シーズン中の投手復帰に向け、調整を続けている大谷。(C)Getty Images
今季の米球界で小さくない注目を集めている「投手・大谷」の復帰、そして二刀流の完全復活。
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打者としてはオープン戦4試合連続安打を放つなど順調そのものである大谷だが、投手としては小休止中だ。現地時間2月25日に今春のキャンプ最多となる30球を投げたのを最後に、ブルペンでの本格的な投球練習からは離れている。
キャッチボールや壁当てなど投手としての調整は続けているものの、強度の高い練習は止めている。この現状について米紙『Los Angeles Times』などの取材に応じたデーブ・ロバーツ監督は「DHとして試合の強度がある中で、それと並行してブルペンで強化するのは賢明ではないと感じたから、ゆっくりと進めたいと思ったんだ」と告白。その上で、今後のプランニングを明かしている。
「少しだけ休養を与えたかった。ペースを少し落としたかったんだ。我々はただ、彼の復帰の時期を細かく設定せず、広げようとしているだけだ。まだわからないよ。まぁ彼の準備ができたらわかると思う。
これまで「5月復帰が妥当」と語ってきた指揮官の言葉は、大きな不安を感じさせるものではない。ただ、当初の予定よりも再起計画に遅れが生じているのは間違いない。米紙『Los Angeles Times』のドジャース番であるジャック・ハリス記者は「2月1日のファンフェスタで『5月より(復帰は)もっと早くなるかもしれない』と語っていたロバーツ監督の答えは大幅に変わっていた」と指摘。「この展開事態は予想できたことではある。ドジャースはオオタニのリハビリに慎重を期していた」としつつ、こう続けている。
「投手としてブルペン投球を再開し、実戦で打者と対戦し、最終的にレギュラーシーズンで登板するまでのスケジュールは、春先よりも遥かに不確実になってきている。ただ、彼らの目標は、シーズンの終わりまでにオオタニを完全な状態にし、レギュラーシーズンの終盤、さらにプレーオフに向けて魅力的な二刀流の才能を最大限に発揮させることだ」
打者としてプレーを続けながら、肘にメスを入れる大怪我から復帰をするのは前代未聞。それだけにドジャースが慎重になるのは必然か。いずれにしても、二刀流の完全復活への道のりは一歩ずつ進んでいく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]