映画『かくかくしかじか』がカナダ・モントリオールでの第29回ファンタジア国際映画祭に正式招待され、現地時間7月28日、主演の永野芽郁と原作者であり脚本、美術監修、方言指導など全面的に映画に関わった東村アキコが緊急登壇した。
【写真】エレガントなドレス姿で登壇した永野芽郁
本作は、漫画家・東村アキコが泣きながら自身の実話を描いた同名漫画を、東村アキコ自身が脚本を執筆し映画化。
漫画家になるという夢を持つ、ぐうたら高校生・明子(永野)。人気漫画家を目指していく彼女にはスパルタ絵画教師・日高先生(大泉)との戦いと青春の記録があった。 先生が望んだ二人の未来、明子がついた許されないうそ。ずっと描くことができなかった9年間の日々が明かされるー。
ファンタジア国際映画際とは、毎年カナダのモントリオールで開催され、北米最大かつ最も影響力のあるジャンル映画祭として知られ、世界中から最新のジャンル映画が集結する映画祭。2024年には最優秀アジア長編映画賞を『侍タイムスリッパー』(監督:安田純一)が受賞するなど日本作品も注目されており、今年は325作品(長編125 作品・短編200作品)の上映が予定されている。オープニングはアリ・アスター監督の『Eddington』(米国)、クロージングはゲンディ・タルタコフスキー監督の『Fixed』(米国)が上映される。
本作が選出されたのは、Cheval Noir(シュバル・ノワール)コンペティションと呼ばれる最優秀作品賞、監督賞、脚本賞などを選出する正式コンペ部門。
登壇した永野芽郁は「ボンソワール(こんばんは)、永野芽郁です。今日は来てくれて本当にどうもありがとうございます。今日はぜひ映画を楽しんでいただけると嬉しいです」と満員の客席に向かって、フランス語と流ちょうな英語であいさつをしたのち、モントリオールの感想を聞かれ、「モントリオールは都会と地元(田舎)が混ざったような雰囲気で、初めて伺ったのですが、とても落ち着く場所でした」と答えた。
海外の映画祭に初参加の東村アキコは「Japanese Mangaアーティストです。ACCO先生と呼んでください」と永野同様フランス語と英語で自己紹介すると、観客席から「ACCO先生~!」と会場のあちこちから声が上がった。同じくモントリオールの感想を聞かれ、「モントリオールは初めてきたんですけど、というかカナダ自体初めて来て、今日初めて海外でサイン会をしました」と伝えると、観客は大きな拍手で大盛り上がり。「こうして芽郁ちゃんと一緒に海外のファンタジア映画祭に来られてすごくハッピーです」とコメントした。
その後一般の観客との写真撮影を行い、上映開始。上映終了後には現地映画ファンから大絶賛で会場でスタンディングオベーションが起きた。鑑賞した観客とのQ&Aでは、「東村先生自身を演じることは緊張したのではないか?」と聞かれ、永野芽郁は「東村さんが現場に来てくださっていたので、とにかく先生の真似ができたらいいなと思っていたのですが、先生のチャーミングさがモニターに映っていたらいいなと思います」、東村アキコも「永野芽郁という女優は素晴らしい、この人しかこの役をできる人はいなかったと改めて皆さんの反応を見て思いました。日本ではよく似ているって言われるんです」とコメント。
映画『かくかくしかじか』は公開中。
※永野芽郁のコメント全文は以下の通り。
<永野芽郁 コメント全文>
■映画祭の参加について
「私自身、はじめての海外の映画祭だったので、どんな雰囲気なのかと緊張していましたが、モントリオールの劇場にきてくださったみなさんがすごくアットホームで、一気にモントリオールも大好きになりましたし、すごく良い思い出になりました」
■現地のみなさんの反応、どう感じたか?
「現地のみなさん、すごく盛り上がってくださって、やっぱり言葉の壁もあるのかなと思っていたんですが、私たちが日本語でお話してもみなさんすごく笑顔でずっと聞いてくださって、映画を心待ちにしてくださっていたんだなというのを、みなさんの反応から感じることができてとてもありがたかったです」
■この世界にどんどん広がっていることについて?
「いや~、すごくうれしいです。でもやっぱり、この物語は東村アキコ先生の人生を描いている作品ですので、まずは、東村先生が生きてきた時間を私は演じることができてとても幸せでしたし、きっと世界共通で、みなさんにとって恩師だったり、尊敬する人がいるとおもうので、みなさんに共感していただきながら、世界中にどんどん響いていってほしいなと思います」