奇才クエンティン・タランティーノの頭と心の中を出演俳優たちが暴くドキュメンタリー映画『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』。この度、一足先に本作を観た著名人からの絶賛コメントが到着。
【写真】「彼と同時代を生きて観続けられた幸せを噛みしめた」イラストレーター・石川三千花によるタランティーノ愛溢れる書き下ろしイラスト
1992年、監督デビュー作『レザボア・ドッグス』でカンヌ国際映画祭に殴り込みをかけ、まさに一夜で時の人となったクエンティン・タランティーノ。その後も新作を発表するたびに世界中の映画ファンを熱狂させ、「タランティーノ映画」と呼ぶしかない唯一無二のジャンルを打ち立てた。いったいどうやって彼は、奇想天外な物語を次々と生み出し、見たこともない映像を作り出し続けるのか? 本作はそんな疑問に答えるため、謎めいたタランティーノの頭の中をぶった斬る。
タランティーノの逸話と秘話をタブーなしで暴露するのは、監督第1作目から8作目の『ヘイトフル・エイト』までに出演した俳優たち、そしてプロデューサーやスタッフたち。監督・脚本はタラ・ウッド。
かねてより「長編映画を10本撮ったら、映画監督を引退する」と公言しているタランティーノ。本作は、近く完成するだろう最後の1本の前に特別に用意されたドキュメンタリーとなっている。
この度、一足先に本作を観た著名人からのコメントが届いた。映画監督の三池崇史は「ヤバすぎて、面白すぎて、タランティーノすぎる。道に迷ったあなたに激しくオススメするアート映画だ。観て、己を信じて、笑って生きろ!」と絶賛。
さらに、無類の映画好きとして知られるタランティーノ監督の、映画への愛がほとばしる発言を、本作本編より抜き出し。タランティーノの映画製作に掛ける並々ならぬ情熱が垣間見られる言葉たち。人々を熱狂させる大ヒット映画を作り続けてきたタランティーノだからこそ説得力を持つその言葉からは、彼の本気さを感じとることができる。
■クエンティン・タランティーノの発言集
「僕は映画を信仰する。全身全霊で映画製作に取り組む。命を捧げてもいい」
「監督することに、神秘的なイメージを抱いていた。だが自分にもできると気付いた」
「映画への愛が十分にあるなら、いい映画を作ることができる」
「僕はいろんなものから盗んでいる。偉大なアーティストはオマージュなどしない」
「わけの分からない話はしない。観客は僕がしていることを理解してくれている」
「自分に問う。全力でやっているか? 人生を捧げているか? そのために、ここにいる」
映画『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』は、8月11日より全国公開。
著名人からのコメント全文は以下の通り。
<著名人コメント全文>
■石川三千花(イラストレーター)
QTの新作を観たときのワクワク感が、
まざまざと蘇った!
そして、全作品を再度観たくなった!
QTが映画を心底愛するその誠実さに心打たれて、
彼と同時代を生きて観続けられた幸せを噛みしめた。
■宇野維正(映画ジャーナリスト)
タランティーノの映画原理主義が、ハリウッド映画の終焉が近づくにつれ輝きを増してきたのは必然だ。
引退作まであと1作。映画愛だけじゃない、その先見性に貫かれた功績を振り返るベストのタイミングがやってきた。
■佐々木敦(思考家/批評家)
映画に愛された男は、狂おしいほどに映画を愛した男でもある。このドキュメンタリーを観てタランティーノを好きにならずにいられる映画ファンはいないだろう。マイナー映画を、ジャンル映画を、俳優を、スタッフを、すべての虐げられた者たちを愛した男の一代記、必見です。
■種田陽平(プロダクションデザイナー・美術監督)
最初にクエンティンと仕事をしたのは『キル・ビル Vol.1』、もう一度一緒にやりたいと思っていたのが『ヘイトフル・エイト』で実現した。クエンティン映画の磁力は強力で皆が何度でも体感したくなる。その渇望は出演者もスタッフも観客も皆同じなんだ。そのことをひしひしと感じる映画だった。
■三池崇史(映画監督もどき)
ヤバすぎて、面白すぎて、タランティーノすぎる。
道に迷ったあなたに激しくオススメするアート映画だ。観て、己を信じて、笑って生きろ!
■若林ゆり(映画・演劇ライター)
クエンティンの並外れた映画愛は、熱意は伝染する。
この映画を観た観客も、きっと感染は免れない!
それは、クエンティンの映画を見る楽しみを100倍にしてくれるだろう。
彼ほどそのパーソナリティが作品に映し出されている映画作家はいないから。