クリエイター育成・発掘の短編映画プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS Season8』が、2026年1月16日よりヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて2週間限定で全国公開されることが決定した。併せて、本ビジュアルが解禁。
【写真】『MIRRORLIAR FILMS Season8』6作品の各メインカット
2020年より始動した、伊藤主税、阿部進之介、山田孝之らがプロデュースする『MIRRORLIAR FILMS』は、メジャーとインディーズを超えた多彩なクリエイターによる短編映画制作プロジェクト。2025年のSeason7までに著名クリエイターから一般公募まで、俳優、映画監督、漫画家、ミュージシャンなどが監督した52本の短編映画を劇場公開。加藤浩次、加藤シゲアキらが監督として参加したSeason7は先日開催されたショートショートフェスティバル&アジア2025にてショートフィルム文化・産業・地域に著しく貢献し、未来地図形成にも繋がる作品として、映画祭から特別賞受賞。当初2週間の限定上映だったが、初日から連日の満席を受け上映延長、また全国の劇場で上映拡大と大きな反響となった。
今回の『Season8』の短編ラインナップは、全6作品。『Season7』での愛知県東海市との取り組みが評価されたことが記憶に新しい本プロジェクトの今度の舞台は岡山県。岡山県出身のMEGUMIがプロデューサーとして参加、そして松田美由紀が監督として参加する。
松田美由紀が監督・脚本を務め、主演に原田美枝子を迎え、パチンコ屋を舞台に、文子(原田美枝子)と土井(佐藤緋美)の邂逅と交流を描いた「カラノウツワ」。
今年5月に開催されたカンヌ国際映画祭の会期中に実施した日本映画の魅力を世界に発信する「JAPAN NIGHT」も大盛況となるなど目覚ましい活躍の、岡山県倉敷市出身MEGUMIがプロデューサーとして参加し、映像作家/アートディレクターコマーシャルフィルム、ミュージッククリップ、インスタレーションなどさまざまな分野で活動する佐渡恵理が監督を務めた「The Breath of the Blue Whale」。本作では濱尾ノリタカが主演、NANAMI KEYESが共演する。
この2作品は「岡山フィルムプロジェクト」として、「映画で、ひらく。」をテーマに掲げ、映画を通じた岡山県の地域活性化と次世代クリエイターの育成を目指した取り組みの一環として制作されており、備中エリアを中心に全編岡山県内で撮影。
またテーマソングには、制作拠点である岡山県を象徴する物語「桃太郎」を題材とした、水曜日のカンパネラの2014年の大ヒット曲「桃太郎」を迎えたことが明らかになった。
加えて、公募作品として映画編集者・監督としてのキャリアを積みながら、北米の映画や日本のミュージックビデオ、コマーシャルなど、各国のさまざまなコミュニティとコラボレーションを行う安藤春が監督を務める「CUT!」、テレビCM、WEBムービーなどを中心に活動する節田朋一郎が監督を務める「愛骨」、フリーのディレクターとして活動し、監督作が様々な映画祭で上映されている廣田耕平が監督を務める「ラの♯に恋をして」の3本がラインナップ。
さらに、第78回カンヌ国際映画祭でスペシャル・メンション(特別賞)を受賞した、バングラデシュの俊英アドナン・アル・ラジーブ監督による「ALI」が新たに加わることが決定。女性の歌が禁じられている湖畔の村で、都会への移住を夢見る10代の青年が歌手オーディションに挑戦する物語。彼は忌まわしい方法で本当の声を隠しており、その選択がやがて運命を大きく揺るがすことに―。本作は、今年5月にMEGUMIが開催した「JAPAN NIGHT」をきっかけに、阿部・山田両プロデューサーがフランス・カンヌに渡り、現地での交流を通じて選定された作品となっている。
併せて、これら短編6作品の各メインカットが初解禁。さらに、メインカットで構成された本ビジュアルが解禁された。
「カラノウツワ」(松田美由紀監督)のメインカットは、パチンコ屋には似つかわしくない上品な雰囲気の女性・文子(原田美枝子)が虚ろな表情でパチンコ台と向き合うカットに。「The Breath of the Blue Whale」(MEGUMIプロデュース、佐渡恵理監督)のメインカットは、主人公シン(濱尾ノリタカ)とマリ(NANAMI KEYES)がどこか気まずそうに横に並ぶ姿が写し出されている。
なお、公開に先立ち、学生主体で企画・運営する「岡山フィルムプロジェクト上映祭」にて先行上映が決定している。
『MIRRORLIAR FILMS Season8』は、10~11月に岡山県で先行上映、2026年1月16日より2週間限定劇場公開。
「The Breath of the Blue Whale』」濱尾ノリタカ、NANAMI KEYES、「ALI」の選定についての山田孝之、阿部進之介のコメント、岡山先行上映スケジュールは以下の通り。
<「The Breath of the Blue Whale」濱尾ノリタカ、NANAMI KEYES コメント>
■シン役(濱尾ノリタカ)
渋川海岸でのとあるシーン終わりに、
偶然打ち上げられた花火を凄く特別に感じました。
僕も、シンも、この作品も、
そういった偶然や特別を、大切にしているのだと思います。岡山の力を存分に纏った、肌で感じることができる作品です。
■マリ役(NANAMI KEYES)
佐渡監督の柔らかさが、言葉を超えて感覚に響いてきました。有隣荘の緊張感はお見合いシーンに重なり、岡山の地を感じながら、感情を表に出さないマリの心に思いを寄せる事が出来たと思います。皆様に世界観を感じて頂けたら嬉しいです。
<「ALI」の選定についてのプロデューサーコメント>
■山田孝之
カンヌ映画祭に出展されるクオリティーの高い作品を見ることにより、日本人のクリエイターに刺激を受けてもらう事、そして考えをシンプルにしてもらう事が目的でMLFに組み込むことを考えました。
■阿部進之介
『ALI』は大胆かつ端的なメタファーを用いて、抑圧された人々の哀しみを、静かに水面に浮き上がらせます。そして、それを歌という誰にも侵すことのできない純粋さに昇華し、この世界に響き渡らせるのです。日本でもこの歌声を聴いていただける事がとても嬉しいです。
<岡山先行上映スケジュール>
10月26日 倉敷芸術科学大学
学園祭「芸科祭」特別上映『MIRRORLIAR FILMS Season7』/入場無料
11月8日 シネマ・クレール丸の内
松田美由紀監督「カラノウツワ」先行上映予定
11月15日 イオンシネマ岡山
『MIRRORLIAR FILMS Season8』完成披露上映予定+「岡山フィルムプロジェクトセレモニー」(活動報告・地域特別制作作品『喜八』上映 ほか)