本日、『金曜ロードショー』にて『キングダム 大将軍の帰還』が放送される。本作のキーマン、いや、ここまでの『キングダム』シリーズを通して、主人公の信(山崎賢人/「崎」は「たつさき」が正式表記)と我々視聴者の心に深く印象を残すキャラクターこそ、大沢たかお演じる王騎。

ここでは、そんな王騎と大沢たかおの“伝説”を紹介したい。

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■王騎のこれまで 背中で語る大将軍

 王騎将軍の初登場は、2019年に公開されたシリーズ第1作『キングダム』。戦災孤児である信と、若くして王となったえい政(吉沢亮)の前に現れ、敵か味方かも分からないがひょうひょうと、信とえい政にその器と背中のデカさを見せつけた。

2022年公開の『キングダム2 遥かなる大地へ』では、初陣に臨む信と戦場で再会。羌かい(清野菜名)らと共にダイナミックな剣術を披露した信に、王騎は「期待外れもいいところです」と言い放つ。信に試練を与えながらも期待感もにじむ笑みを浮かべるその姿は、さながら彼の“師匠”的ポジションに。

 そして2023年『キングダム 運命の炎』ではその“大将軍”としての風格をこれでもかと見せつける。秦軍の大将軍に任命されるも、与えられたのは敵の数十分の一の寄せ集め兵。それでも王騎は相手の裏をかく作戦を実行する。そして100人の兵を率いる隊長となった信の隊には「飛信隊」と名を与える。ここにも王騎がいかに信に期待を寄せているかがうかがえる。

 しかし、後半ではほう煖(吉川晃司)という因縁の相手との対峙や、王騎の忌まわしき過去も明らかになった。
そして今夜放送される『大将軍の帰還』では、王騎と信をめぐる戦いが。大将軍に待つ運命とは――?

■“王騎”になるため20㎏増量! 大沢たかおの肉体vs大将軍の鎧

 王騎といえば、肩当てが大きくサイドに張り出した独特な鎧が特徴的。方から上腕は肌が露出するデザインだが、その“太さ”がはんぱない。まさに、原作マンガに登場するままの見た目だ。

 大沢たかおはこの姿を再現するために、第1~2作目までに過酷なトレーニングを実施。20kgほど増量する肉体改造を行ったことを、プロデューサーの松橋真三氏がインタビューにて明かしている。大沢の体がどんどん仕上がっていくため、サイズ計測→衣装作成→衣装合わせという流れの間に大沢の体のサイズが変わってしまうというトラブルが発生。最終的に、あの独特な鎧は4度も作り直されたという。大沢の努力も衣装部のこだわりもすごい。

 松橋Pは「王騎が王宮の間に入ってくる時に、大沢さんがあそこまで体を作り込んでくることで、その場にいるキャストたちは衝撃を受けるわけです。“自分もちゃんとやらなきゃいけない”とさらに気合が入ります。現場を引っ張っていたのはもちろん主役の山崎さんですが、それを周りからピリッと支えているのは大沢さんでした」(※1)と振り返っている。
カメラが回る前から、完全に“王騎”だったことが感じられる。

■王騎はほぼ1発撮り! 大沢たかお自身も「つかんだ時はない」

 見た目はもちろんのこと、マンガでは「これ実写になったらどうなるんだろう…」と想像もできなかった王騎の笑い方やしゃべり方も見事再現した大沢たかお。マンガでは「ココココ」「ンォフゥ」などと書かれている王騎のかなり独特な笑い方も、「あ、これが正解だ」と思わせる説得力があった。

 しかし大沢自身は、王騎というキャラクターを「つかんだ時はない」(※2)とインタビューで語っている。しかもその現場はリハーサルもほとんどしないそうで、ほぼ1発撮りで進んでいったそう。大沢は「自分ではベストを尽くしているけど、 正解か不正解かはずっと分からない」という感覚だったことを明かしている。

 ほぼ1発撮りで生まれた王騎について「他の役者さんやカメラ、照明、もちろん監督含めて、みんなが作ってくれた王騎だと思います。自分の考えた王騎を100倍豊かにしてくれたのはチームだし、他のキャストだと思いますから」という大沢。最新作『大将軍の帰還』は、そんな『キングダム』チームが作り上げた王騎の集大成をたっぷりと堪能できる。

 映画『キングダム 大将軍の帰還』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて7月11日19時56分放送。

引用:映画『キングダム』公式インスタグラム(@kingdom_movie)
※1 『キングダム』王騎役・大沢たかお、肉体改造しすぎて衣装を4回作り直し! シネマトゥデイ

※2 大沢たかお「もがき続けた8年間でした」 『キングダム』王騎と歩んだ軌跡をたどる クランクイン!

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