巨匠ジェームズ・キャメロンが監督する『アバター』シリーズ最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が、12月19日から日米同時公開される。『ターミネーター』シリーズ、『タイタニック』、そして『アバター』シリーズと常に進化する映画を創り続け、その度に多くの偉業を達成してきた映画界の巨匠監督キャメロン。

その並外れた情熱とこだわりは時に鬼才と称され、昔こそ厳格な撮影が行われていたが、本作の現場では役者一人ひとりと“同じ目線”に立って共にキャラクターを創り上げるというアプローチをしていたことをキャストが告白。彼が誇る才能への敬意とともに、キャスト陣からは「僕にとっては父親のような存在」「人間としてとても素敵」とジェームズ・キャメロンという“人としてのリスペクト”を語る声があふれている。

【写真】『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』場面写真

 『ターミネーター』でSFアクション映画の金字塔を打ち立て、『タイタニック』ではアカデミー賞を11部門受賞し世界的大ヒットを記録。そして『アバター』シリーズでは最先端の映像技術で映画界に革命を起こすなど、作品ごとにその確固たる手腕を発揮してきたジェームズ・キャメロン。

 『アバター』シリーズでは、神秘の星パンドラという壮大な世界を舞台に、そこに暮らすジェイク・サリー(サム・ワーシントン)とネイティリ(ゾーイ・サルダナ)らナヴィの家族の物語を描き、世界中の観客を魅了した。

 映画界の頂点に昇りつめるだけあり、『タイタニック』の撮影時代は現場での厳しさと妥協の無さで、“独裁者”とも揶揄(やゆ)されていたキャメロン。しかし、そんなキャメロンについて2作目の『ウェイ・オブ・ウォーター』から出演しているトゥク役のトリニティ・ジョリー・ブリスは「ジム(キャメロン)は、私たちが水槽の中で撮影している時も、他の撮影場所にいる時も、常に私たち役者を導いてくれました。彼は人間としても素敵なんです。この世界、そして周囲の人たちを心から大切に思っています」と告白。

 スパイダー役のジャック・チャンピオンも「ジム(キャメロン)は僕にとって父のような存在でもあります。最初から現在に至るまで、彼と仕事をしていて感激しない日はありません。彼にはなんでも聞けるんですよ。
歴史や科学など、どんなことについてもです。彼の脳は特別ですごく頭が良いのです」と明かした。

 年齢や経験を問わず、一人ひとりの俳優と真摯(しんし)に向き合いながら作品を創り上げたキャメロン。本作の現場ではどのキャストとも同じ目線に立ちキャラクターについて考えていったそうで、役者一人ひとりの感性や経験を尊重し、自らの中にある“リアル”を演技に反映させるよう促していたという。だからこそキャラクターには真実味が宿り、観る者の心を動かす本当の感動が生まれている。圧倒的なスケールの作品の裏には、強いこだわりと共に、誰よりも人と向き合う温かなリーダーの姿があったのだ。

 そんなキャメロンが描く最新作では、サリー一家に新たな脅威が立ちはだかる。『ウェイ・オブ・ウォーター』で人類と対峙(たいじ)し退けることに成功するも、大切な家族の命を奪われるという大きな犠牲を伴ったジェイクたち。そんな絶望の淵に立つ一家に、同じナヴィでありながらパンドラを憎むアッシュ族のヴァラン(ウーナ・チャップリン)が人類と手を組み襲来。かつてない“炎の決戦”が幕を開ける―。

 ヴァランを演じたウーナも、キャメロンに初めて会った日を振り返り、「ジム(キャメロン)に会う前、私はとても緊張しました。なにしろ、ジェームズ・キャメロンなのですから。
そんな人の前で私はどう振る舞えば良いのか、現実とは思えませんでした。でも会ってみると彼はすごく優しくて、好奇心と情熱にあふれる人だったのです。ジムはあらゆることに優れていて、とても興味深い人です」と語った。

 果たして、サリーは家族とパンドラを守り抜くことができるのか? 圧倒的な才能を誇りながらも誰よりも“人間味”にあふれ、キャストから厚い信頼を寄せられるジェームズ・キャメロンが描く、渾身のドラマに期待がかかる。

 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は、12月19日より日米同時公開。

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