のん＆門脇麦＆大島優子が三姉妹に　『この世界の片隅に』製作スタッフが贈る『天間荘の三姉妹』公開決定

　のん、門脇麦、大島優子が三姉妹を演じる、『この世界の片隅に』の製作スタッフが贈る映画『天間荘の三姉妹』が、10月28日より公開されることが決定。女優陣それぞれのコメント、場面写真、イメージビジュアルが解禁された。

【写真】『天間荘の三姉妹』三姉妹を演じるのん＆門脇麦＆大島優子

　原作は、その作風と世界観で熱狂的なフォロワーを持つ漫画家・高橋ツトムの代表作『スカイハイ』のスピンオフ作品『天間荘の三姉妹ースカイハイー』（集英社ヤングジャンプコミックスDIGITAL刊）。

　映画の構想は7年前、高橋と、『ルパン三世』『あずみ』のほかジャン・レノ主演作『ドアマン』などを手掛け、現在ハリウッドを拠点に活躍する北村龍平監督の会話から生まれた。お互いを「盟友」と呼ぶ2人が、『天間荘の三姉妹』を「これはどうしても映画にしなければならない」と共鳴したのだ。そこに、社会現象を巻き起こしたアニメーション映画『この世界の片隅に』のプロデューサー・真木太郎と、NHK連続テレビ小説『エール』を手掛けた脚本家の嶋田うれ葉が加わり、映画化に向けて一気に動き出した。

　物語の軸となる三姉妹のキャストには、実力派3人が集結。三女・たまえ役は、『この世界の片隅に』で主人公・すずの声優を務めて高い評価を得た、のん。次女・かなえ役は、大河ドラマ、映画、舞台などさまざまな作品で強烈な存在感を放ってきた門脇麦。長女・のぞみ役は、近年数多くの賞に輝き大きな注目を集める大島優子が務める。先日5月15日には、3人それぞれが自身の公式SNSアカウントで本作への出演を告知し、大きな話題を呼んだ。

　舞台は三ツ瀬という町の温泉旅館、天間荘。映画が描くのは、いのち。ひとの生と死、たましい。家族や近しい人たちとのつながり。誰にとっても他人事ではないテーマを、あたたかく、力強く、時に観る者の心に問いかけながら、日常に寄り添う視線から見つめていく。世界はコロナ禍や戦争に突入し、人の生き死にが身近に感じられる今、図らずもリアルなメッセージを持つ作品が誕生した。

　本作について、のんは「一瞬で奪われてしまった命。残された人達はどう受け止めれば良いのか、まだ終わっていないのです。原作に込められたメッセージは、ファンタジーの世界として描かれているからこそ強く届くものだと感じ、参加したい、と決めました」。門脇は「大切な方と一緒に、大切な方を思い浮かべながら観ていただけたら嬉しいです」。大島は「天間荘の三姉妹の長女として、みなさまの魂のお立ち寄り心からお待ち申し上げます」と、それぞれコメントを寄せている。

　イメージビジュアルは、雲海からの地平線に『天間荘の三姉妹』というタイトルロゴが重なったデザイン。

　場面写真は3点。優しい笑みを浮かべるカジュアルな服装のたまえ（のん）、海関連の作業服のような格好のかなえ（門脇）、旅館の女将を思われる着物を着用し凛とした佇まいを見せるのぞみ（大島）の姿が切り取られている。

　映画『天間荘の三姉妹』は、10月28日より全国公開。

　コメント全文は以下の通り。

＜出演者・監督・原作者コメント全文＞

■のん（たまえ役）

「天間荘の三姉妹」の原作を読ませていただいた時、とても感銘を受けました。
一瞬で奪われてしまった命。残された人達はどう受け止めれば良いのか、まだ終わっていないのです。原作に込められたメッセージは、ファンタジーの世界として描かれているからこそ強く届くものだと感じ、参加したい、と決めました。そして、素晴らしいキャストの皆様と演技を交わすことができる喜びもあり大興奮でした。

■門脇麦（かなえ役）

撮影で共に過ごす時間を重ねる度、本当の家族なんじゃないかと錯覚を起こすくらいに、ご一緒した方々の背中を見るだけで胸が熱くなる、そんな現場でした。幸せでした。
大切な方と一緒に、大切な方を思い浮かべながら観ていただけたら嬉しいです。

■大島優子（のぞみ役）

ついにこの映画の情報が解禁になったことを大変うれしく思います。いつだろうかと、ずっと楽しみにしていました。
北村龍平監督と最初のディスカッションをしたときにこの作品への滾る思いと信じる思いなどを受け、とても興奮しました。それはこの作品の世界のような、現実ではないような現実、狭間の世界を実際に体感したのです。
天間荘の三姉妹の長女として、みなさまの魂のお立ち寄り心からお待ち申し上げます。

■北村龍平監督

生きること、死ぬこと、そして、その先の世界。高橋ツトムという比類無き才能が生み出した、魂の救済の物語。原作と出会ってからの長い長い旅路の果てに、優しく、切なく、温かい、とても特別な映画が生まれました。
天間荘という宿に集まる「ワケあり」な人々。その一人一人をたまらなく愛おしく感じています。ひとは生きていく。いのちよりも長く。
作り手の我々の想いを、観客のみなさんにお届けできる日を楽しみにしています。

■高橋ツトム（原作）

『スカイハイ』シリーズは死を扱うストーリーですが、描いていることは常に与えられた人生を精一杯生きるということです。
『天間荘の三姉妹』をご覧になった方の1日が充実していただけたらそれ以上の喜びはございません。