宝塚歌劇宙組公演『HiGH & LOW -THE PREQUEL-』と『Capricciosa(カプリチョーザ)!!』の通し稽古が8月26日、兵庫県宝塚市・宝塚大劇場で行われた。それに先立ち、主演・真風涼帆、EXILE HIROと原作脚本・平沼紀久、宝塚歌劇団の演出家・野口幸作が囲み取材に出席。
【写真】LDH×宝塚『HiGH & LOW -THE PREQUEL-』ポスタービジュアル
本作『HiGH & LOW -THE PREQUEL-』では壮大なシリーズの作品群の隠された前日譚を新たに構想し、宝塚歌劇の世界観での舞台化に挑戦。時代はシリーズを通して物語の中心となる5つのグループ「SWORD」誕生前夜の物語となる。一方で同時上演の『Capricciosa(カプリチョーザ)!!』は放浪の伊達男・カプリチョーザが、イタリア各地を巡る中で遭遇する様々な出来事を綴った大人の雰囲気漂うショー作品。トップスター・真風と宙組のさまざまな魅力を感じられる2作品と言えるだろう。
待望の上演前日、今回の通し稽古はこれまでのリハーサルの集大成となる。そんな緊張感のなかで囲み取材は行われた。まず現れたのは真風、HIROと平沼、野口の4人。HIROは観劇前の心情を「まさか宝塚さんとコラボさせていただけるとは思いませんでした。『HiGH & LOW』の世界がどうなってるのか、ただただ楽しみです」とコメント。平沼は「シリーズでは観られない宝塚さんの『ロマンス』という部分が存分に入っていると思うので、ワクワクが止まりません」と語った。
今月6月に開催したコンサート『FLY WITH ME』以来2度目のLDHとのコラボとなる真風は、「コンサートの時はHIROさんからとても温かいお言葉をいただき、また今回の稽古では、平沼さんにもたくさんのアドバイスをいただきました。
そして、通し舞台稽古終了後の囲み取材にはHIROと平沼、野口の3名が参加。見終えた感想をHIROは「刺激になりましたね。野口さんと真風さん、宙組の世界観が『HiGH & LOW』としっかりミックスしていて、作品の解釈の幅を改めて感じました」と振り返り、出演者たちの体力に対して「パワーやテクニックだけじゃくて、精神力も必要だなと改めて感じました」とコメント。さらに主人公・コブラ(山王連合会)役の真風の演技については「真風さんのコブラだなと。前のコブラを忘れるほどでした」と話した。
続く平沼は「受け入れられるかと心配もありましたが、色々な方に『面白い作品だ』と言っていただけて安心しました。
そして記者からも作品について質問が飛んだ。そもそも本コラボは、平沼が宝塚歌劇団の衣装デザイナー・有村淳と“買い物友達”だったことがきっかけだったという。これについて平沼は「プライベートで長らくお付き合いさせてもらっていて、HIROさんに宝塚さんとのコラボを相談したら『ぜひ』と。そこから有村先生にたくさんの方を紹介していただきました」と説明した。
さらに達磨一家の楽曲「VOICE OF RED』(DJ DARUMA from PKCZ(R)feat.GS)では、オリジナルの日本っぽい質感を残しつつ、宝塚おなじみの番傘や花魁による演出を「ダルマ(宝塚用語でレオタードのような足が見える衣装)」を使って表現したり、太鼓を使ったり、KEN THE 390監修のラップを披露したりと新たな試みにチャレンジしている。武器を使うシーンが多い宝塚スタイルに対し、今回は素手での殺陣シーンにも注目だ。
「TAKARAZUKA MUSICAL ROMANCE『HiGH & LOW -THE PREQUEL-』」は、宝塚大劇場にて2022年8~9月、東京宝塚劇場にて同10~11月上演。