岸井ゆきのと宮沢氷魚がダブル主演する映画『佐藤さんと佐藤さん』より、リアルな夫婦の日常が切り取られた共感度MAXな本予告映像と本ビジュアル、全キャスト情報が解禁された。

【動画】ヒリヒリするほど共感度MAX!『佐藤さんと佐藤さん』本予告

 本作は、第32回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門でも上映された2020年公開の映画『ミセス・ノイズィ』でその人間の機微を絶妙に描き、監督としての手腕が注目されている天野千尋の最新作。

苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を丁寧に描き出す。

 このたび解禁された予告映像は、「結婚しようか」と自宅でタモツ(宮沢)がサチ(岸井)に笑顔でプロポーズし、サチが満面の笑顔でタモツに飛びつき喜びあう幸せの絶頂のような場面からスタート。しかし画面には、「さよならまでの15年」という文字が…。

 活発でダンス好きなアウトドア派のサチと、正義感が強く真面目なインドア派のタモツは、大学のサークル「珈琲研究会」で出会い、正反対の性格ながらも気が合い同棲を始める。5年後、弁護士を目指すタモツは司法試験に失敗し、会社員として働くサチは「少しでもタモツをサポートできれば」と一緒に勉強を始める。

 予告映像では、司法試験の合格発表でサチの方が合格し、タモツとの気まずい雰囲気が流れる瞬間が映しだされる。その後、家計を支える弁護士となったサチと、育児をしながら司法試験4浪中のタモツという対照的な2人の日常が切り取られていく。

 「トイレットペーパーないよ」という何気ないサチの一言に苛立ち、子どもを抱っこ紐で背負い、両手にオムツを抱えて疲れ果てた表情を見せるタモツ。弁護士としてバリバリ働くサチと、幼い子どもの世話をしつつ司法試験に向かうタモツ――真逆の生活がお互いの声にならないイライラとともに重なっていく。

 後半では、「失くすものの方が多い気がしますよね、結婚て」というタモツのリアルな一言や、路上で激しく言い合う2人の姿。「追いつくわけがないんだよ! 永遠に!」と叫ぶタモツの慟哭、「タモツ、逃げてるよね」と核心を突くサチの言葉、そして「私は何年も自分のこと全部後回しで、タモツとフクのことばっかりなのにさ」というサチの心からの叫びが映し出される。

 ラストには2人がまだ幸せだった頃の笑顔とともに「誰かと生きること――ヒリヒリするほどリアルな、私たちのマリッジストーリー」というコピーが胸に突き刺さり、誰もが共感せずにはいられない予告映像となっている。


 あわせて解禁されたキービジュアルでは、笑顔で抱き合うサチとタモツ夫婦と、幼い2人の子どもをあやす幸せいっぱいの家族写真が切り取られている。その横には「大好きなのに」「愛してるのに」「さよならまでの15年――」というキャッチコピーが添えられ、揺れ動きながらも愛おしい2人のリアルなマリッジストーリーを予感させる印象的なビジュアルとなっている。

 また、本作の主題歌が、優河が書き下ろした「あわい」に決定した。「物語のあとに少しでも心が解けるような、なにか肯定されるような、そんなひとときになったらいいなと楽曲を作りました。素晴らしいバンドの演奏と、ストリングスアレンジをお楽しみください」とコメント。しっとりと優しく包み込むような楽曲が、本作の余韻をさらに高めてくれる。

 さらに、出演する全キャスト情報も解禁された。サチの後輩で、夫に浮気されサチの元へ離婚相談に訪れる篠田麻役を演じるのは藤原さくら。実家で暮らすタモツの弟・佐藤洋太役を三浦りょう太、タモツと同じ学校出身で地元の居酒屋で紅一点で働く吉田リサ役を佐々木希、サチの弁護士事務所に依頼をする東海林明役を中島歩が演じ、さらに田村健太郎、前原滉、山本浩司、八木亜希子、ベンガル、田島令子といった実力派俳優陣が脇を固める。

 そして、8月29日10時よりムビチケ前売券(カード&オンライン)が、全国の上映劇場(一部除く)とメイジャー通販、MOVIE WALKER STOREにて発売開始される。特典はサチとタモツがコーヒーを入れている仲睦まじい写真が入った特製コースターとなる。

 映画『佐藤さんと佐藤さん』は、11月28日公開。


※優河のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■優河

 '私'と'あなた'との間(あわい)には言葉になれずに通り過ぎていくものがたくさんあります。


 確かなものほど時に形にならず、不確かなものほど実感として残る。曖昧な気持ち、曖昧な記憶、曖昧な愛情。首を傾げながらも歩き続けて、私たちはまたどこかに辿り着く。


 物語のあとに少しでも心が解けるような、なにか肯定されるような、そんなひとときになったらいいなと楽曲を作りました。素晴らしいバンドの演奏と、ストリングスアレンジをお楽しみください。

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