12星座の魔法が交差する学園で、個性豊かな問題児たちが織りなす物語――。テレビアニメ『黒猫と魔女の教室』で、スピカ・ヴァルゴ役の本渡楓とアリア・アクエリアス役の和泉風花が作品の魅力を語った。

原作を読んだときに感じた“ワクワク”やキャラクターへの思い、そしてアフレコ現場の和やかなエピソードまで。スピカとアリア、対照的な2人の関係性を体現するような息の合ったトークから、本作の世界の楽しさが見えてきた。

【動画】本渡楓×和泉風花、“お互いを動物に例えると?”仲の良さが伝わる掛け合いにほっこり

■本渡楓&和泉風花が語る『黒猫と魔女の教室』の魅力

――原作を初めて読んだとき、胸をつかまれた瞬間は?

本渡:私の第一印象は、とにかく読んでいて楽しい作品。テンポもいいですし、キャラクターたちのエネルギーにぐいぐい引っ張られていくような感覚がありました。

まず「12星座」がテーマと聞いた時点で、「これは絶対にキャラクターが濃いぞ……!」と思うじゃないですか。実際に読んでみたら、想像以上でした。個性的というより、個性が強すぎるんです(笑)。

読み進めていくうちに、「あ、このクラスって、いわゆる問題児が集められたクラスなんだ」ということがだんだん見えてきて。そのカオスさがすごく面白くて、「次はどんな子が出てくるんだろう?」とワクワクしながらページをめくっていました。

和泉:私は最初、わりと王道の魔法ものというか、もう少しシリアスで真面目な作品なのかなという印象を持っていたんです。でも読み進めるうちに、ギャグへの振り切れ方がすごくて(笑)。その振れ幅の大きさに驚きましたし、それがこの作品の大きな魅力でもあるなと感じました。


それと印象的だったのが、敵キャラクターの描かれ方です。敵側の事情や感情も丁寧に描かれていて、「敵だから悪」と一言では言い切れない人物も多いんですよね。

登場人物たちの視点を通して、世界の広がりや奥行きが少しずつ見えてくるというか。キャラクターの物語を追いながら、作品の世界そのものをまるごと楽しめるところに、すごく引き込まれました。

――本渡さんが演じるスピカ・ヴァルゴはどのような魅力を持つキャラクターですか?

本渡:スピカは、乙女座の魔法使いで「1等級魔術師になりたい」という夢をまっすぐ追いかけている女の子です。ただ、最初から何でもうまくいくタイプではなくて、「私って才能ないのかな……」と悩むこともある。それでも、必死に前へ進んでいきます。

彼女の魅力は、どんなときも諦めないところ。どれだけ傷ついても「まだまだ」と立ち上がる、そのひたむきさがすごくかっこいいなと思います。見た目はピンクの髪にリボンでとてもかわいいですが、そこに引っ張られすぎないように意識しています。かわいさは作品の中で自然と伝わると思うので、私はむしろ、彼女の芯の強さや人間性をお芝居で支えられたらいいなと思っています。

家庭ではお姉ちゃんでもあるので、クラスメイトへの思いやりや面倒見のよさなど、そういう人間らしい部分も大切にしながら演じています。


和泉:お芝居を聞いていても、それがスピカからしっかり伝わってきます。面倒見のよさがあって、お姉ちゃんらしい一面もあれば、ひとりの女の子として夢を必死に追いかける姿もある。その両方が本当に魅力的だなと感じています。

えーでさん(本渡さん)が演じているからこそ、スピカの強さや優しさ、少し未熟なところまで、すべてが自然に“スピカらしさ”として立ち上がっている感じがして。見ていて本当に素敵だなと思います。

――和泉さん演じるアリア・アクエリアスはどのようなキャラクターですか?

和泉:私が演じるアリアは、水瓶座魔法(アクエリアスマジック)を使う女の子です。いい意味で、誰に対してもあまり深く踏み込まないというか、すごくフラットに人と接するタイプなんです。

スピカとは真逆の性格で、だからこそ誰に対しても同じ距離感でいられる。でも、そのスタンスが唯一通用しない相手がスピカなんです。スピカに対してだけは、やっぱり並々ならぬ思いがある。クロード先生のことも嫌いではないんですが、スピカが彼の話をし始めると「うーん、それはちょっと楽しくないかも……」と思っていたりして(笑)。

基本はとてもフラットで、自分と外の世界をきちんと切り分けている子。
周りに振り回されすぎない、どこか余裕のある前向きさ、自信があるからこそのスタンスを軸に演じています。

本渡:たしかにアリアって、すごく冷静で客観的に物事を見ている子ですよね。でも、それをお芝居で表現するのって、私からするとすごく難しいと思います。私はどちらかというと、素直に「行くぞ!」って感情を出すタイプなので。風花ちゃんのお芝居を見ていて、「こんな繊細なさじ加減、どうやってるんだろう……」と思っていました。

しかもアリアって、スピカのこと大好きじゃないですか(笑)。だからこそ、ちょっと意地悪なことも言う。でも、それを一歩間違えると“嫌な子”に見えてしまうかもしれないのに、ちゃんと愛情が伝わってきます。

和泉:とにかく、スピカのことが好きで仕方ないっていう気持ちは、ずっと胸に置いています。

本渡:それはすごく感じます。

■浦和希の“人間すぎる雄叫び”に爆笑

――スピカが憧れるクロード・シリウスは猫の姿に変身するキャラクターですが、もしお互いを動物に例えるとしたら?

和泉:本渡さんって、カワウソっぽいって言われません? コツメカワウソっていう、すごくかわいいカワウソがいるんですけど、ちょっと似ている気がして。

本渡:初めて言われました(笑)。
そもそもコツメカワウソの顔のイメージがあまりなくて。

和泉:かわいいんですよ。でも実はすごくパワフルな生き物で。小柄だけどエネルギーがあって、一心不乱に動き回る感じが、本渡さんにちょっと似ているなって思って。

本渡:なるほど(笑)。じゃあ私は……風花ちゃんは、すごく綺麗な人じゃないですか。今日も黒の衣装で、めちゃくちゃかっこよくて。普段はもっと気さくで、愛嬌たっぷりで、ゆるっとした雰囲気もあるんですけど、横顔がすっとしていて顎のラインもきれいで、目もぱっちりしていて。だから、なんとなく鳥っぽいなと思って。

和泉:鳥?

本渡:うん、カラスかな。

和泉:カラス好き! かわいい。

本渡:よかった(笑)。
カラスとコツメカワウソですね。

和泉:でも、なんか天敵っぽくないですか?

本渡:え、私、食べられちゃいそうじゃない?

和泉:たしかに(笑)。

――「王立ディアナ魔術校」には個性豊かな生徒・教師が集まっていますが、お気に入りのキャラクターは?

和泉:みんな個性が強いので、お当番回が来るたびに「この子いいな」って思っちゃうんですけど……(笑)。その中でも、私はタルフがすごく好きです。普段はみんなの世話役みたいなポジションなんですけど、ギャグシーンになると急にキレがすごくて。そのギャップがたまらないですね。

本渡:しかもタルフ役の石毛翔弥さんが、なんだかタルフと近い空気を醸し出しているんですよ。

和泉:アフレコ現場でも、みんなを見守っているようなスタンスですよね。

本渡:そうそう。現場では、みんなでわーっと盛り上がることが多いんですけど、石毛さんは少し離れたところでにこにこ聞いていて、「うんうん」と優しく相づちを打ってくれる感じで。

和泉:似てるかもしれないですね。

本渡:そこからつながるんですけど、私はキロンもすごく好きなんです。
スピカと2人で話すシーンがありますが、そこで彼なりの悩みや立場が見えてくるんです。普段はちょっとおちゃらけているのに、「そんなことを考えていたんだ」という一面が見えて、実はすごく真面目な子だなって感じました。

和泉:スピカに通じる、がむしゃらに頑張ろうとする部分もあるんですけど、どこか少し不器用で、うまくいききらないところがあって。その“ちょっとした不憫さ”も、キロンくんの魅力だと思います。それに、タルフとの相性がとにかくいい。あの2人が並ぶと、お互いの魅力がより引き立つ感じがして、すごく好きなコンビですね。

――アフレコ現場も賑やかそうですよね。特に印象的だった出来事はありますか?

本渡:キャストのみなさんが出張や旅行のお土産を差し入れてくださることが多いです。あるとき、橘杏咲ちゃん(ユゥ・アリーズ役)が海外のお土産を持ってきてくれて。「これ、まずいらしいんですけど、よかったら食べてください」って(笑)。

和泉:そんなもの持ってくるんだ、って思いましたよね(笑)。

本渡:でも、みんな「本当にまずいのかな?」って興味津々で。収録の合間に、ぞろぞろ廊下に出ていって食べていました。

和泉:みんなでお菓子をもらいに行く感じが、完全に学校の休み時間みたいで(笑)。

本渡:食べたあとの反応も人それぞれで、「うっ……」ってなる人もいれば、「意外といけるかも」っていう人もいて。

和泉:男子が騒いで、女子がフォローする、みたいな空気もありましたね(笑)。

あと印象的だったのは、モンスターの声をその場にいるキャストが担当することがあるんですが、そのとき浦和希さんが「じゃあやります!」と手を挙げてくださって。「モンスターっぽい雄叫びをください」と言われた瞬間、めちゃくちゃ人間の叫び声が飛び出したんです。普通は「ガオー!」とか、それっぽい声を出すじゃないですか。でも浦さんは全力で「ウォーーーッ!」って。

本渡:しかも収録中だから、みんな笑いを必死にこらえて。しばらく現場でいじられ続けていました(笑)。そういう出来事が本当にたくさんあって、現場の雰囲気がすごくいいんです。

――最後に、放送を待つみなさんへメッセージをお願いします。

本渡:私が原作を初めて読んだときに感じたワクワクが、アニメの第1話からしっかり伝わってくる作品になっています。

スピカというキャラクターを通して、「もう少し頑張ってみようかな」とか、「一歩踏み出してみようかな」と思えるような、元気や勇気をもらえる作品になっていると感じています。ぜひまずは第1話を楽しんでいただけたらうれしいです。

和泉:原作の大きな魅力であるストーリーの面白さと、ギャグのテンポの良さが、アニメでもとても映える作品になっていると思います。

登場人物もみんな個性的なので、きっと最後まで飽きずに楽しんでいただけるはずです。アリアの表情や思いにもぜひ注目しながら、作品を楽しんでいただけたらうれしいです。よろしくお願いします。

(取材・文・写真:吉野庫之介)

 テレビアニメ『黒猫と魔女の教室』は、CBC/TBS系全国28局ネットにて毎週日曜23時30分から放送。

編集部おすすめ