福士蒼汰と福原遥が、スピッツの楽曲を原案とする映画『楓』でダブル主演を務めることが決定。あわせて、予告映像(楽曲編)とティーザービジュアルも解禁された。
【動画】名曲に乗せて描かれる 美しく切ないシーンの連続『楓』予告映像<楽曲編>
今回映画化されるのは、98年にリリースされた8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされた「楓」。監督は行定勲が務め、『世界の中心で、愛をさけぶ』に続く令和を代表するラブストーリーに挑む。
脚本は髙橋泉、そして劇伴を含む音楽は、藤井風など様々なアーティストの作曲や編曲、プロデュースを務め、近年ではCMや映画・ドラマなど、数々の優れた楽曲を多方面に提供する“Yaffle”が担当する。
「楓」の花言葉でもある、“大切な思い出”や“美しい変化”、そして“遠慮”がキーワードとなる本作。物語の主人公は、人生のなかで大切な人を失った2人の男女。出逢いと別れ、愛と悲しみ、胸に刻まれた過去とそれでも続いていく現在―。そして未来へ進もうとする2人の姿を、季節の移り変わりを通して描き出す。
このたび、福士蒼汰と福原遥がダブル主演で、切ない運命に向き合う恋人同士を演じることが明らかになった。
劇場映画では『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)以来、9年ぶりに日本の恋愛映画界に戻ってきた福士が演じるのは、運命に翻弄されながらも恋人を思いやる優しさと包容力にあふれた涼。愛情深さと憂いを繊細に表現する。
一方、福原遥が演じるのは、福士の恋人であり、大切な人を失った喪失感を抱えながらも、前向きに日々を生きようとする亜子。清純でまっすぐな役柄で知られる福原だが、これまでにない難役に挑戦し、女優として新たなステージへと踏み出している。
あわせて公開された予告映像では、名曲「楓」に乗せて、美しくも切ない本作のシーンが印象的に切り取られる。物語の詳細はまだ明かされていないが、「楓」のメロディとともに、観る者それぞれが登場人物の感情や、その先に広がるストーリーを想像できるような映像に仕上がっている。
ニュージーランドを旅行中の2人が、「これはこっちの楓」と語り合う場面。地平線の彼方に広がる湖を前に、ひとり静かに佇む亜子の後ろ姿。寂しげな空気が漂うかと思えば、食卓を囲む様子や、猫とふれあう姿など、幸せそうな日常も描かれる。また、過去の思い出を懐かしんでいるような描写もあり、胸に迫る切なさを予感させるシーンが随所に散りばめられている。
映像には、星空世界遺産として知られるテカポ湖の夜空も登場。“星”はこの物語の象徴のひとつとなっており、2人の運命にどのように関わってくるのか? 壮大なラブストーリーの幕開けに、早くも感動の予感が高まる。
また、ティーザービジュアルでは、ニュージーランドのテカポ湖を背景に、優しく笑い合いながら同じ方向を見つめる涼と亜子の姿が切り取られている。そして、そこには「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」という、「楓」のフレーズが添えられ、物語の切なさを予感させる。
映画『楓』は、12月19日より全国公開。
※福士蒼汰、福原遥のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■福士蒼汰
スピッツさんは世代を問わず一生愛され続ける存在で、愛をテーマに歌われていることも多く、「楓」から生まれた今回の物語にも普遍的な愛しさや愛情が描かれています。「楓」はとても素敵な曲で大好きな曲ですが、(オファーを受けて)「この曲を元に台本にした」と聞き、台本を読んでから歌詞をもう一度見ると、色々な想いを受け取ることができ、改めて素晴らしい楽曲だと感じました。この曲に込められた想いも作品に注入して、より良い作品にできるように演じさせていただきました。久しぶりの恋愛映画でしたが、行定監督が「人間の心を描く恋愛映画が好きだ」とお話しされていて、今回の映画は普遍的で根源的な感情を描いており、とても共感しています。
■福原遥
「楓」は私が生まれた年にリリースされた曲で、ご縁を感じています。スピッツさんは昔からずっと聴いていて、辛い時や悲しい時に聴くと、優しく包み込んでくれるような歌ばかりです。「楓」の歌詞も、歳を重ねて聴くと違うものを受け取れて、その時その時で違う感じ方ができるのは、この映画にも似ていると思いました。台本を読ませていただいたとき、心がジェットコースターのように動かされて、素敵な「楓」の楽曲が、この映画の世界観と交わり、本当に良い作品になる予感がしました。同時に「相手のことがすごく大事で愛しているからこそ取った行動」すべてを理解することは難しかったのですが、行定監督とたくさんお話しさせていただき一緒に作ることができました。