綾瀬はるかと千鳥・大悟がダブル主演を務める是枝裕和監督最新作『箱の中の羊』(5月29日公開)より、新予告映像が解禁。併せて、清野菜名、寛一郎、柊木陽太、角田晃広(東京03)、野呂佳代、星野真里、中島歩、余貴美子、田中泯の出演、音楽は坂東祐大が手掛けることが発表された。



【動画】息子を亡くした夫婦が迎え入れたのは、ヒューマノイドでした――『箱の中の羊』予告

 新予告映像は、甲本夫婦が、亡くした息子・翔(桒木)の代わりに迎えるヒューマノイドの到着を待つ姿から始まる。「ただいま」とやってきた彼は、翔と同じ笑顔・同じ声。妻・音々(綾瀬)は笑顔で「おかえり」と迎えるが、夫・健介(大悟)は「ワシは君のパパではない。おじさんでいいよ」と応じ、職場仲間の「(翔に)めちゃくちゃ似てますよね」という言葉に、戸惑いを隠せない様子。

 翔が帰ってきたと錯覚しているかのようにふるまう音々に、母・信代(余貴美子)は「(ヒューマノイドを)すぐに返しなさい。みっともない…」と釘を刺す。すれ違う両親の様子を見つめていた翔は「ママは僕がいない方が幸せ?」と問いかける。言葉がつまる音々。心に抱えた大きな穴は、どうしたら埋めることが出来るのか? やがて彼らを迎える想像を超えた未来とは? ラストで翔が発する「そろそろ出発なんだ」という言葉は、どんな未来へと向かっていくのか?

 併せて、作品を支える魅力あふれる主要追加キャストが発表。音々の妹・小滝亜利寿(こたきありす)役に、「キングダム」シリーズで存在感を発揮するほか、映画・ドラマで幅広く活躍する清野菜名。本作が、念願の是枝監督作品への初参加となる。

 清野は「監督からは『セリフを言いきらなくても、やり取りを受けて先に進んでいい』とお話しいただき、自分は型にハマりすぎていたんだ。
もっと自由でいいんだと気づかされました。是枝組の現場では、役者が常に動いていて、流れによってセリフも変わっていくこともあります。それはすごくリアルで、とにかく新鮮な感覚でした」と述懐。

 健介が経営する工務店タマケンの従業員・日高玄(ひだかげん)役に寛一郎。「大悟さんは、実際お会いすると、とても色っぽくて。現場では『後ろ姿がいい』『背中がいい』と監督はじめ撮影スタッフの皆さんに言われていたのが印象に残っています。綾瀬さんは天然で不思議な雰囲気のある方ですが、すごく求心力がある方で。大悟さんと綾瀬さんの普段のやりとりが家族のような、そんな一瞬がありました」と語る。

 ヒューマノイドの翔に接触する少年・今野詩季(こんのたくと)役に柊木陽太。「前回は一番年下でしたが、今回は年下の子たちと一緒に撮影することも多く、お兄ちゃんとしてみんなを引っ張る気持ちで演じていました。みんな元気がよく、いつもくっついてくるので、ヒューマノイド役の白いメイクが衣裳につかないように『ちょっと待って』とやり取りしたのも楽しい思い出です」とコメント。

 音々に新居の建設を依頼する羽野(はの)夫婦の夫・潤一(じゅんいち)役に東京03の角田晃広。
「私は、家の建築を依頼する夫の役でしたが、色々な現場でご一緒している野呂さんとの夫婦役はいい意味で緊張感なく安心してできました。家づくりにおいては『女性は未来を、男性は過去を向く』という監督の言葉が印象的でした」と振り返る。

 潤一の妻・羽野佳澄(かすみ)役には野呂佳代。「AIなど現代の社会的なテーマが『是枝監督の映画になるとこういう世界になるんだな』と感じながら脚本を読みました。私と角田さんが出てきたシーンで『おっ』と思っていただけたら嬉しいです」とほほえむ。

 甲本夫婦がRE birth社で出会う、ヒューマノイドを息子に迎えた母親役に星野真里。「撮影前には大きく感情を揺さぶられ、現場ではただ素直に存在させていただいた感覚です。脚本はとても難しく感じましたが、人生も同じように分からないことばかりだからこそ、ただ生きるしかないのだと感じました」とコメント。

 ヒューマノイドサービスを展開するRE birth社のエンジニア役に中島歩。中島は「人間をロボットのように、ロボットを人間のように見せるためにどうすればよいか、監督はじめみんなで思案しているのが興味深かったです。ちなみに僕の役は人間です。たぶん」と語る。


 音々の母・西村信代(にしむらのぶよ)役に余貴美子。「是枝裕和監督は隣のおじちゃまみたいに本当に優しい方。現場で『じゃあこれも』と急にセリフが増えた時には少しおたおたしましたが、常にみんなで相談しながらチームで映画を作っている感覚がありました」と振り返る。

 タマケンの熟練工・山縣昭男(やまがたあきお)役に田中泯。「台本を読ませていただいて、これはとても大切な映画だと確信し、『出たい!』と無理やり入っていって出していただいたような(笑)。本当に出演できて幸せでした」と喜びのコメントを寄せた。

 なお音楽を手がけるのは、現代音楽から映画・ドラマ、ポップスまでを縦横無尽に駆け巡り、国内外で注目を集める坂東祐大。坂東が紡ぎ出す繊細で温かみのある音楽が、人間とヒューマノイドという二つの存在を一つの物語へと編み上げ、作品の世界観をより深く、より美しく印象づけている。

 坂東は「まさかの二作連続で是枝組に参加させていただくことになりました。監督の描くヒューマノイドとある夫婦との変化し続ける関係性を、音楽でも繊細に表現できたらと思っております。お楽しみに」と語っている。

 また今回、国立映画アーカイブで、是枝監督のレトロスペクティブを6月2~28日に開催することが決定。
テレビドキュメンタリーから出発し、最初の劇場長編作『幻の光』(1995)以来、国内外で高い評価を獲得してきた是枝監督。家族のあり方、個人と集団、社会制度など現代のさまざまな問題にアクチュアルに向き合い続けてきたフィルモグラフィーを辿りながら、その作家性を探求する。

 映画『箱の中の羊』は、5月29日より全国公開。

※コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■清野菜名(小滝亜利寿役)

脚本を読んだ時、ヒューマノイドが家族に加わることでの葛藤や喜び。だけど埋められない寂しさもあるんだと、胸が締めつけられました。監督からは「セリフを言いきらなくても、やり取りを受けて先に進んでいい」とお話しいただき、自分は型にハマりすぎていたんだ。もっと自由でいいんだと気づかされました。

是枝組の現場では、役者が常に動いていて、流れによってセリフも変わっていくこともあります。それはすごくリアルで、とにかく新鮮な感覚でした。

■寛一郎(日高玄役)

是枝組への参加は初めてですが、一観客として新作が作られることでも幸福なのに、自分も出演することができるなんて、「ご褒美」のような、毎日が楽しみな現場でした。

大悟さんは、実際お会いすると、とても色っぽくて。
現場では「後ろ姿がいい」「背中がいい」と監督はじめ撮影スタッフの皆さんに言われていたのが印象に残っています。綾瀬さんは天然で不思議な雰囲気のある方ですが、すごく求心力がある方で。大悟さんと綾瀬さんの普段のやりとりが家族のような、そんな一瞬がありました。

■柊木陽太(今野詩季役)

『怪物』に続いての是枝組の現場だったので、スタッフさんには懐かしい方も多く、変わらないあたたかい雰囲気に家に帰ってきたような気持ちになりました。

前回は一番年下でしたが、今回は年下の子たちと一緒に撮影することも多く、お兄ちゃんとしてみんなを引っ張る気持ちで演じていました。みんな元気がよく、いつもくっついてくるので、ヒューマノイド役の白いメイクが衣裳につかないように「ちょっと待って」とやり取りしたのも楽しい思い出です。

■角田晃広/東京03(羽野潤一役)

変わらず、穏やかな中で皆さんがプロのお仕事をされている、という現場でした。私は、家の建築を依頼する夫の役でしたが、色々な現場でご一緒している野呂さんとの夫婦役はいい意味で緊張感なく安心してできました。家づくりにおいては「女性は未来を、男性は過去を向く」という監督の言葉が印象的でした。

■野呂佳代(羽野佳澄役)

またご一緒できることがとても嬉しかったです。現場は、みんなが素直な気持ちでお芝居に向き合えているような不思議な空気があって、とても心地よい時間でした。AIなど現代の社会的なテーマが「是枝監督の映画になるとこういう世界になるんだな」と感じながら脚本を読みました。
私と角田さんが出てきたシーンで「おっ」と思っていただけたら嬉しいです。

■星野真里(ヒューマノイドを息子に迎えた母親役)

久しぶりに是枝組に参加することができ、前回に続き今回も夢のような時間でした。撮影前には大きく感情を揺さぶられ、現場ではただ素直に存在させていただいた感覚です。脚本はとても難しく感じましたが、人生も同じように分からないことばかりだからこそ、ただ生きるしかないのだと感じました。息子役の惺奏さんの高いプロ意識にも大きな刺激を受け、学びの多い現場でした。

■中島歩(RE birth社のエンジニア役)

是枝監督作品への参加は「阿修羅のごとく」に続き二度目ですが、またしれっと参加させていただいていることがにわかに信じがたいです。俳優をはじめた時の自分に教えてあげたいです。人間をロボットのように、ロボットを人間のように見せるためにどうすればよいか、監督はじめみんなで思案しているのが興味深かったです。ちなみに僕の役は人間です。たぶん。

■余貴美子(西村信代役)

是枝裕和監督は隣のおじちゃまみたいに本当に優しい方。現場で「じゃあこれも」と急にセリフが増えた時には少しおたおたしましたが、常にみんなで相談しながらチームで映画を作っている感覚がありました。ヒューマノイドを通して、人の死や存在について考える時間にもなりました。

■田中泯(山縣昭男役)

台本を読ませていただいて、これはとても大切な映画だと確信し、「出たい!」と無理やり入っていって出していただいたような(笑)。本当に出演できて幸せでした。ありがとうございます。

■坂東祐大(音楽)

まさかの二作連続で是枝組に参加させていただくことになりました。チェロの独奏から、オーケストラ、合唱まで丁寧に作り込んでいます!監督の描くヒューマノイドとある夫婦との変化し続ける関係性を、音楽でも繊細に表現できたらと思っております。お楽しみに。

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