漫画家・鳥山明の作品の中でも“圧倒的完成度を誇る名作”と称される同名漫画をアニメ化する映画『SAND LAND』の声優陣として、田村睦心、山路和弘、チョー、鶴岡聡、飛田展男の出演が発表された。併せて、キャストの声が入った最新映像も解禁された。
【動画】声優陣に田村睦心、山路和弘、チョー、鶴岡聡、飛田展男! 映画『SAND LAND(サンドランド)』60秒予告
原作は、鳥山明が『ドラゴンボール』連載終了後の2000年に、「週刊少年ジャンプ」(集英社)23号から36・37合併号まで短期集中連載した作品。
魔物と人間が共存する、水を失った摩訶不思議な砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官・ラオと奇妙なトリオを組んで砂漠のどこかにある「幻の泉」を探す危険な旅に出るというストーリー。全1巻で完結する読み切りでありながら、今なお熱く語り継がれている伝説の名作だ。
アニメーション制作を手掛けるのは、「機動戦士ガンダム」シリーズをはじめ、多くの大ヒットアニメを世に放ち続けてきたサンライズ。さらに、3DCGを独自の技術で2Dセル画のように仕上げる作風を生み出し、今もっとも注目を集めるアニメーションスタジオ・神風動画と、ハイクオリティな3DCGアニメーションを得意とするANIMAが加わった実力派制作チームが集結。
監督を務めるのは、長年、神風動画で良質な作品を世に送り続けてきた横嶋俊久。『魔人探偵脳噛ネウロ』や『HUNTER×HUNTER』の監督として知られる神志那弘志がディレクションアドバイザーとして参加する。『はたらく細胞BLACK』や2022年版『うる星やつら』などを手がける森ハヤシが脚本を担当。音響監督は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズなどを手掛ける岩浪美和。そして、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、連続テレビ小説『半分、青い』などのサウンドトラックをも手がける菅野祐悟が本作の音楽を担当する。
このたび、本作の個性的なキャラクターを演じる実力派声優陣が解禁。
自称“極悪の悪魔”だが、人を殺めるようなことはせず、イタズラ好きで純粋な心の持ち主である主人公・ベルゼブブを演じるのは、田村睦心。
水不足にあえぐ人々を救うため、魔物に協力を求めて「幻の泉」を探す旅に出る初老の保安官・ラオを演じるのは、山路和弘。映画やドラマ、舞台に俳優としても活躍する山路が、初老ながら正義感が強く、圧倒的な戦闘力をもつラオを真摯に演じる。
ベルゼブブが旅のお供に選んだ魔物で、物知りなうえ、好奇心旺盛で盗みが得意なシーフを演じるのは、『ONE PIECE』のブルックをはじめとしたコミカルな役で存在感を発揮してきたチョー。NHK Eテレ『いないいないばあっ!』のワンワン役でも知られ、長年にわたり“愛されキャラ”を演じてきたチョーが、本作でも3人旅をにぎやかに彩る。
若く優秀な国王軍の将軍で、高い指揮能力を誇るアレ将軍を鶴岡聡が演じる。そして、飛田展男が、本作では国王に取り入り、何十年も前からサンドランドを支配してきた極悪非道なゼウ大将軍として参戦。人々の生命線である水を独占し、さまざまな策謀でベルゼブブたちに立ちはだかる最大の敵を重厚感たっぷりに演じる。
田村は「鳥山明先生といえば子供の頃から大好きだった作品を生み出した方でとんでもなくすごい伝説の方で、オーディションでの音声を先生にも聞いていただけているなんて…それだけで夢のようでした」と喜びの声を。
山路は「ラオの豪胆にして寛容、正義感の強いロマンチスト振りが小気味良かった。そして収録中、何度も胸が熱くなった。鳥山先生の生きとし生ける物への愛情が心を潤してくれた。
チョーは「『SAND LAND』という、水っ気のないカラッカラの世界ですが登場人物はみんなクセのあるコテッコテの人ばっかり。どんな仕上がりになっているのか楽しみです!!」と期待を寄せた。
鶴岡は「この生き方をしていて一度は飛び込んでみたいと願う鳥山明先生の世界に参加できて大変光栄です」、飛田は「今回の僕が演じさせて頂いた役は、まさに絵に描いたような悪役『ゼウ大将軍』。しかもその舞台は鳥山明先生の世界! 燃えます! ムラムラと内なるエネルギーが湧きまくります」とコメントしている。
また、キャストの声が入った最新映像も初解禁。「この夏、最強最悪の悪魔が目を覚ます―」というナレーションからスタートした映像で、自称“極悪の悪魔”ベルゼブブが明かしたのは、“夜ふかし・朝寝坊・歯磨きをしない”というワル(?)っぷり。「どうだ! かなりのワルだろ!」と話すベルゼブブと、隣で困惑するラオのやりとりは、鳥山明作品ならではのユーモアが満載だ。
鳥山明が当時の自分をすべて出し切って描いたという、個性豊かなキャラクター、精巧なメカニックの描写と実力派制作陣による、手に汗握るアクションシーンのハイクオリティなアニメーションが、60秒ながら、存分に伝わる映像に仕上がっている。
アニメ映画『SAND LAND』は、8月18日劇場公開。
声優陣のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■田村睦心(ベルゼブブ役)
鳥山明先生といえば子供の頃から大好きだった作品を生み出した方でとんでもなくすごい伝説の方で、オーディションでの音声を先生にも聞いていただけているなんて…それだけで夢のようでした。
『SAND LAND』はベルゼブブという悪ぶっているけど、ピュアで心優しい悪魔が主人公なのですが、彼の選択ひとつひとつがとても気持ちがよく、演じていて本当に楽しかったです。人間のラオとの信頼感や、シーフとの友情のような主従のような感じ、それ以外の登場人物や敵との遭遇、彼をとりまく奴らとの色々なやりとりがとてもワクワクし、観どころがたくさんです!
ぜひいろんな方に『SAND LAND』のベルゼブブという悪魔の良さを知ってもらいたいなと思いました!
■山路和弘(ラオ役)
ある人間の私利私欲に依る環境の破壊。大爆発により水が干上がり砂漠の世界となった。そして今、幻の水源を求め旅に出るラオ、ベルゼブブ、シーフ。だが、ラオには苦い過去がある。
物語の所々に現れるラオの後悔の記憶は、この風景と同じ一滴の水も無い。死んだ妻の写真も焼失し、当時人気だったお陰で残った雑誌のグラビア写真を大事に持っている(ここ、私のお気に入り)。
ラオの豪胆にして寛容、正義感の強いロマンチスト振りが小気味良かった。そして収録中、何度も胸が熱くなった。鳥山先生の生きとし生ける物への愛情が心を潤してくれた。皆さんも是非体感して欲しい。
■チョー(シーフ役)
気の知れた大好きな人達といっしょにお仕事が出来て幸せです。『SAND LAND』という、水っ気のないカラッカラの世界ですが登場人物はみんなクセのあるコテッコテの人ばっかり。どんな仕上がりになっているのか楽しみです!!
■鶴岡聡(アレ将軍役)
映画化、おめでとうございます。この生き方をしていて一度は飛び込んでみたいと願う鳥山明先生の世界に参加できて大変光栄です。
アレの実直さや、それ故の苦悩を自身と照らし合わせた時に、彼がとても愛おしく感じ、そして生きとし生ける者にとって不可欠な「水」というテーマと向き合った時、節水を更に真剣に考えられる様になりました。
僕は鳥山先生が描く車やロボット、それぞれが所持している機械などのメカが特に好きで、こんなのがあったらなぁと今でも思います。シリアスな中にギャグ要素もふんだんに盛り込まれた『SAND LAND』の世界を是非、映画館の最高の音響とスクリーンで一緒に楽しみましょう。
■飛田展男(ゼウ大将軍役)
今回の僕が演じさせて頂いた役は、まさに絵に描いたような悪役『ゼウ大将軍』。しかもその舞台は鳥山明先生の世界! 燃えます! ムラムラと内なるエネルギーが湧きまくります。
強敵ゼウを演じる身として「やり切れるのか?」「あの絵を受け止め、支え、弾けられるのか?」… と思いながらベルゼブブやラオたちと文字通りなりふり構わず走り抜いた『SAND LAND』ワールド。
ぜひとも映画館で、大画面・大音量でお楽しみください! 元気が出ること間違いナシ、オススメです!