不器用な若者たちが織りなすヒューマンラブコメディー『ファイトソング』(TBS系/毎週火曜22時)。本作は、空手の日本代表を目指していたスポ根ヒロイン、木皿花枝(清原果耶)が、“人生最初で最後の恋”を見つけていく物語。
■慎吾に重なるSexy Zoneの「名脇役」
期間限定の“恋の取り組み”をスタートさせた花枝と芦田。早速2人は、初デートに行くことに。けれど、芦田が選んだのは敷居の高い高級和食店で…。思わず、「どうして、このお店なの!」とツッコミを入れたくなってしまう。花枝が一生懸命しゃべっていても、ししおどしの“コーン”という音が、話をさえぎるのだ。
ただ、「知らなくて…。いい店とか、全然。
幼い頃から、強い女の子として生きてきた花枝。もしかしたら、か弱い女の子でいられる場所をずっと探していたのかもしれない。となると、兄妹のような存在である慎吾は、若干不利になってしまうのだろうか。花枝は、“恋をしている自分”を感じさせてくれる相手を求めているような気がする。
ただ、そう簡単には諦められないのが恋というもの。慎吾は、花枝と芦田の関係を知っても、思いを断ち切ることはしない。
それでも、慎吾はいつも笑っている。周囲を明るくして、和ませて。少なくとも、花枝の前ではつらい表情は見せない。そして、時折ジャブを打つのだ。花枝への思いを、ふざけたふりして会話に織り込んでいく。だが、花枝は慎吾の気持ちに気付いていない。「また、冗談を言ってる」くらいに思っているのだろう。むしろ、慎吾はそれを望んでいるのかもしれない。
彼の一途な思いが、Sexy Zoneの片思いソング「名脇役」に重なって切なくなる。
■藤原さくらに「演技が神」と絶賛の声
第3話では、藤原さくら演じる萩原凛にスポットが当たった。凛は、花枝の姉貴分でありながら、慎吾に片思いしている難しい役柄。
彼女は、慎吾の魅力を誰よりも知っているはずだ。妹のように大切にしてきた花枝を、彼になら任せられる…という気持ちも、どこかにあるのではないだろうか。そして、幼い頃から、一緒に過ごしてきた慎吾の幸せを願う気持ちもあるはず。でも、やっぱり慎吾の横にいるのは自分がいい…という葛藤を、藤原は見事に表現していた。
ふと、慎吾を見つめる時の恋する表情や、花枝のことを思いやる姉としての顔。クルクルと変わる表情に、「藤原さくらさんの演技が素晴らしすぎた3話」「藤原さくらちゃんの演技が神すぎてめちゃくちゃ感情移入してしまう…」とSNSでは絶賛の声が上がっていた。
次週放送の第4話は、芦田の曲の締切が早まったことで、期間限定の恋も、終わりを迎えてしまう…? 花枝と芦田はもちろん、慎吾や凛、伊達弓子(栗山千明)など2人を取り巻く恋の矢印にも注目していきたい。