アニメ映画『パリに咲くエトワール』の主題歌は、緑黄色社会の書き下ろし楽曲「風に乗る」に決まった。併せて、パリの美しい街並みとともに疾走感あふれるメロディーが初お披露目となる本予告映像が解禁。

また、追加声優キャストとして、門脇麦、尾上松也、角田晃広(東京03)、津田健次郎らの出演が発表された。

【動画】心躍るパリの美観と疾走感溢れる『パリに咲くエトワール』本予告

 本作は、『ONE PIECE FILM RED』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』を手掛けた谷口悟朗監督と『崖の上のポニョ』『魔女の宅急便』など多くのスタジオジブリ作品のキャラクターデザイン・原画を務める近藤勝也が、初めてタッグを組んだオリジナル劇場アニメーション。

 1912年、異国の地パリへやって来た画家を夢見る少女フジコ。そして、なぎなたの名手でありながらバレエへの憧れを胸に秘める千鶴。ふたりの少女が、困難を乗り越え、互いに支え合いながら真っすぐに夢を追いかける姿を描く。

 主人公フジコの声を担当するのは當真あみ。画家を夢見る少女フジコをみずみずしく演じる。フジコとパリでともに夢を追う少女・千鶴を演じるのは嵐莉菜。フジコを演じる當真とは、この夏のドラマ『ちはやふる-めぐり-』で共演した。そして、フジコと同じアパルトマンに暮らすロシア人の青年ルスランの声を務めるのは早乙女太一。

 本予告映像は、幼い少女ふたりの出会いの場面から始まる。幼い頃に初めてバレエを目にし、フジコはその美しさを絵に描き、千鶴は自分がバレリーナとして躍ることへの憧れを抱く、

 それぞれの憧れを胸に時は流れ、ふたりは憧れの地パリで偶然の再会を果たす。
「私、跡取りだし、バレエを踊るなんて無理よ」と、なぎなたを置いてバレエに打ち込むことへためらいを見せる千鶴と、そんな千鶴をはつらつとした明るさと笑顔で引っ張っていくフジコ。

 画家になるための勉強に励もうとするフジコは「絵だけじゃ食っていけないだろ」と厳しい現実を突きつける言葉を浴び、そして、千鶴は日本人にはなじみのないバレエの世界で「東洋人の私は、バレリーナにはなれないんでしょうか」と、それぞれ涙を流しながら葛藤する姿も映し出されるが、ふたりを見守る青年ルスランの「自分がやりたいことをやるのが人生じゃないの?」という言葉にも背中を押され、再びそれぞれの憧れへと手を伸ばしていく。どこまでも真っすぐで爽やかな物語を予感させる映像となっている。

 そんな映像の背後で疾走感あふれるメロディーを奏でるのは、4人組バンド・緑黄色社会。彼女たちが本作のために書き下ろした楽曲「風に乗る」が主題歌に決定した。

 「バンド内にバレエ経験のあるメンバーがいるなど共感する部分も沢山あるので、今回お話をいただき本当に嬉しかったです」という長屋(Vo.)のコメントの通り、メンバーの穴見(Ba.)と小林(Gt.)はバレエ経験者であり、運命的な縁のようなものを感じて作品に参加したことを明かす。

 穴見は「私たちが今生きる現代と、フジコたちが生きる20世紀初頭のパリとを繋ぐ、架け橋のような存在になってくれたらと心から願います」と述べ、楽曲に自信をのぞかせる。

 追加声優キャストとして、千鶴に厳しくバレエを指導する女性オルガ役を門脇麦、めいっ子であるフジコがパリへと向かうきっかけを作る叔父・若林忠役を尾上松也、若林と飲み仲間で悪友の陽気なフランス人男性エンゾ役を角田晃広、フジコの兄の友人で、リヨンの帝国領事館で働きながらパリで暮らすフジコを見守る矢島正一役を津田健次郎が、それぞれ演じる。

 門脇は「念願だったアニメの声優というお仕事をいただけた喜びと、私自身も13年間クラシックバレエをやっていたので、お話がバレエにまつわるお話と聞いた時、運命だと思って本当にうれしかったです」と、念願の声優初挑戦で本作に参加できた喜びのコメントを寄せた。

 加えて、物語の脇を固める登場キャラクターたちを演じた声優陣も一挙に解禁。榊原良子大塚明夫甲斐田裕子、藤真秀、興津和幸、小野賢章、名塚佳織、唐沢潤、村瀬歩内山夕実、岩崎ひろし、永瀬アンナ、黒沢ともよ、矢野妃菜喜、生天目仁美と、数々のアニメ作品で主役級のキャラクターを演じてきた実力派声優がズラリと名前をそろえる。

 さらに、フジコと千鶴が夢いっぱいの表情で憧れのパリの街を歩く、色鮮やかな本ビジュアルも併せて到着した。
色彩豊かなアニメーションで描かれる20世紀初頭のパリの風景とともに、フジコと千鶴は一歩一歩未来へと歩み始め、互いの存在に背中を押されながら少しずつ夢へと近づいていく。

 アニメ映画『パリに咲くエトワール』は、2026年3月13日より全国公開。

※コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

【オルガ役/門脇麦 コメント】

念願だったアニメの声優というお仕事をいただけた喜びと、私自身も13年間クラシックバレエをやっていたので、お話がバレエにまつわるお話と聞いた時、運命だと思って本当にうれしかったです。
私が演じるオルガは、千鶴にバレエを厳しく指導する厳格な役柄です。まだ海外のものに触れていなかった時代の少女がバレエに挑戦することはとても新鮮に感じました。そういう時代の先駆者たちの背中をみているような気持ちになりました。ぜひ多くの方に見ていただきたいです。

【若林忠役/尾上松也 コメント】

若林忠役をつとめさせていただきました尾上松也です。
私の演じた忠はフジコの母親の弟(叔父)。
明るい夢想家で、フジコにとってはきっかけを作る人物です。
この物語は2人の少女を通して、踏み出す勇気の大切さと人生の喜びや深さを感じていただける、皆様にとってきっとかけがえのない作品になるのではないかと思います。

是非是非、映画館でご覧いただけましたら幸いです。

【エンゾ役/角田晃広(東京03) コメント】

ガサツなダメ男、エンゾ役をやらせていただきました。初めてのアニメーション映画のアフレコだったのですが、この男の役なら…と思い臨みました。
夢を追う少女たちの姿に心が洗われる作品になっております。
公開を楽しみにお待ちください!

【矢島正一役/津田健次郎 コメント】

星に手を伸ばす二人の女性の力強さよ。20世紀初頭のパリ。困難な時代にあって、夢を諦めず前に進もうとする二人の姿が胸を打つ。成功も挫折も真正面から受け止め、互いに支え合いながら力強く道を切り開く彼女達を応援せずにはいられなくなります。是非劇場でご覧下さい。

【緑黄色社会 コメント】

時代背景は違えど、音楽や美術、芸術的な要素も多く、バンド内にバレエ経験のあるメンバーがいるなど共感する部分も沢山あるので、今回お話をいただき本当に嬉しかったです。
しがらみも多くある中で、新たに行動を起こすきっかけになってほしい。そんな想いで「風に乗る」という曲を作りました。

時代が違えば当然悩みの種も変わる。それでも根本的なところでは、いつの時代もみんな同じような悩みを抱えているかもしれません。それぞれの悩みや生活に照らし合わせながら聴いていただけると嬉しいです。

長屋晴子(作詞)

コードギアス 反逆のルルーシュ”をはじめ、谷口悟朗監督の作品に刺激をもらってきた身として、お話をいただいた時には胸の奥から高揚しました。
そして、奇遇にも母が営むバレエ教室で幼い頃からクラッシックバレエに触れてきた身としては、尊いご縁のようなものも感じております。
この「風に乗る」という曲が、私たちが今生きる現代と、フジコたちが生きる20世紀初頭のパリとを繋ぐ、架け橋のような存在になってくれたらと心から願います。

穴見真吾(作曲・編曲)

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