巨匠ジェームズ・キャメロンが監督する『アバター』シリーズの最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』(※以下、『F&A』)が、19日から日米同時公開される。神秘の星パンドラを舞台に、先住民のナヴィと、侵略を狙う人類との戦いを描いてきた『アバター』シリーズ。
【写真】全てが実写で撮影 驚くべき映像表現の『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』場面写真
本シリーズは、“アバター”として潜入した元海兵隊員のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)が、ナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ち、家族を築き人類と戦う決意をするという物語。
2作目『ウェイ・オブ・ウォーター』では海へと戦いの場を移し、愛する者のために人類と対峙。退けることに成功するが、家族の命を奪われるという大きな犠牲を伴った。そして今回公開される『F&A』では同じナヴィでありながらパンドラを憎むアッシュ族のヴァラン(ウーナ・チャップリン)が人類と手を組み襲来し、かつてない“炎の決戦”が始まる―。
『アバター』シリーズの制作過程では、キャメロンとその制作チームが最先端技術を用いて、俳優たちの微妙な表情や身体表現をパンドラのデジタル世界に翻訳する。そして、俳優の繊細な感情のニュアンスや動きをキャプチャーすることで、フォトリアルなキャラクターを実現させ、観客の没入感を高める。俳優の身体的・表情的な演技のあらゆるニュアンスは、忠実にキャラクターに反映され、演技の細部までがパンドラに住むナヴィとしてスクリーンに再現されることとなる。
昨年亡くなったプロデューサーのランドーは、「最も親密でドラマティックな瞬間から大規模なスタントや動作に至るまで、全てが実写で撮影されています。過去には、これらの映画がアニメーションであるという意見がありましたが、それは決して違います。実際、私たちは18ヶ月間にわたりパフォーマンスキャプチャーを行っていたのです」と語っていたことがある。
そして共鳴するようにキャメロンが今回「あらゆる表情、動き、感情の起伏は彼らの実演から生まれる。それを収録した後、アーティストたちが休むことなく働き、キャラクターと世界全体に命を吹き込むのだ」と語り、“技術があるからこそむしろ、俳優による生身の演技が繊細に表現できる”と力説する。
座長として撮影へ挑み続けてきたジェイク役のサムは振り返る。「スーツとドットマスクを着用し、数百台の赤外線カメラがある。だから、自分の行動や発言、感情、視線、状態のすべてが、それらのドットを通じてシステムに翻訳されるんだ。水に飛び込むのも、生き物に乗って飛ぶのも、息子が死んだ時に泣くのも、全てが私たち自身であり、全てが真実。技術が進歩すればするほど、演技はより繊細に表現できる。だから、ただそこに立って呼吸し、考えているだけでも、それがシステムを通じて伝わる。私の演技に追加されるものは何一つない」。
キャメロンが『アバター』を執筆した1995年当時、この壮大な物語をベストな方式で形にする技術に欠けていたという。その頃について、ランドーはこう回想している。
「当時、私たちが描きたかった物語を伝える技術は存在しなかった。
映画館での最高の映像体験を追求し実現しながら、普遍的テーマの先にあるリジナリティ溢れる物語を描き、全世界に届け続けるキャメロン。『F&A』は「何人かの限られた人たちに見てもらったのですが、間違いなく三作の中で最も感情的で、おそらく最高の出来だと言われています。心を打たれる作品になっていると思います」と語っている。
映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は、12月19日より日米同時公開。
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