畑芽育と大橋和也(なにわ男子)のW主演作『君がトクベツ』が、6月20日に公開される。本作は、『ヒロイン失格』、『センセイ君主』、『あたしの!』といった数々のヒット漫画を世に送り出してきた幸田もも子の同名漫画作品が原作。

イケメン嫌いの若梅さほ子(畑)と国民的アイドルである桐ヶ谷皇太(大橋)の出会いと恋愛模様が描かれている。お互いの現場の空気作りに助けられたと話す2人に、撮影の裏側や本作の推しキャラについてたっぷり語ってもらった。

【写真】大人っぽい表情で雰囲気ガラリ! 畑芽育&大橋和也のソロカット

■なにわ男子・高橋恭平からの前情報は?

――まずは、W主演が決まった時の気持ちを聞かせてください。

大橋:「いつか主演をやりたい!」って日頃から言っていたこともあって、“言霊”ってあるんだなと思いました。

畑:純粋にうれしかったです。幸田先生の作品は以前からよく拝見していて、個性的でコミカルなキャラクターが際立つ映画だと思うので、それを演じるのがすごく楽しみでした。大橋さんとご一緒できるのもワクワクしましたね。

――共演前のお互いのイメージを教えてください。

畑:大橋さんのことはテレビでよく拝見していたので、「スーパーアイドルだな」という印象でした。

大橋:畑さんは、ベテランの女優さんやから硬派で貫禄のある感じなのかなって思っていました。

――『なのに、千輝くんが甘すぎる。』でメンバーの高橋恭平さんが畑さんと共演していましたが、事前情報などは?

大橋:何もなかったんです! でも、なにわ男子のYouTubeの企画で2人が共演していた映画を見ていたので、「あ、映画のヒロインの子や!」って思いましたね。


畑:YouTubeで?

大橋:メンバーの出演作を見るという企画があって…。

畑:そんな辱めを受ける企画があるなんて知らなかった!

大橋:あの時の恭平は少し恥ずかしそうにしていたけど、もし今回もメンバーで見る機会があったら、僕は堂々と「どうや!」ってみんなの顔を見たいと思っています!

――(笑)。話は戻りますが、共演してみて印象は変わりましたか?

畑:共演前とそんなに印象は変わらなかったですね。強いて言うなら、想像より年の差を感じませんでした。

大橋:話しやすくてびっくりしました。すごく盛り上げてくれるし空気作りもしてくれて、本当にW主演の相手が畑さんで良かったです。

■畑「(大橋は)演技の説得力がすごい!」

――撮影現場で、お互いに「すごい」と感じた部分はありましたか?

畑:大橋さんって、朝から晩まで常にテンション感が変わらないんです。正直、演技の現場1つでも精神をすり減らして疲れると思うのですが、大橋さんはこの作品だけでなく、アーティスト活動やバラエティ番組などテレビで見ない日はないぐらいに活躍されているのに、全く疲れを見せない方だったので、すごいと思いました。

大橋:畑さんは、切り替えが早い方だなと思いました。それから周りをよく見ているし、気を遣ってくれる方だなと。先ほど、僕はずっとテンションが高いって言ってもらいましたけど、実はちょっと低い時もあったんです。そういう時は(畑さんが)盛り上げてくれて、ほんまに助け合いの精神を感じてありがたかったです。


――演技の面ではいかがですか?

畑:皇太として発するセリフに嘘がないと思いました。アイドルが恋する話だからテーマとしては難しいと思いますが、大橋さんの真っすぐさや明るさ、はつらつとしている雰囲気だからこそ演じられるのだろうなと。それに明るく発する言葉の裏にある皇太の辛い過去や繊細な部分を上手にお芝居していらっしゃって、長いアイドル人生の大切な部分を持ってきてくださったんだなと感じました。

大橋:僕も「原作のまんまやん」と思いました。畑芽育じゃなくて、さほ子に見える…見えるっていうか、さほ子そのまんまなんです。僕は、ちょこちょこ大橋和也が出てしまっていましたけど。

――そうなんですか?

大橋:皇太として演じているんですけど、どうしても関西弁が出てしまって…。

畑:みんなで指導大会が始まったこともありましたよね。

――松田礼人監督や幸田先生が畑さんの“陰キャっぷり”を褒めていたのが印象的でした。役に近づくために意識されたことは?

畑:実は意外と根暗な部分や、ひねくれた考え方を持っている一面が自分の中にもあるので、そういう部分を引っ張り出すことを意識しました。さほ子は自分のことを100%好きになれない自己愛の低い子だなと思って共感する部分があったので。でも、まさか監督や先生が絶賛してくれるとは思わなかったですね!

■畑芽育&大橋和也が語る理想のアイドル像とは

――大橋さんは皇太のことを「アイドルとして学びが多い役だった」とコメントしていましたが、具体的にどんなところが?

大橋:ファンに対する愛情の強さですかね。
僕自身、できることならファンの皆さん1人1人に対して愛情を注ぎたいと思っているんですけど、皇太の愛情の注ぎ方ってめちゃくちゃ強くて。自分が落ち込んでいるところを見せない笑顔、振る舞い、優しさがためになるなと思いました。

――誰もが知る国民的アイドルグループ“LiKE LEGEND(ライクレジェンド)”のキャストとして普段違うグループで活躍している5人が集結しましたが、刺激は受けましたか?

大橋:ダンスや歌のシーンもあるので、一緒に練習をやったりしたんですけど、その時の覚え方が人それぞれで「そっちのほうが楽に覚えられる!」などの学びがありましたね。あとは、プライベートでの情報交換が多くて、ご飯屋さんとか服屋さんとか知らなかった情報をたくさん教えてもらいました。

――畑さん的には、LiKE LEGENDの推しはどなたでしょう?

大橋:それは皇太でしょう!

畑:うーん…(遊馬)叶翔(木村慧人)かな。黒髪がすごく似合うので、叶翔は黒髪クールガイ! それにキャラクター的にもいじらしくてかわいいなと思いました。

大橋:えー。黒髪にするか…(笑)。

――2人の考える“理想のアイドル像”もお伺いしたいです。

大橋:日本中、世界中、いや宇宙中まで愛を届けて皆さんを幸せにしたいと思いつつ、1人1人を大切にしたいという気持ちもあります。そのためには、笑顔になってもらえるようにたくさん努力して、できるだけ多くのテレビに出たりコンサートをやったりしたいです。それから、ファンの皆さんに会いに来てもらうんじゃなくて、47都道府県に僕たちが行くみたいなこともできたらいいなと思っています。


畑:私は松浦亜弥さんが大好きなのですが、もしもアイドルだったら表情管理とかを完璧にして、指差しやハートを作ったりしながらパフォーマンスで魅了したいです。

■本作の推しシーンは?

――作品にちなみ、2人の最近の推しを教えてください。

大橋:僕は眼鏡にハマっていまして、1ヵ月に1個ぐらい買ってるんちゃうかっていうほど持っています。色付きのサングラスとか色なしのとかいろんな形のやつを…。度入りも合わせたら、たぶん35個ぐらいある気がしますね。

畑:私は先日久しぶりに映画館に行ったのですが、その時に映画館で映画を見るのってすごく楽しいし価値があることだなと改めて感じました。推し活と言えるかは分からないですが、もっと映画館に通おうと思いましたね。

――最後に、2人が本作で推す胸キュンシーンを教えてください。

畑:バックハグのシーンは、ときめくな~って思いました。それから、さほ子がすごく困った状況で皇太くんがスーパーヒーローかのように助けに来てくれる感じ。その時の安心感が素敵だなと思いましたね。

大橋:さほ子になったつもりで、「あ、これされたら嬉しいな」と思ったのは定番ですけど“壁ドン”ですね。
(僕は)する側でしたけど、されたら…と思うと「いいな」って。壁ドンしてキザなセリフって演技じゃないと絶対にしないからこそ貴重な体験でした。

(取材・文:於ありさ 写真:上野留加)

 映画『君がトクベツ』は6月20日全国公開。

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