工藤に続けるか、育成ドラ3早川の支配下への道も注目されている(C)産経新聞社
開幕に向かう阪神ではし烈な支配下争いも注目されている。
まず周囲の度肝を抜いた圧巻ピッチングで支配下を勝ち取ったのは育成ドラフト1位の工藤泰成(四国アイランドリーグ・徳島)だった。
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初登板は2月16日の広島との練習試合(宜野座)。8回に初登板すると先頭末包昇大に投じた2球目が球場計測では158キロを記録。その後も順調にアピールを続け、本拠地初登板となった5日の中日戦でも最速157キロを計測し、1回を0封。圧巻のピッチングを示し続けた右腕に対し、藤川球児監督は6日に行われた激励会の場で工藤の支配下をサプライズ発表。戦いの輪に迎え入れた。
また工藤に続けと注目を集めているのが、同じく育成ドラフト3位の早川太貴(くふうハヤテベンチャーズ)だ。1メートル85センチ、95キロと恵まれた体格から球威ある直球を軸に変化球の制球も冴える実戦派右腕としてアピールを続けている。
その早川は7日のDeNA戦で7回から登板。本拠地初見参となった試合で、先頭の桑原将志に対しては125キロのスライダーで三ゴロに打ち取ると、続く相手主砲、牧秀悟にも追い込みながら、同じくスライダーで投ゴロに打ち取る。二死までたどりついたが、知野直人にはレフト線へ二塁打を許し、続く筒香嘉智、京田陽太には連続四球を与え、二死満塁のピンチを迎える。
しかし、続く戸柱恭孝には得意のスライダーで三邪飛に打ち取り、走者を背負ったものの昨年の日本一軍団を1イニング0封と抑えた。
DeNAとは2月24日に行われた練習試合(宜野座)でも6回から6番手で登板し、度会隆輝に対して内角直球で勝負し、見送り三振を奪うなど、三者凡退に抑えていた。
早川は昨年、くふうハヤテベンチャーズの一員として、すでにウエスタン・リーグで結果を残し、特に阪神2軍に対して、20イニング連続無失点と"虎キラー"だったことも獲得の要因になったとされる。最速150キロ右腕として知られ、北海道の北広島市役所にも勤務経験ありと元公務員と異色の経歴も注目されている。
早川の引き続きの熱投にはファンの間からも、育成ドラ1の工藤が支配下登録を勝ち取ったことで「チャンスは、まだまだ!」「頑張れ、早川君」「1軍舞台で見たい」など、応援の声が高まっている。
背番号129の力投に今後も注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]