ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』の製作発表が17日に都内で行われ、主人公であるビリー・エリオット役に決定した浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一をはじめ、豪華キャスト陣がズラリと登壇。舞台への意気込みを語った。



【写真】オーディションを勝ち抜いてビリー役に抜擢された浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一

 原作は、1980年代のイギリス北部の炭鉱の町を舞台に、バレエダンサーを目指すひとりの少年と彼を取り巻く大人たちの姿を描いた映画『BILLY ELLIOT』(邦題『リトル・ダンサー』)。2005年には、スティーヴン・ダルドリーら世界最高峰のクリエイターよってミュージカル化され、世界中で大成功を収めた。日本では2017年に日本人キャストで初演され、2020年に再演が実現。今年、新たなビリーと共にパワーアップして再々演が行われる。発表会には、益岡徹鶴見辰吾安蘭けい、濱田めぐみ、根岸季衣、阿知波悟美、西川大貴、芋洗坂係長、永野亮比己、山科諒馬も出席した。

 今年も、初演、再演と同じく1年以上に渡るレッスン形式のオーディションを実施。
厳しいオーディションを勝ち抜き、浅田、石黒、井上、春山が主役に決定した。この日は4人のビリーがパフォーマンスを披露。ビリーの心情を表現した劇中の楽曲『エレクトリシティ』を歌い上げながら、ジャンプやターン、ステップなど華麗なダンスを繰り出した。熱のこもったパフォーマンスに、会場からは拍手喝采が沸き起こっていた。

 ビリーのお父さんを演じる益岡は「今、ビリーたちが踊って、皆さんにご覧いただいたものにすべてが語られている」とパフォーマンスに胸を熱くし、「次の世代を担っていく子どもたちが、夢と希望を持って羽ばたこうとしている。その姿を具体的に感じられるのが、本作の魅力」としみじみ。
「本当の父ちゃんだと思って。選ばれなかった人たちのことも考えながらやりましょう」とビリーを演じるメンバーに声をかけつつ、「こんなに小さな息子が、自慢の息子になっていく。自分にとってもいい時間になる」と息子たちの成長を楽しみにしていた。同じくダブルキャストでお父さんを演じる鶴見は、初演を観劇して「感動した」そうで、「いろいろな要素が入っている舞台。『絶対に観た方がいい』と奥さんに勧めて、奥さんも次の日に観に行った」と明かしていた。

 そしてビリーを演じる俳優陣は、それぞれバレエだけでなく、タップやアクロバットなどあらゆる分野の練習に励んだオーディション期間について「楽しかった」と笑顔。
苦手なものも努力して、楽しみながら克服していったという彼らから前向きな発言が飛び出すたびに、鶴見が「いい言葉だなあ」と手にメモをするふりをしたり、益岡も「おお!」と声を上げるなど、2人のお父さんが息子たちの言葉に感心しきり。浅田は「公演まで一生懸命に練習して、本番では自分の名前に込められているように“良く舞いたい”です」、石黒は「常識を打ち破るビリーになりたいです」、井上は「お客様を楽しませるように、エネルギーを出して頑張ります」、春山は「お客様に希望を与えられるようなビリーになれるよう、頑張ります」と4人のビリーがそれぞれ力強く意気込みを語り、大きな拍手を浴びていた。

 Daiwa House presentsミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』は、東京・東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて7月27日~8月1日(オープニング公演)、8月2日~10月26日(本公演)、大阪・Skyシアターにて11月9日~24日上演。