世界経済フォーラム(WEF)は6月21日、各国における男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数2023」を発表。日本は前年から順位を落とし、全146ヵ国中125位で過去最低となった。
■「ジェンダーギャップを感じる」最多は40代女性
今回「BIGLOBE」が行った意識調査は、全国の20代から50代までの男女1000人を対象に、ジェンダーに関する意識調査を、アンケート形式で実施したもの。
まず、「日々の生活でジェンダーギャップを感じるか」を質問すると、「感じる」「やや感じる」をあわせ、男性の約4割、女性の約5割が日々の生活でジェンダーギャップを感じるという結果に。性年代別では40代女性が6割強と最も多く、男性との差が浮き彫りとなった。
また、「日々の生活でジェンダーギャップを感じる」と回答した人に、ジェンダーギャップを感じるシチュエーションと具体的に感じていることを聞くと、男性側の意見としては「男性の方が昇進に有利」(30代男性)、「仕事の待遇やプロスポーツの報酬」(40代男性)、「政治家を見れば一目瞭然。議員の男女比。」(50代男性)など、男性の方が職場での待遇や昇進が有利という回答があった。
一方、「女性専用車両があって男性専用車両がないのはおかしい」(20代男性)、「レディースデイなどの女性優遇」(40代男性)など、公共交通機関や公共施設では、女性が優遇されているという回答もみられた。
さらに、女性側の意見としては、「夫が家事をするというと驚かれる」(20代女性)、「主夫が少ない」(30代女性)、「子育てによる、昇進の遅れ、諦め。家庭の家事分担の不平等」(50代女性)など、家事・育児の分担についての回答が多くみられた。
続いて、「日本のジェンダーギャップ指数が低いことについて、解決すべきだと思うか」を質問すると、「思う」「やや思う」と回答した人は約7割に。男性は60.4%、女性は74.6%となり、差がひらく結果となった。さらに、女性は年代が上がるにつれ、「思う」「やや思う」という割合が高まり、50代女性は9割近くにのぼった。
■LGBTに関する教育・啓発は「足りていない」8割
続いて、「LGBTに関する教育・啓発について(社会全体でみて)」を質問をしたところ、「足りていないと思う」、「まったく足りていないと思う」をあわせて「足りていない」と思う人は8割にのぼった。
さらに、「今後の学校におけるLGBT教育について」質問をすると「しっかりと教育していくべき」、「少しは教育していくべき」は7割弱という結果に。一方、「わからない」と回答した人も2割だった。
■SDGs目標「ジェンダー平等」への関心は2割弱
次に、「ジェンダーに関する意識調査」に関連してSDGsに関する質問を複数行った。「SDGsの17の目標のうち関心があるもの(複数回答)」を聞くと、「すべての人に健康と福祉を」、「貧困をなくそう」、「海の豊かさを守ろう」、「気候変動に具体的な対策を」が上位に。「ジェンダー平等を実現しよう」は2割弱で15位となり、他の目標に比べ関心が低い結果となった。
また、「SDGsに関する日々の意識」を質問すると、「日々生活や仕事で意識している」、「毎日ではないが生活や仕事で意識することがある」を合わせて、約半数の人がSDGsを意識していることが明らかに。男性に比べ、女性の方が意識をしている割合が高く、年代別では50代が最も多く50代男性は6割、50代女性は7割弱だった。
さらに、SDGsを意識して生活や仕事をすることがあると回答した人に、意識していることを具体的に聞くと、「エコバックを使う」「物を無駄にせずリサイクルを心掛ける」「ゴミの分別」「マイボトルを持ち歩く」「生活ゴミを極力出さないように省梱包品の購入」「こまめに省エネに取り組んでいる」「フードロスを無くす」といった取り組みが、全年代で多くあげられた。
そのほか、「ジェンダーレスを意識して自分の発言に失礼がないか気をつけている」(40代女性)、「多様性を否定しない」(20代男性)といった回答もみられた。
【「ジェンダーに関する意識調査」概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:6月1日(木)~6月2日(金)
調査対象:全国の20代~50代までの男女1000人