をこえて『顔見知り』になること」がまさに実現されているということだろう。

たくさんの魅力が詰まった北海道。これからも北海道を愛する事業者とノーステック財団によってさまざまな商品が生まれるに違いない。
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