シーズン終盤に入って存在感を強めている三笘。(C)Getty Images
ブライトンの三笘薫は、そのセンセーショナルな活躍によってメガクラブの垂涎の的となっている。
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プレミアリーグで3年目を迎えた三笘。今季は公式戦30試合で8ゴール、3アシストを記録。去る2月14日のチェルシー戦では、「メッシのようだ」(元イングランド代表CBジェイミー・キャラガー談)と評された巧みなトラップから、3ステップでシュートまで持ち込んだスーパーゴールを決め、その声価を高めた。
移籍市場でも三笘の価値は急騰。今年1月の移籍市場では、サウジアラビアの名門アル・ナスルが、最大9000万ユーロ(約140億4000万円)に達する2度のオファーを提示。27年6月までの契約を交わしているブライトンが拒否したものの、衝撃的な契約の可能性は日本でも小さくない話題となった。
そんな日本代表MFの動静は欧州でも小さくない関心事となっている。すでに複数のメガクラブから関心を集める三笘が来る夏の移籍市場で“ステップアップ”を図るかは業界関係者たちの間でも議論が重ねられている。
「ブライトンはミトマを手放すつもりはない」
そう断じるのは、かつてマンチェスター・ユナイテッドやブラックバーンでスカウトを務めていたミック・ブラウン氏だ。英メディア『Football Insider』のYouTubeチャンネルに出演した事情通は、「ミトマはブライトンにとって重要な選手であり、どれほど大切にされているかはこれまでにも見てきた通りだ。彼を放出するには相当なオファーが必要だろう」と論じている。
一方で移籍の可能性を完全に否定しているわけではない。往年の名将アレックス・ファーガソンが指揮したマンチェスター・Uで、スカウティング業務に従事してきたブラウン氏は、「新しいウインガーを探しているチェルシーは間違いなく関心を示している」と指摘。その上で三笘に注文を付けた。
「ミトマに関してはいくつかの懸念がある。彼は調子が良いときこそ圧倒的なパフォーマンスを見せ、相手を切り裂き、結果も出す。一方で、何か月も目立った活躍ができない時期があるのも事実だ。最近は復調し、また話題になっているけどね。ウインガーには波があるものだが、チェルシーとしては彼の平均的なパフォーマンスがどのレベルなのかを見極める必要がある」
さらに「絶好調ならチームにとって素晴らしい戦力になるが、毎週安定して活躍できるかどうかがポイントだ」と指摘したブラウン氏は、こうも続けている。
「もっとも、彼の将来はブライトン次第ではある。まだ契約も残っているし、クラブは彼を手放したいと思ってはいないはずだ。私は彼自身も今の環境に満足していると聞いているし、移籍を望んでいるタイプではないと思う。だから、たとえチェルシーが興味を持っていたとしても、簡単に動ける状況ではないと思っている」
果たして、今シーズン終了後に三笘の移籍は起きるのか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]