3時のヒロイン・ゆめっちから江頭2：50まで　休養乗り越え復活した芸人たち　その理由や心境とは

　日夜スターが生まれ、勢力図が目まぐるしく塗り変わる群雄割拠のお笑い界。舞台、テレビ、YouTubeなど、活躍の場が増えて多忙になるほど、悩みや疲れが身に降りかかるのはお笑い芸人だって同じはず。

ここではさまざまな理由から休養に入ったものの見事カムバックを果たしたお笑い芸人を紹介していこう。

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■3時のヒロイン・ゆめっち

　『女芸人No.1決定戦 THE W』3代目チャンピオンに輝いた女性トリオ・3時のヒロイン。大会優勝を機にブレイクを果たし、数々のバラエティ番組で活躍していた2022年5月に、メンバーのゆめっちが休養を発表。

　そんな彼女がおよそ1年1ヵ月ぶりとなる2023年6月に、トリオの公式YouTubeに出演。晴れて活動再開の運びとなった。久々の3人そろってのトークの中でゆめっちは、劇場やテレビへの出演は、もう少し慣れてから少しずつ再開させていくことを説明し、当面はYouTubeへの出演を続けていくことをファンに約束した。

　また動画の中でゆめっちは休養前を振り返り、2022年1月から体調が悪化していたと告白。腹痛の症状や熱に悩まされていたそうで、病院で検査をしたところ、肺に水が溜まっていたことが判明。すぐに復帰できると考えていたものの思うように症状が改善されないことに落ち込んでいたそう。

　さらにゆめっちは休養中に犬を飼い始めたそうで、ペットケアアドバイザーの資格を取得したことも明かしていた。また、インスタグラムでは休養を経てスリムになり髪型も一新した様子を更新。「大人の女性って感じ」「めっちゃかわいくて素敵です！」などと反響が集まっていた。

■かが屋・加賀翔

　日常に潜む気まずい笑いを落とし込んだ演劇性の高いコントが、お笑い芸人からも高い評価を集めている実力派コンビ・かが屋。

　2020年8月には加賀翔が体調不良により芸能活動を一時休止。およそ7ヵ月間の休養に入った。そんな加賀は、今年8月にYouTubeで配信されたお笑いコンビ・ニューヨークとのトーク企画の中で、休養までの経緯について言及。

　もともと不眠症だったという加賀は、かが屋としてデビューして多忙になってきた頃に、不眠を解消したいという理由から病院へ行ったとのこと。そこで脳波の検査をしたところ医師から「脳波が死んでる」と言われたそう。思いもよらない言葉に驚く加賀を、医師は「本当に無理しないでください」「1回休んだ方がいい」と説得。医師の言葉に従って加賀は休養をとったのだった。

　しかし休養を続けたものの脳波が正常に戻らなかったため加賀は別の病院へ。そこで検査をしたところ、彼の家庭環境や遺伝から、元から脳波の一部分が動いていなかったことが発覚。加賀は「セカンドオピニオン大事」と当時を振り返っていた。

■江頭2：50

　身体を張ったパフォーマンスと予測不能な芸風が、お笑いファンのみならず多くの芸人からも愛される江頭2：50。

　2020年1月31日にYouTubeチャンネルを開設し、2月1日に初の動画を配信。同月の9日には異例のスピードでチャンネル登録者数100万人を突破した江頭だったが、2021年5月に体調不良が原因でおよそ1ヵ月にわたって芸能活動を休止した。

　休養中は入院もしていたそうで、復帰後のYouTubeの中で江頭は「一瞬、芸人人生が終わるかもしれないって絶対考えちゃいけないことが頭をよぎった」と告白。ファンから多数の応援が寄せられたことにも言及し「『いつまでも待ってるよ』って言ってくれたから、俺も安心して治療に専念ができたし、だからこそ、こんなに早く復活することができた」と語っている。

現在YouTuberとしても大活躍の芸人は、かつて“失踪”からの休養を経験

■ナインティナイン・岡村隆史

　デビュー直後から大ブレイクを果たし、コンビ結成30周年を超えてもなお、お笑い界の第一線で活躍し続けているのがナインティナイン。

　2010年春、数々のレギュラー番組に加えて主演映画のプロモーション活動、さらに1人舞台の準備に追われていた岡村隆史の体調が悪化。相方・矢部浩之の勧めでおよそ5ヵ月にわたって芸能活動を休止した。

　岡村は休養に入るまでの心境について、2020年に出演した番組の中で「映画をやらしてもらって、やらしてもらったのはいいんですけど、自分がなんにもできてないというふうに思って、そういう仕事きたときもちゃんとできるようになっておかなアカンなと思って舞台をやろうと思って。舞台を計画して、でも、台本とか直しているうちに寝れなくなって、そっから一気に気持ちがバァー下がっていってしまって」とコメント。当初は休養を取ることをためらっていたものの「でも休むことで気持ちが戻ってきた。もう1度ちゃんとこのお仕事をやりたいなと思いだした」と語っている。

■キングコング・梶原雄大

　養成所在籍中からお笑いの賞レースに出場し、“ポスト・ナインティナイン”とも称されていた漫才コンビ・キングコング。大阪でアイドル的な人気を博し、程なくして東京へ進出。コンビの人気も絶頂に達した2003年、梶原雄大が突如“失踪”してしまう。

　梶原は復帰後に出演したテレビ番組の中で、失踪した最初の3日間の記憶がないことを告白。気づいた時には兵庫県・宝塚市内のカラオケボックスにいたそうで、携帯電話の電源を入れたところ、先輩芸人FUJIWARAの藤本敏史から着信があり、休養を取ることや病院へ行くことを勧めてくれたとのこと。

　失踪からおよそ2ヵ月半、梶原は休養。その間、相方の西野亮廣は少しでも梶原が復帰しやすいようにと単独での仕事を入れずに待ち続けた。2022年のインタビューの中で、芸能界に復帰できた理由について「やはり西野（亮廣）の存在が大きい」「西野が待っていてくれていた、そして2ヵ月半待たせてしまった、という部分が大きかった」（※1）と語っている。

■ネプチューン・名倉潤

　お笑いトリオ・ネプチューンのメンバーで、バラエティ番組ではMCを担当することも多い名倉潤。切れ味鋭いツッコミがトレードマークの名倉だが、2018年6月に頚椎椎間板ヘルニアの手術を行ったところ、術後の経過は良好だったものの、身体へのダメージがストレスになりうつ病を発症。2019年8月から約2ヵ月にわたる休養に入っていた。

　相方の堀内健が出演したラジオ番組で名倉の休養を振り返った際に、名倉が普段は物静かでクールなため、彼の心身の不調に気づけなかったとコメント。また名倉本人にもうつ病という自覚がなかったことを明かし、話を聞いた相方の原田泰造が病院へ行くことを勧めたことも明かしていた。

　また、名倉の妻でタレントの渡辺満里奈は、2020年に出演したトーク番組で夫の休養を「使命感もあると思うんですけど、その時は私しか治せないと思いました」と夫婦愛あふれる言葉で振り返った。「ベッドに入ると涙が出てくるとかだったんですけど、近しい友だちに話を聞いてもらったり…。泣いて（解消していた）」と当時の精神状態についても語った。

引用：「3時のヒロイン ゆめっち」インスタグラム（＠yumecchi_3h）
「かが屋 加賀翔」インスタグラム（＠kagaya_kaga）
「ネプチューン 名倉潤」インスタグラム（＠nagrat1968）
※1　カジサック、『はねトび』時代の“失踪事件”を振り返る　復帰できたのは「西野のおかげ」　クランクイン！trend