映画史を塗り替える大ヒットを叩き出し、観客の予想を覆すストーリー展開でますます勢いを増していくマーベル・スタジオ最新作『ソー:ラブ&サンダー』が7月8日に公開となる。今回はそんなアベンジャーズの“ビッグ3”として、MCUを引っ張ってきた“愛されキャラ”なソーの波乱万丈な人生を振り返ってみたい。
【写真】“愛されキャラ” ソー、ロキとの兄弟ゲンカ&和解も 波乱万丈の人生を振り返り!<フォトギャラリー>
■ 破天荒でオレ様気質&ごう慢な態度で地球へ追放(2011年公開『マイティ・ソー』)
祖国アスガルドの王オーディンを父に持つソーは、次期王として期待を寄せられていた。しかし自分の強さを過信するがあまりに、何か問題が起これば「戦い」で対決、自分より強い者は誰もいないという自信にあふれ、豪快で大胆なソーは、敵がアスガルドへ攻めてきた時に1人で戦いにいくという身勝手な行動を起こし、罰として地球に追放される。
なぜ自分が間違っていたのか…。なぜこんな罰を受けないといけないのか…。混乱するソーだったが、地球で天文学者のジェーンはじめ、新たな仲間と出会い協力して戦うことで、強さだけではなく、痛みや苦しみ、弱さを学んで、ヒーローとしてさらにたくましくなっていく。
■ 弟ロキとケンカするも仲良くなって兄弟愛が爆発 (2013年公開『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』、2018年公開『マイティ・ソー バトルロイヤル』)
ソーの波乱万丈な人生に、弟ロキの存在は無視できない。2人は兄弟として共に過ごしてきたが、ある日、ロキは自分の出生の秘密を知り、2人の間に血縁関係がないと判明。アスガルドの王として称えられる兄への嫉妬心が爆発、ソーの宿敵となって襲い掛かる。
地球への襲撃、そしてニューヨークでやりたい放題の大暴れをし、ソーやアベンジャーズの敵としてどんどん野心をむきだしにしていく弟。あらゆる戦いを経て2人は犬猿の仲のような関係を築いていったが、再びアスガルドへ危機が迫った時、ソーが共に戦う相手として選んだのは、まさかのロキだった。
ずっと裏切っていたロキだが、ソーを守るために自らの命を犠牲にしようとする行動までみせ、手を組むことでソーがロキへ抱く思いも変わりつつあった。その後も2人はチームワーク抜群なコンビネーションをみせ、兄と共に行動できることに喜び大はしゃぎするロキの側で、何度裏切られても最終的には許してしまうソーの兄弟愛が爆発。
■ 愛していた元カノ・ジェーンと別れて未練タラタラ(『マイティ・ソー』、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』、2019年公開『アベンジャーズ/エンドゲーム』)
ソーが愛してやまないのが、天文学者のジェーン・フォスターだ。彼女とはソーが地球に追放された時に出会い、ロキが地球へ攻め込んできたときは彼女の力を借りながら敵に立ち向かい、さらにジェーンが研究中に体内に恐るべきエネルギー体が入り込んでしまったときにはアスガルドへ彼女を連れていき、懸命に治療しようとするなど、ソーはジェーンへの愛を深め、いつしか2人は愛し合う関係となった。
しかし、ある時点からジェーンは姿をみせなくなり、ソーは「ジェーンは昔の恋人だ…」と別れたような発言をしながらも、一度はアスガルドへ連れていき、自分の母親にも会わせたと思い出話をアベンジャーズたちの前で話しはじめ、未練タラタラで情けない姿をみせたことも。
■ 最強の敵に打ち勝つことができず、引きこもり“デブソー”に(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)
アベンジャーズにとって、そしてソーにとっての最大の戦いが、人類の半分を消し去ってしまった最凶最悪の敵・サノスとの戦い。ソーは何人もの仲間を奪ったサノスに怒り心頭し、失ってしまった人たちを取り戻そうとするも、あと一歩のところでしくじってしまう。
サノスに打ち勝つことができず、大事な弟や仲間も失ってしまい、さらにジェーンとも別れてしまったことで、5年間引きこもり酒に溺れた彼は、ヒーローとして活躍していたソーの面影が無くなるほど、“デブなソー”になって落ちこぼれてしまう。自信に満ちあふれていたはずの彼が、我を見失い殻にこもってしまうという情けない姿もまたファンから愛される人間らしい魅力だ。
毎日酒やゲームとだらしない生活を送っていたソーだが、ハルクやロケットからの言葉に再び心を奮い立たせ、サノスへ立ち向かうことを決めた彼は、アベンジャーズたちと協力し、ボロボロになりながらも見事地球を救ったのだった。
■ 全宇宙を守る戦い、兄弟ゲンカ、恋愛を経て…今度は”自分探し“の道へ―(7月8日公開『ソー:ラブ&サンダー』)
数々の戦いで身を削り、仲間や愛する人を守ってきたソーだが、その一方で多くの傷を追ってきた彼はいつしか戦いを恐れるようになっていた。
山あり谷ありな人生を送ってきた彼が、今度は一度ゼロに立ち返って、まさかの「ヒーロー卒業」を宣言。すでに解禁された予告ではハード・ロックスタイルの派手な衣装に身を包み、宇宙の荒くれ者のガーディアンズと共に旅をするシーンが公開され、自分探しに迷走しながらも、はたまた波乱万丈な冒険を期待させる仕上がりに。
先日解禁となった予告では、新しい道を進むと宣言したかと思いきや、バトルロープでダイエット(!?)をはじめたり、宇宙の荒くれ者ガーディアンズとちぐはぐなやり取りをしたり、謎の美女との熱いキスをかわしたりと、ツッコミどころ満載のソーが披露され、「ソーがダイエット成功してる!」「クイルを見つめるソー可愛い」「もう兄上がどこに向かってるのかわからないけど、ただただ可愛い」など、ファンからの熱いコメントが殺到していた。
人生の酸いも甘いも知り尽くした彼が、最新作で歩む新たな旅路とは? 何が起こるか分からない、ノープランの彼が描く新たな物語から目が離せない。
映画『ソー:ラブ&サンダー』は、7月8日より公開。