堺雅人が主演を務め、井川遥が共演する映画『平場の月』の主題歌が星野源が書き下ろした「いきどまり」に決定。星野からコメントが到着したほか、同曲を使用した最新予告映像が解禁された。



【動画】星野源書き下ろし主題歌「いきどまり」にのせておくる最新予告

 第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみの同名小説を映画化する本作は、リアルで切ない35年越しの初恋ラブストーリー。“恋愛ドラマの名手”と呼ばれる土井裕泰が監督を務める。脚本は、『ある男』で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第44回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞した向井康介。

 主人公の青砥健将役に8年ぶりの映画主演となる堺雅人、青砥が中学時代に思いを寄せていた須藤葉子役に井川遥。また、2人の中学生時代を坂元愛登と一色香澄が演じ、中村ゆり、でんでん、吉瀬美智子、成田凌、そして堺と11年ぶりの共演となる大森南朋らが脇を固める。

 このたび、星野源が新たに書き下ろした「いきどまり」が『平場の月』の主題歌に決定。まるで降りそそぐ月明かりのように紡がれるピアノの旋律と儚げな歌声は、聴く人の心にやさしく響き、ささやかな希望の余韻を残す、星野の新境地ともいえる楽曲になっている。

 本作の主題歌を担当するにあたり星野は「いただいた脚本を読み、ピアノをぽろぽろと鳴らしながら作曲していきました。最近私は自身を焼き付けるような楽曲を書いてきましたが、この新曲『いきどまり』は自身を歌ったものではなく、歌の中に物語があり、それが一人称で語られる楽曲です」とコメント。

 主演の堺は今回の楽曲について「曲を聴きながら、井川遥さん演じる須藤と過ごしたいろいろなシーンを思い出しました。映画の世界を、月光にも似た淡く優しい光で照らしてくれるような曲ですね。星野さんが言葉にしてくださったフレーズのおかげで、物語をより理解できた気がします」と語った。


 さらに、かねてより星野のファンであったという土井監督からは「(主題歌となる楽曲は)愚かしくも愛おしい人間の営みへの眼差しがあって、シニカルなのに温かく、諦念の中にささやかな希望を忘れていない。この曲をもって完結することができる『平場の月』はなんと幸福な映画だろう」とコメントを寄せている。

 さらに星野源が歌う主題歌「いきどまり」をのせた最新予告映像も解禁。

 最新予告では、地元に戻って平穏に生活する青砥と須藤が再会し、共に過ごす何気ない穏やかな時間の中で、“なんかちょうどいい”距離へと徐々に関係を深めていく様子が映し出される。視線や仕草のひとつひとつにお互いへの特別な感情をにじませる2人。中学時代と現在の姿が折り重なるように描かれ、あの頃と今が静かに呼応する。

 「私は青砥が一緒にいたいと思うようなやつじゃない」と気持ちを吐露する須藤。「俺はお前と一緒に生きていきたい」とまっすぐに訴える青砥。星野が歌う主題歌「いきどまり」が、交差する青砥と須藤の想いをより鮮明に浮かび上がらせ、優しい光で包み込みながらささやかな希望をもたらす。そして、ナレーションは中学時代の須藤を演じた一色香澄が担当。初挑戦でありながら、可憐で繊細な表現を見事に魅せて、本作の温もりを際立たせている。

 映画『平場の月』は、11月14日より全国公開。


 星野源のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■星野源

ある日、土井監督と那須田プロデューサーが「直に話したい」と僕の作業場まで来てくれました。映画『平場の月』の主題歌を制作して欲しいというオファーでした。今まで何度もお仕事ご一緒しているけど、こんな風に自分の居場所まで来てくれて3人だけで話すなんて滅多にないなあ、と嬉しかったのを覚えています。いただいた脚本を読み、ピアノをぽろぽろと鳴らしながら作曲していきました。最近私は自身を焼き付けるような楽曲を書いてきましたが、この新曲「いきどまり」は自身を歌ったものではなく、歌の中に物語があり、それが一人称で語られる楽曲です。劇場の中で、そして貴方の中で、ぜひこの楽曲を聴いてください。

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