阿賀沢紅茶による人気コミックが原作のアニメ『氷の城壁』が2026年4月からTBSほかにて放送されることが決定した。ティザービジュアル&PVが公開されたほか、監督・メインキャストも発表された。
【動画】すれ違いが織りなすもどかしい青春混線ストーリー! アニメ『氷の城壁』ティザーPV
人と接するのが苦手で、他人との間に壁を作ってしまう高校生・氷川小雪。幼なじみの安曇美姫以外誰ともつるまず、静かに日々を過ごしていた彼女の前に、なぜかぐいぐい距離を詰めてくる男子・雨宮湊が現れて―?
本作は、孤高の女子・小雪、学校のアイドル・美姫、距離ナシ男子・湊、優しく穏やかなバスケ部員・陽太。不器用で、じれったくて、それでも愛おしい。青春のすれ違いが織りなすもどかしい青春混線ストーリーだ。監督はまんきゅうが務める。
氷川小雪役は永瀬アンナ。小雪は感情をあまり表に出さず、必要以上に人と関わらないため、周囲からは「女王」と呼ばれている高校1年生。冷静でクールな印象だが、実は繊細な一面も持ち合わせている。同じ団地に住む美姫とは幼なじみで、彼女にだけは素の自分を見せることができる。
永瀬は「小雪は『冷たい』『無関心』と誤解されがちですが、実は人一倍繊細で、感受性にあふれた人物です。人の心の機微に敏感だからこそ、自分の言葉が誰かに与える影響や、その責任の重さに気づいてしまう。そして人との関わりに臆病になってしまう。
安曇美姫役は和泉風花。美姫は幼なじみの小雪とは対照的に明るい性格でクラスのアイドル的存在の高校1年生。ただ、周りのイメージと、本来のガサツな自分とのギャップに、悩まされている。湊、陽太とは中学時代の塾で知り合った。
和泉は美姫を演じるにあたり、「あっけらかんと明るく!というのが大前提で、あまり深く考えすぎずに、演じるというより『みんなと喋る』というのをいつも以上に意識している気がします」と明かした。
雨宮湊役は千葉翔也。湊は誰に対してもフラットに接し、空気を読むのが得意な高校1年生。孤立しがちな人にも積極的に声をかけ、他人との間に壁をつくらない。異性からはかなりモテており、来るもの拒まずのスタンスだが、別れる時はいつも相手からフラれている。
千葉は本作の魅力について「人間ってそうなんだよなと共感してしまう感情の動きを繊細に拾っている作品。それでいて全体的に明るい空気が漂っているのが不思議なバランスで、ずっとページを捲っていたい世界観が素敵です」と話している。
日野陽太役は猪股慧士。陽太はかなりの高身長で、物腰が柔らかく、周囲に対してさりげない気遣いができ、穏やかで落ち着いた雰囲気を持つ高校1年生。湊、美姫とは中学時代からの友人であり、小雪とも、あることをきっかけに仲良くなる。
猪股は「登場人物たちの思考、友情や恋愛、自意識に葛藤と10代の頃に通った、通っていなくてもきっと共感できる青春時代の感情全てが詰まっていて、まるで自分のことのように感じる丁寧で繊細な心理描写が本作の魅力だと思います」とコメントしている。
アニメ『氷の城壁』は、TBSほかにて2026年4月放送開始。
キャスト、監督のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■氷川小雪役/永瀬アンナ
――本作の魅力をお聞かせいただけますでしょうか。
魅力と言っていいのか、少し違うかもしれませんが、登場人物に自分を重ねて涙がこぼれたのはこの作品が初めてでした。若者の悩みや葛藤、楽しさや苦しさが繊細に描かれているんです。中高生の頃に私が感じていた違和感やモヤモヤを言葉にしてくれた気がして、人物の感情や考え方に強く共感しました。人物同士の不器用なやり取りや、チグハグな距離感の中で、それでも一歩ずつお互いに近づこうとし、つながろうとする主人公たちの姿に胸を打たれました。
――氷川小雪を演じるにあたり、意識したこと等ございましたら教えていただけますでしょうか。
静けさの中にこそ、彼女の内に秘めた豊かな感情が垣間見えるように演じました。小雪は「冷たい」「無関心」と誤解されがちですが、実は人一倍繊細で、感受性にあふれた人物です。人の心の機微に敏感だからこそ、自分の言葉が誰かに与える影響や、その責任の重さに気づいてしまう。そして人との関わりに臆病になってしまう。そんな小雪の内面の揺らぎや葛藤を丁寧にすくい取りながら演じさせていただきました。
■安曇美姫役/和泉風花
――本作の魅力をお聞かせいただけますでしょうか。
登場人物全員好きになれるとか、なんだか全体的にオシャレとか、挙げたらキリがないくらい魅力の多い作品ですが…! 私は特に「共感できる部分が多い」のが魅力的だと思います。他者への感情の生まれ方とか、好きになり方、自分との向き合い方、どれも私の中に心当たりがあるようなリアルな質感で描かれていて。だからこそ登場人物たちの境遇を応援したくなるし、人って一つの要素だけで構成されているわけじゃないよな…だからどのキャラも好きになれるんだな…と原作を読みながら感じておりました。
――安曇美姫を演じるにあたり、意識したこと等ございましたら教えていただけますでしょうか。
あっけらかんと明るく!というのが大前提で、あまり深く考えすぎずに、演じるというより「みんなと喋る」というのをいつも以上に意識している気がします。ただ、一度考え始めてしまうと思考に振り回されるような、まとまらなくて表にドカーンと溢れてしまうんですよね…とにかく飾らずにありのままそこに在れるように務めております! 美姫は私と真逆で本当に「陽」の思考なので、現場で明るいキャストさんとの会話からヒントをいただいたりなどもしました!
■雨宮湊役/千葉翔也
――本作の魅力をお聞かせいただけますでしょうか。
人間ってそうなんだよなと共感してしまう感情の動きを繊細に拾っている作品。それでいて全体的に明るい空気が漂っているのが不思議なバランスで、ずっとページを捲っていたい世界観が素敵です。ドラマを作るためにキャラクター像を無理に立てようとしないので自然な雰囲気。どの人物にも波があり、予想外の動きをするんだけど、全てにちゃんと軸がある印象です。彼らが幸せに少しでも近づく瞬間があると、胸が熱くなる事間違いなしの作品だと思います。
――雨宮湊を演じるにあたり、意識したこと等ございましたら教えていただけますでしょうか。
役作り的に着地点が大事な人物だと思いました。連載が完結している事もあり、最後まで読ませていただいて臨んでいます。読んだ時の僕自身の感情の動きを忘れないように、高校生の時間の経過速度を体に入れて臨んでいます。湊像は他者から見た時と本人の自覚と、無自覚でそれぞれ随分乖離しています。僕が読んだ時に感じた客観的な見え方は忘れず、彼目線での気持ちを大切にする事を常に精査しています。声で1つの答えを提示するのが憚られる程、僕も湊が大好きですし、正直共感できる部分が多すぎるが故にとても慎重に演じています。
■日野陽太役/猪股慧士
――本作の魅力をお聞かせいただけますでしょうか。
登場人物たちの思考、友情や恋愛、自意識に葛藤と10代の頃に通った、通っていなくてもきっと共感できる青春時代の感情全てが詰まっていて、まるで自分のことのように感じる丁寧で繊細な心理描写が本作の魅力だと思います。一気読みしてしまうほど、話が分かってても何度でも読みたくなる作品です。
――日野陽太を演じるにあたり、意識したこと等ございましたら教えていただけますでしょうか。
陽太は背の高さのインパクトが最初は強いんですが、性格は穏やかで優しい癒しキャラ。天然でもあります。誰とでも無理のない距離感で接して、安心できる存在といったキャラクターです。そんな陽太も内面には悩みや葛藤が隠れています。作品が高校生のリアルな恋愛青春ドラマなので、人間味ある彼の魅力を等身大として演じられるよう意識しました。
■監督/まんきゅう
『氷の城壁』で監督をさせていただくことになりました、まんきゅうです。原作漫画には、10代の学生の心の奥に潜む感情を驚くほど繊細に言語化する力があります。