最低映画に贈られるゴールデンラズベリー賞(通称ラジー賞)の第43回となる今年のノミネーションが発表された。最多となったのは、物議を醸したマリリン・モンローの伝記映画『ブロンド』で、8つのノミネートを獲得した。【写真】愛すべき最低映画がズラリ 頂点を極めた歴代ラジー賞フォト特集 この賞は、毎年のアカデミー賞発表に先駆けて最低映画を表彰するもので、実力があるにもかかわらず酷い作品に出演した俳優や、大ヒットしたものの内容の伴わない作品などに与えられることが多い。 見事(?)最多ノミネートを獲得した『ブロンド』は、アメリカの作家ジョイス・キャロル・オーツのベストセラー小説を元に、『ジェシー・ジェームズの暗殺』『ジャッキー・コーガン』のアンドリュー・ドミニクが監督と脚本を手掛けた作品。ハリウッドのアイコンとして知られるマリリン・モンローの人生を大胆にイメージし直し、物議を醸した。 主演のアナ・デ・アルマスは候補入りを免れたものの、最低作品賞ほか、アンドリュー・ドミニクが最低監督賞と最低脚本賞にノミネート、助演男優賞と最低スクリーンカップル賞で各2枠抑えるなど、8つのノミネートを獲得した。 また、オスカー俳優のトム・ハンクスは、『エルヴィス』で最低助演男優賞、実写版『ピノキオ』で最低主演男優賞とダブルノミネート。このほか、主演男優賞には『モービウス』のジャレッド・レトが候補入りしている。受賞者の発表は、アカデミー賞授賞式の前日、現地時間3月11日に行われる。第43回ゴールデンラズベリー賞ノミネート作品は以下の通り。■最低映画賞『ブロンド』『ピノキオ』『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』『The King’s Daughter(原題)』『モービウス』■最低主演男優賞コールソン・ベイカー(akaマシン・ガン・ケリー)『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』ピート・デヴィッドソン(声の出演)『マーマデューク』トム・ハンクス『ピノキオ』ジャレッド・レト『モービウス』シルヴェスター・スタローン『サマリタン』■最低主演女優賞ライアン・キーラ・アームストロング『炎の少女チャーリー』ブライス・ダラス・ハワード『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ダイアン・キートン『マック&リタ』カヤ・スコデラーリオ『The King’s Daughter(原題)』アリシア・シルヴァーストーン『ジョーズ・バケーション』■最低助演男優賞ピート・デヴィッドソン(カメオ出演)『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』トム・ハンクス『エルヴィス』ゼイヴィア・サミュエル『ブロンド』モッド・サン『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』エヴァン・ウィリアムズ『ブロンド』■最低助演女優賞アドリア・アルホナ『モービウス』ロレイン・ブラッコ(声の出演)『ピノキオ』ペネロペ・クルス『355』ファン・ビンビン『355』と『The King’s Daughter(原題)』ミラ・ソルヴィノ『Lamborghini: The Man Behind the Legend(原題)』■最低スクリーンカップル賞コールソン・ベイカー(akaマシン・ガン・ケリー)&モッド・サン『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』虚偽のホワイトハウスのベッドシーンに登場する実在のキャラクター2人『ブロンド』トム・ハンクス&重いラテックスのメイク顔(と馬鹿げたアクセント)『エルヴィス』アンドリュー・ドミニク&彼の女性に対する意識の問題『ブロンド』『愛は、365の日々で』の続編2作(ともに2022年公開)■最低監督賞ジャド・アパトー『ザ・バブル』コールソン・ベイカー(akaマシン・ガン・ケリー)&モッド・サン『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』アンドリュー・ドミニク『ブロンド』ダニエル・エスピノーサ『モービウス』ロバート・ゼメキス『ピノキオ』■最低脚本賞『ブロンド』/“伝記本”ジョイス・キャロル・オーツを基にしたアンドリュー・ドミニクの脚本『ピノキオ』/ロバート・ゼメキスとクリス・ワイツの脚本(カルロ・コッローディの遺産管理団体非公認)『グッド・モウニング 人生最悪のハイな1日』/マシン・ガン・ケリー&モッド・サンが“執筆”『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』/エミリー・カーマイケル&コリン・トレボロウの脚本、トレボロウ&デレク・コノリーのストーリー原案『モービウス』/マット・サザマ&バーク・シャープレスのストーリーと脚本■最低リメイク・パクリ・続編賞『ブロンド』『愛は、365の日々で』の続編2作『愛は、この日を迎えて』、『愛は、新たな日々へ』(ラジーのスペシャルオファー)『ピノキオ』『炎の少女チャーリー』『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』