Stray Kidsが、2月26日(日)に、京セラドーム大阪で「Stray Kids 2nd World Tour “MANIAC” ENCORE in JAPAN」を開催した。Stray Kidsにとって初となるドームでのステージである本公演は、長いコロナ禍を超えて直接会うことがかなったSTAY(Stray Kidsのファンの名称)への感謝と幸せな気持ちがあふれる特別な1日となった。

(取材・文=西門香央里)

■声出し解禁! ファンの声にメンバーも感動

 今回開催された「Stray Kids 2nd World Tour "MANIAC" ENCORE in JAPAN」は、世界18都市42公演を巡る大規模ワールドツアーの日本アンコール公演で、2月11日(土)のさいたまスーパーアリーナ公演を皮切りに、京セラドーム大阪を含め全4公演を実施。開催発表と同時に多くの注目を集め、会場のキャパシティに対して10倍をはるかに超える応募が殺到したプレミアムなライブとなった。

 そんな本公演のセットリストは、デビュー曲の「District 9」から、ダークでセクシーな「Red Lights」、お得意のHIP HOPナンバーである「Back Door」、しっとりとしたバラードの「Waiting For Us」、ファンと盛り上がるポップソングの「Fairytale」まで、新旧織り交ぜた楽曲で構成。

 パフォーマンスで感じたのは、彼らの音楽性の面白さ。HIP HOPやPOP、ROCK、R&Bなどさまざまな要素が重なりあい、その上で、パフォーマンスにはセクシーさやダークな要素、そしてポップさも加わり、そしてどこかトゲのある、”スキズにしかできない世界”が出来上がっていたように思う。

 デビュー当時はやんちゃっぽさがあった彼らが、動と静を巧みに使いこなす大人な雰囲気を身にまとい、ぐっと成長したことを隅々まで感じさせる、まさに“スキズとはなんたるか”を表現するステージであった。

 そして、Stray Kidsにとっては初のドーム会場となる本公演では、観客の声出しが解禁に。歓声があるだけで会場のエネルギーが倍増するのは、見ている側でも感じたが、それを受けるアーティスト側は、さらに大きなエネルギーを感じていただろう。実際、STAYのコール&レスポンスや掛け声、歌声に感動したメンバーたちが、何度も何度も「声を聞かせて!」と呼びかけ、「幸せ!」と繰り返す姿が印象に残っている。

■ずっと待っていてくれたSTAYに感謝

 本公演は、日本ツアーの最終日かつ京セラドームという夢の場所でのコンサートだったこともあり、メンバーの中ではいろんな思いが巡っていたようだ。

 中でも最後のMCでヒョンジンが、「コロナ禍で日本に頻繁に来れなかったのに、この会場をいっぱいにできるなんて全く想像もしてなかった」と語り、「STAYの皆さんで埋め尽くされているという状況がいまだに信じられない」と、コロナ禍で待っていてくれたSTAYに感謝の気持ちを述べたシーンが心に残っている。

 さらに、STAYが、Stray KidsのJAPAN 1st Album『THE SOUND』に収録された「THE SOUND」を流れていたバックサウンドに合わせサプライズで合唱すると、メンバーの目からは大粒の涙があふれる場面も。
リーダーのバンチャンは、「これは決して悲しくて泣いているわけではなく、本当に幸せすぎて涙が出てしまう。涙腺が崩壊した」と語っていたように、彼らの涙には、幸せな時間を作ってくれたSTAYへの感謝の気持ちが込められていた。

■初心を忘れずに さらなるステージへ

 2020年の正式デビューで本格的な日本活動を開始したものの、同年3月からの新型コロナウィルスのパンデミックと重なり、来日することもままならなかったStray Kids。日本での活発な活動がほぼ出来ない日々が続いていた状態でのドーム公演の実現は、感慨深いものだっただろう。それは、彼らが最後まで全力でパフォーマンスする姿からひしひしと感じられた。

 スンミンが最後の挨拶で「ドームで公演することは、本当に簡単なことではない」と話していたが、ドーム公演ができるK‐POPグループはほんの一握りで、Stray Kidsはその位置に立ったばかり。

 そして、バンチャンが「いつまでも初心を忘れずに努力していく」とステージ上で約束していたように、その思いを忘れずに、もっと大きな会場でSTAYたちと一緒に幸せな時間を増やし、思い出を積み重ねていく彼らの姿を、これからも見守り続けたい。

■2月26日(日)公演のセットリスト

1.MANIAC
2.VENOM
3.Red Lights
4.Easy
5.ALL IN
6.District 9
7.Back Door
8.Charmer
9.Lonely St.
10.Side Effects
11.Thunderous
12.DOMINO
13.God’s Menu
14.CHEESE
15.YAYAYA + ROCK
16.Waiting For Us
17.Muddy Water
18.THE SOUND
19.CASE 143 -Japanese ver.-
20.Hellevator
21.TOP -Japanese ver.-
22.Victory Song
23.Time Out
24.Fairytale
25.CIRCUS
26.SUPER BOARD
27.FAM
28.Star Lost
29.Haven
30.MIROH(26日のみ)

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