ピエール・ニネ主演のフランス映画『モンテ・クリスト伯』(11月7日公開)より、モンテ・クリスト伯と若き2人の仲間が復讐に向けての猛特訓を重ねる本編映像「華麗なる復讐までのレッスン編」が解禁。また、礼真琴(女優)、池田理代子(声楽家・漫画家)ら、本作にゆかりのある各界著名人のコメントも到着した。



【動画】映画『モンテ・クリスト伯』本編映像

 本作は、文豪アレクサンドル・デュマが執筆した『巌窟王』の名でも知られる傑作小説『モンテ・クリスト伯』を新たに映画化。セザール賞を受賞した美術と衣装が織りなす映像美が、スクリーンをきらびやかに彩る。第77回カンヌ国際映画祭では11分間のスタンディングオベーションを獲得し、フランス国内で940万人を動員、全世界興収1億ドルを突破した。

 このたび、モンテ・クリスト伯と、彼の同志である若き2人の仲間が復讐の瞬間に向けて猛特訓を重ねる本編映像「華麗なる復讐までのレッスン編」が解禁された。

 幼い頃に父に生き埋めにされかけた過去を持つアンドレ(ジュリアン・ドゥ・サン・ジャン)と、父を殺害され奴隷として売られた過去を持つエデ(アナマリア・ヴァルトロメイ)。境遇に苦しむ2人は、モンテ・クリスト伯との出会いによって“復讐”を胸に誓う。

 本作では、主演のピエール・ニネを筆頭に、「将来有望で、弦楽器の名器“ストラディバリウス”並のとんでもなく素晴らしい俳優ばかり」と監督が評する若手俳優たちとの共演も見どころの一つ。エデ役を務めるアナマリア・ヴァルトロメイは、第78回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『あのこと』や、ポン・ジュノ監督作『ミッキー17』への出演でも知られる実力派。アンドレ役には次世代スター候補として注目を集める新星ジュリアン・ドゥ・サン・ジャン、そしてアルベール役にヴァシリ・シュナイダーが名を連ねる。モンテ・クリスト伯の華麗なる復讐と数奇な運命に深く関わる、3人のフレッシュな魅力にも注目だ。

 本編映像でまず描かれるのは、モンテ・クリスト伯の恋人を奪った仇敵であり、かつての親友フェルナンの息子・アルベールを振り向かせるために行われる、エデへのレッスンだ。振り向くタイミングや歩き方、目線の動き一つひとつまで練習を重ねるエデだが、「好きにならなかったら?」と不安をのぞかせる。
しかし、「心配ない」とモンテ・クリスト伯が断言する通り、いざ出会いの瞬間に美しいエデを目にしたアルベールは、たちまち彼女に釘付けとなる。

 また、社交界デビューを控え、貴族の所作や会話を身につけるため、モンテ・クリスト伯から厳しいレッスンを受けるアンドレの姿も描かれる。知的な会話に苦戦し、「貧しい育ちを悟られるな」と叱咤されるアンドレだが、いざ宿敵たちとの対面の日には、見事な所作でその場を切り抜けてみせる。華麗なる復讐計画の序章として、スリリングで心躍る展開に期待が高まる映像となっている。

 さらに、本作にゆかりのある豪華オピニオンからのコメントも到着。2022年に同名のミュージカルでモンテ・クリスト伯(エドモン・ダンテス)を演じた、元宝塚歌劇団星組トップスター・礼真琴は「私自身が、かつてエドモン・ダンテスを演じた際に感じた苦悩や復讐に燃える野心、そして愛の切なさが非常に鮮明に、この作品に描かれていました。ご覧いただく方々に、きっとたくさんの感動をお届けすることでしょう」と、自身の経験とも重ねてコメント。

 「ベルサイユのばら」の作者であり人気漫画家の池田理代子は「少女時代に胸を躍らせ読んだ『巌窟王』の世界が、生き生きとした映像で味わえる幸福に、没頭してしまった」と語る。

 本作の予告編ナレーションを務め、復讐のパンク・オペラとして人気を博した伝説のアニメ『巌窟王』でアルベール役を演じた人気声優・福山潤は「エドモン・ダンテスからモンテ・クリスト伯へ。カバルカンティへ、エデへ、アルベールへ。繋がれる憎しみと愛は再びエドモンへと帰る。なんと美しい映画でしょうか! 待って、希望した甲斐が有りました!」と熱くコメント。


 劇団☆新感線主宰のいのうえひでのりも「やはり復讐ドラマの金字塔なのだと改めて痛感する。王道の映画化の成功例」と大絶賛を寄せた。

 福山潤が出演したアニメ『巌窟王』や『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で監督を務め、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のコンセプトアート&デザインを担当した前田真宏からは短文が寄せられた。

 映画『モンテ・クリスト伯』は、11月7日より全国公開。

※礼真琴、池田理代子ほかのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■礼真琴(女優)

 私自身が、かつてエドモン・ダンテスを演じた際に感じた苦悩や復讐に燃える野心、そして愛の切なさが非常に鮮明に、この作品に描かれていました。ご覧いただく方々に、きっとたくさんの感動をお届けすることでしょう。

■池田理代子(劇画家・声楽家)

 少女時代に胸を躍らせ読んだ『巌窟王』の世界が、生き生きとした映像で味わえる幸福に、没頭してしまった。時代に感謝するほかない。

■いのうえひでのり(演出家・劇団☆新感線主宰)

 面白かった。よく知っている話なのにかなり引き込まれた。友人の裏切りに孤島の監獄からの脱獄の冒険感。
めくるめく因果。陰謀。やはり復讐ドラマの金字塔なのだと改めて痛感する。王道の映画化の成功例だと思う。

■福山潤(声優)

 エドモン・ダンテスからモンテ・クリスト伯へ。カバルカンティへ、エデへ、アルベールへ。繋がれる憎しみと愛は再びエドモンへと帰る。なんと美しい映画でしょうか! 待って、希望した甲斐が有りました!

■前田真宏(アニメーション監督、アニメーター、デザイナー、漫画家)

海に行きたくなった。
海はいいなあ。
頑としてそこにあって動かず、しかし常に揺蕩い、波立ち、大きくうねっている。
金色の光を撒き散らして心を温め、心地良い風を送ってくる。
かと思えば月の引力や遠い低気圧由来の物凄い力を、その暴力的な本性を見せ付けたりもする。

生命に満ち溢れた巨大な死なのだ。
エドモンは海だ。
陸に住む男たちのあまりに人間的な、卑小な営み企みとのコントラスト。

行われた過ちを、神の代行者の如く正しさへ戻してゆく。
そういう物語だと思ってきたが、そうではないのかもしれない。
凡庸な悪である我々の力など、海が持つ想像を絶する物理的な力の前に、寄せては返す引き潮のような生命の根源の回復の力に敵うはずがないではないか!

広大な水平線を指して、帆にたっぷりの追い風を孕み進み行く船影を見送る時、私は爽快な、幸せな気持ちになった。
海はいいなあ。海に行きたい。

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