マイケル・キートンが監督・主演・製作の三役を担い、アル・パチーノが共演する映画『殺し屋のプロット』(12月5日公開)より、予告編、ポスタービジュアル、場面写真が一挙解禁。併せて、マイケルが作品の魅力や共演のアルについて語るコメントも到着した。
【動画】マイケル・キートン×アル・パチーノ『殺し屋のプロット』予告編
本作は、記憶を失いつつある殺し屋の主人公が、息子のために“人生最後の完全犯罪”に挑むLAネオ・ノワール。
主人公は、2つの博士号を取得し、元陸軍偵察部隊の将校という異色の経歴を持つ“完璧な殺し屋”ジョン・ノックス。ある日突然、急速に記憶を失う病により、数週間のうちにすべてを忘れてしまうという残酷な宣告を受けた彼は、殺し屋としての家業に終止符を打つ決意を固める。しかしそんな矢先、長年絶縁していた息子マイルズが現れ、殺人の罪を隠してほしいと涙ながらに懇願する。刻一刻と記憶が消えていくなか、ノックスは息子のために“人生最後の完全犯罪”に挑む─。
主人公ノックスを演じるのはマイケル・キートン。『バットマン』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などで知られる名優の彼が、満を持して監督・主演・製作の三役を一手に引き受け、まさに半世紀に及ぶキャリアの集大成とも言える作品に仕上げた。
アル・パチーノはノックスの盟友ゼイヴィア役を演じ、物語の重厚な世界観を支える。さらに、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェームズ・マースデン、ヨアンナ・クーリクら豪華キャストが集結。
孤独な殺し屋の“終幕”を描き出す本作は、古典的なフィルム・ノワールのエッセンスを現代に継承する作品として、米Variety誌でも「デヴィッド・フィンチャー監督『ザ・キラー』を凌駕するLAネオ・ノワールの誕生」と絶賛された。
予告編には、光と影が交錯する街・LAを舞台に、静かに記憶を失っていく殺し屋ノックス(マイケル)の姿が映し出される。ある日突然「進行が速い認知症です」と診断され、次第に簡単な言葉さえ思い出せなくなっていく中、彼のもとに現れたのは長年疎遠だった息子マイルズ(ジェームズ・マースデン)だった。
終盤で流れる「笑えるのは、成功しても覚えてないってこと」というノックスの台詞からは、哲学書を愛読し、犯罪にも美学を貫いてきた彼が、記憶とともに人生を失っていくという残酷な運命と深い悲哀がにじむ。そして最後は盟友ゼイヴィアが「幸運を」と語る姿で幕を閉じる。
緊張感あふれる犯罪映画であると同時に、父と息子の絆、そして“人生をどう終えるか”という普遍的な問いをも内包した、重層的な人間ドラマが描かれていく本作。ノックスの最期の計画に手を貸すゼイヴィア役のアル・パチーノが、去りゆく盟友への想いを圧倒的な存在感で表現。黄昏に染まる街並みや無機質な住宅など、ネオ・ノワールの美学を宿す圧巻の映像美も見逃せない。
ポスタービジュアルは、グレーを基調に、黒いジャケットとサングラス姿のノックスを捉えたもの。横には「記憶が消える前に、罪を消せ」というキャッチコピーが添えられ、無表情の奥に宿る覚悟と孤独を印象づける。装飾を抑えた構図とどこかレトロな質感で、哀愁と重厚感を漂わせるクールなポスターとなっている。
場面写真は、記憶喪失を目前にしながら最期の計画に挑むノックスの姿をはじめ、ノックスの盟友ゼイヴィア、疎遠だった息子マイルズなど、物語を彩る重要なキャラクターたちが収められたもの。さらに、去りゆく盟友への敬意と別れの哀しみが感じ取れるダンスシーンや、暗闇の中で浮かびあがるノックスの緊迫感に満ちたショット、真実を追い求める捜査官たちの姿など、それぞれの葛藤と運命を写し出す象徴的な9枚が集められた。
さらに今回、マイケル・キートンからコメントも到着。
今回初共演となるアル・パチーノについては、「登場人物についてあれこれと話したが、驚くほど気楽で気取らない会話だったよ。映画作りについての堅苦しい話はなく、自然だった。それが僕にとって人生で一番の『演技についての会話』になった。映画が終わったあとも、あちこちで褒めてくれているらしい。
映画『殺し屋のプロット』は、12月5日より全国公開。
マイケル・キートンのコメント全文は以下の通り。
【マイケル・キートン コメント全文】
■マイケル・キートン(監督・主演・製作)
脚本を初めて読んだとき、「素晴らしい脚本だ。いつ撮ろう?」と思ったことを覚えている。脚本を読んでも、そのとき別の撮影をしていたり、プライベートで何かあったりして、一旦保留にすることは珍しくない。でも、この物語は頭から離れなかった。この映画はひとつのカテゴリーに収まらない。ノワールであり、同時に家族の物語でもある。そして気付いたんだ。その“どこにも属さない感じ”こそが、この作品の魅力だと。
ゼイヴィア役は、最初から「アル・パチーノでいこう!」と決めていたわけじゃない。