2016年春をもってセクシー女優を引退し、タレント復帰を果たした上原亜衣。その後、公式YouTube「あいちゃんねる」の開設や自身初となるスタイルブックを発売し、幅広い活躍を見せてきました。
■セカンドキャリアの手応えは
――2019年6月にTwitter、同年8月にYouTubeチャンネルを開設されましたが、そこから約1年半経ってセカンドキャリアの手応えはどうですか?
思った以上に大変かなっていう感じですかね。周りの子からは「うまくいってるね」と言ってもらえていますが、わたし的にはやっぱりまだまだで…。
――例えばどんなところが気になっているんですか?
やっぱり現役の時よりもできることが減ってしまったので、そのあたりがまだまだだと感じています。現役のときは、マネージャーさんたちのおかげで毎日仕事をいただけていました。しかしいまは、自ら仕事を探しにいかないとありません。なので今は、自分でいろんな場に行くようになりました。仕事のチャンスが見つかりそうだなと思ったら積極的に行動しています。
――本を読ませていただいて、改名を考えたと書いてあってとても驚きました。影響力のある方でも悩むんだと。
今までと全然違うことをやっているので、うまく仕事に繋がらないこともあります。でも今はYouTubeやClubhouse(音声SNSアプリ)など自由に好きなことをできるようになったので、いいこともあります!
――そんな思いもあるのですね。本の中では「ダメなところは隠さず見せる」ということを書いていましたが、ダメな自分を見せる勇気や、誰かに教えてもらおうという素直さの秘訣があれば知りたいです。実際に、上原さんはYouTubeでは苦手なダンスに挑戦したり、ゲーム実況では得意な人に教えてもらったりしていますよね。
もともとの性格かもしれないです。今まで割と“全てをさらけ出してきた”じゃないですけど、色んなことをやってきたから、もうこれ以上出して恥ずかしいものがないというか(笑)。ただ、できないことを「できない」と言うことで、誰か必ず助けくださる人が見つかると感じてきましたし、仮にバカにされても、そうして教えてもらえることによって自分の知識や可能性が増えることのほうがずっといい、と思ってきました。
――ちなみに苦手なことの中でも、なぜダンス動画に挑戦しようと思ったんですか?
YouTuberと言ったら“踊ってみた”じゃないですか。それで挑戦することにしました。恵比寿☆マスカッツに入っていた時からダンスがなかなか覚えられなくて、「苦手だなぁ」とは思っていたのですが、そこまでだとは思っていなくて。でも動画を出したら視聴者さんから「動きが変」とか「リズム感がない」と言われて、改めて下手なんだと自覚しました(笑)。
――視聴者からの言葉の中には、中傷とか厳しい内容もありますよね。「気にしない」ためのコツがあれば教えてください。
何にも思わないわけじゃないので、やっぱり少しは「あー…」とは思います。でも寝ると忘れちゃうんです。1回寝ると、別にいいかって思います。考えすぎだったかなって思えるんですよ。そういうタイプじゃない人は、きっと誰かに話すのがいいと思います。誰かに言うとちょっとすっきりするから。
■自立のきっかけは“詐欺”
ーー「お金は、人の可能性を広げてくれるもの」。本に書かれていた、この言葉は印象的でした。上原さんが、パートナーや結婚などに頼らず、経済的に自立しようと思ったきっかけを聞かせてください。
仕事を始めて自分である程度稼げるようになってから「自分のことは自分で何とかしていかなきゃならないんだな」と気付き始めました。もっとしっかり勉強するようになったのは、詐欺にあったことがきっかけなんです。
ーー本に書いてあった、2500万円の人ですか?
そう、2500万円も詐欺にあったあと、人ってそう簡単に信じられないなと思って。だったら自分で何とかしなくてはと思って投資の勉強をはじめました。人に頼るんじゃなくて、自分で何とかすれば何があっても安心だと思います。
ーー夢を叶えたり、自分の力で一生食べていくためにもお金は必要ですよね。今日からできる“ちょっと家計のためになること”はありますか?
投資はやった方がいいと思っています。大きい額じゃなくて少額でも、コツコツやれば銀行に置いておくよりは増えると思うから。もちろんリスクもありますが、自分で働くだけじゃなくて、投資している分もあれば安心できると思います。例えばミニ株とか、株の中でも少額から始められるものもあります。わたしは今、株とビットコインや、投資信託などを利用しています。つみたてNISAやiDeCoもありますよね。
ーーそこで上原さんに相談があります。今、つみたてNISAの満額は月約3.3万円ですが、働いて間もない女性が毎月その金額を捻出するのがちょっと厳しいという声もSNSでは散見されます。そこに5000円や1万円でiDeCoをやれば、毎月4万円ぐらいが生活費と別に必要になってしまうじゃないですか。まだそこまで投資にまわせないという人にできることがあれば教えてください。
ミニ株だったり、そんなに高くないような投資をしていくのがいいのかなって思います。ちょっとでも“お金に働かせる”じゃないけれど、余裕がないから何もしないのではなく、小額でできる株とかで少しずつ増やしていくのがいいのかなって思います。
■上原亜衣が考える“生きていく上で大事なこと”
――とても素敵なアドバイスをありがとうございます! 上原さんは今ちょうど、女の子をプロデュースする「Ai Project」を実施されていますよね。夢を持つ女の子たちを応援しようと思ったきっかけはなんですか?
今はインフルエンサーを含めてタレントを目指している方や、地下アイドルの方とか、芸能界に近いところにいる人がたくさんいます。だからこそ、自分ひとりで頑張っても芽が出るまでが難しいですよね。本当は表舞台で活躍したいのに一歩勇気を踏み出せない人や、チャンスを探している人を、わたしのSNSやYouTubeを活用してもらうことで、夢を掴む“きっかけ”になれたらいいなと思っています。
――すごい! 選ばれし子が出てくるのをすごく楽しみにしています! 今回の本では「女の子がどうやって生きていくか」というマインドセットから、生活のことまでたくさん書いてくださっていると思います。女の子が生きていく上でこれだけは覚えておいてほしいみたいなポイントが知りたいです。
愛嬌! わたしは、愛嬌や笑顔で乗り越えた部分がたくさんあって。生きてきた中で、それが一番大事だなと思います。見た目が可愛いとか、そういうことではなくて、あくまでも“愛嬌”が大事かなと思います。
ーー恋愛を含め、人間関係を築く上で大切にすべきことはなんだと思いますか?
感謝の気持ちを忘れないことです。長くいると、どうしてもパートナーに対して、やってもらって当たり前という気持ちが生まれてきてしまいます。だからこそ、たまに口に出して「ありがとう」って言うことで、お互いを思いやれたらいいですよね。でも、「ここは違うな」って思うことがあればちゃんと言う。「これはやだ」ではなくて「こうしてほしい」みたいに言い方を柔らかくすると上手くいくようになると思います。
――声の掛け方ひとつとってもとても工夫されていて、心の余裕があることが素敵だと思います。実際生活していると、ついイラっとしてきつい口調になってしまうこともあると思いますが、どうしていますか?
分かります。そういう時は、目をつぶるか部屋を変えるとか工夫しています。1回冷静になって考えると、なんでこんなことで怒ってたんだろうって思うこともあります。
――とても心強い考え方だと思います。本書では人には聞けない性と恋の悩みについても書かれていました。体を大切にするために日頃から心がけていることや女性へのアドバイスがあれば教えてください。
健康のために、歩ける時はなるべく歩いて、家にいるときは自炊をしています。白米を玄米に変えたり、水をたくさん飲むことも取り入れています。ダイエットを始めてからは、ご飯を食べる前にコップ1杯、それ以外は1時間に1回は水を飲むようになりました。肌が少しだけ調子が良くなった気がするので、オススメですよ!