現地時間5月13日より開幕した第78回カンヌ国際映画祭。レッドカーペットに登場する豪華セレブたちのファッションも毎回注目を集めるが、今年は開幕直前に、新たなドレスコードを発表。

公序良俗の観点から、レッドカーペットほか、映画祭会場内でのヌードを禁じるとし、また、通行や座席配置の妨げとなることから、長いトレーンなどボリュームある衣装の着用が禁じられた。禁止令が出たということは、過去にはそういった事例があったということの裏返し。そこで、今回は世界を騒然とさせたネイキッドドレスを振り返ってみよう。

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 人気モデルのベラ・ハディッドは、カンヌにおけるネイキッドドレスの常連といって問題なさそう。昨年は、サンローランによるライトブラウンのホルターネックドレスを纏(まと)い、レッドカーペットに登場。伸縮性のあるストッキング素材が彼女の美しいボディラインにフィットし、センセーショナルな装いが注目を集めた。

 同じくモデルのケンダル・ジェンナーは、2018年のカンヌでスキャパレリによる白いドレスをチョイス。天使のようなデザインながら、透け感のあるチュール素材が用いられ、フェアリーだけどセクシーな装いを見せた。

 今年のカンヌの新ルールなど気にしないとばかりに、初日にエリー・サーブによるピンクのボリュームドレス姿で堂々とポーズを取ったモデルのハイディ・クルム。そんなハイディは、2023年にズハイル・ムラドによるカッティングが大胆なドレスで来場。スリットは腰のすぐ下から深く入り、大きく開いたトップから胸元がこぼれ落ちそうなデザイン。ビジューをあしらった肩から長いケープが引かれ、広げると翼のような印象を与えた。


 モデルのナターシャ・ポーリーも、大胆なバンデージスタイルのドレスで注目を集めたセレブのひとり。昨年のカンヌにて披露した、ミュグレーによるシックな黒いドレスは、コルセットのようなボディにシースルー素材を重ねた一枚。生地感の薄さもさることながら、ボディスのデザインの大胆さも群を抜いており、ネイキッドドレスが旋風を巻き起こした昨年のカンヌを代表するルックとして人々の記憶に残っている。

 記憶に残ると言えば、出世作『フィフス・エレメント』お披露目のため、1997年にカンヌを訪れたミラ・ジョヴォヴィッチ。ジョン・ガリアーノがデザインしたドレスは、ジュエリーのようなビーズ刺繍がわずかにバストトップを覆うだけの、まさにネイキッドなドレス。今も伝説として語り継がれるこのドレスは、後にアップデートされ、昨年のグラミー賞でマイリー・サイラスが身に着けた。

 そして、さかのぼること1991年のカンヌにて、自身のドキュメンタリー映画『イン・ベッド・ウィズ・マドンナ』をお披露目したマドンナは、彼女のシグニチャーでもあるコーンブラにガードルのようなボトムス、ドレッシングガウンを合わせたジャンポール・ゴルチエのアンサンブルで登場。イブニングウェアが求められるカンヌにて、ルールになど囚われないマドンナここにあり、を見せつけた。

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