波瑠と麻生久美子がW主演を務める新水曜ドラマ『月夜行路 ―答えは名作の中に―』(日本テレビ系/毎週水曜22時)がいよいよスタート。さまざまな事件を解決していく文学オタクのバーのママと専業主婦の凸凹バディを演じる2人に、本作の魅力と久しぶりの共演で感じた互いの魅力を語ってもらった。



【写真】14年ぶりの共演とは思えないほど早くも息ぴったり!な波瑠&麻生久美子

◆文学オタクのバーのママと専業主婦、難事件を文学切り口に解決するバディ誕生

 秋吉理香子の同名小説を実写化する本作は、異色の凸凹バディが人生を取り戻す旅に出て、教科書でおなじみの文学の知識で事件を解決する文学ロードミステリー。

 文学オタクのバーのママ・ルナ(波瑠)と、家庭では空気のような扱いの専業主婦・涼子(麻生)。ひょんなことから出会った2人は大阪へ旅に出るが、そこで殺人事件が発生。次々と巻き起こる奇妙な事件の鍵になるのは、漱石、太宰、乱歩…文豪たちが紡いだ言葉だった――。

――今回演じられるキャラクターについて教えてください。

波瑠:ルナという女性は私がこれまで演じてきた役にはない、かわいらしさとチャーミングさが強く描かれているキャラクター。さっぱりしていて仕事ばかりしているような役が多かったので新鮮です。

お店で接客するお芝居では涼子さんにすごく心を開いていることが伝わるように、甘えちゃうような気持ちでかわいらしい振る舞いをしたり。そんなところも彼女のバックボーンに繋がって見えたらいいなと思っています。

麻生:私は今回、家庭内で孤独を抱えている主婦という役どころをやらせていただいていますが、涼子は、自分の中で母であること、妻であることの役割が先に来る人。一生懸命頑張る人なのでそうやって家庭を支えてきたけど、子どもたちは思春期や反抗期でなかなか自分の思うようにはうまく生活が送れていない。旦那さんも仕事で忙しくて、どんどんひとりで孤独を感じてきている人です。


ルナさんと旅に出ることによって本来の自分を取り戻していくのですが、それまでは自分自身がどういう人間なのかだんだんわからなくなってきていたんじゃないかなと思うんです。私にも娘と息子がいて、ちょっと涼子さんと似た環境なんですけど、やっぱり私も母であることが頭のほとんどを占めていて。仕事をさせてもらっているからまだ自分があるなと思うんですけど、これがなかったらほとんど母だろうなって思うので、そこにすごく共感できました。

――演じられるうえで心がけられている点はどんなことですか?

波瑠:ルナはいろいろな要素を持った多面的な女性なんですね。自分の力で自分の居場所を作ってきた人で、そこにはきっと私には想像もできない努力があったと思うんです。その強さみたいな部分はなかなかセリフなどにわかりやすく表れないけれど、ルナの方が若くても涼子さんをぐいぐい引っ張っていけるのは、彼女の中にたくさんの経験値があるからだと感じています。彼女の人生の豊かな過去を作れたらいいなと試行錯誤しています。

麻生:ルナが引っ張っていってくれる部分が多いので、涼子のほうが歳は上ですが頼りにしている部分がすごくありますし尊敬もしていると思うんです。そういう部分が見えたり、涼子さんの母としての包容力がルナに対して表れる時があってもいいのかなと思いながら演じています。

波瑠:ルナは演じていて面白いですね。文学の切り口や相棒である涼子さんからのヒントで、いわゆる刑事捜査とは違う観点から事件を紐解いていくのですが、ルナはミステリーオタクなので謎解きが楽しい!という感じで紐解いていくお芝居が新鮮で。事件はシリアスなんだけど、ルナの好奇心はすごく動いているというのを意識しながら演じるのがとても面白いです。


麻生:そんなルナを見るのが楽しいですね。涼子は主婦の役で、特別な個性があるというキャラクターではないので、どうやって作っていこうかなと考えていたんですけど、ルナと旅に出たことで自分を取り戻し、そこに存在してもいいんだという自分の立ち位置がなんとなく見えてきた感じがあるので、これからさらに涼子とルナのバディの形も見えてくるかなと思っています。

◆新世界など大阪ならではの場所でのロケでルナ&涼子の旅を疑似体験

――波瑠さんから見た涼子さん、麻生さんから見たルナさんはどんな女性に映りますか?

波瑠:涼子さんは大人だなと思います。いいお母さんだし、いい奥さんだし、でもいろいろなものに諦めをつけた部分もきっとあるだろうし。だけどそこに充実感をきちんと見出して頑張っているその包容力やお母さんとしての大きさみたいなものはルナとは全然違う。年齢的な意味だけではなく、本当に大人だなと思います。

麻生:ルナは頭も切れるし、本当に賢くて、尊敬できるタイプの頼れる存在。でも、危うい、守ってあげないといけないんじゃないかという気がする女性ですね。だから、母である涼子とのこの組み合わせはきっとすごくバランスがいいんだろうなと思います。

――撮影も進まれていますが、特に印象に残っていることはどんなことでしょう。

麻生:やっぱりクランクイン初日の波瑠ちゃんのセリフ量。あれはもう忘れられないですね。
たいてい初日ってそういうところから入らないんですけど(笑)、ものすごいセリフ量をずっと喋っていて。しかもそのセリフを入れたのが前日ということに本当にびっくりしました。おかげですごく撮影もスムーズに進んで、ちょっと巻いて終わったもんね?

波瑠:私のセリフにはたくさんの名作にまつわる話が入っているので、セリフを覚えながらもそこに作家さんのお名前と作品の名前が紐づいて、それがどういうお話だったのかというお勉強になっているようなところがあって。なかなかないセリフ覚えの時間になっています。でも、撮影前日に台本を開いて、「あ、前日に覚える量じゃない」と思いました(笑)。

――ルナと涼子が旅に出た先の大阪でもロケがあったと伺いました。大阪ロケはいかがでしたか?

波瑠:新世界であったり、なかなか撮影でお邪魔できる場所ではないところでロケができたので、すごく素敵な絵が撮れたんじゃないかなと思います。麻生さんと物語の中の2人の旅を疑似体験できたような楽しさがありました。

麻生:大阪のロケは大変でしたけど、初めて通天閣に行ったり、大阪らしい場所で撮影するのが楽しかったですね。大阪でギュッと撮影したことによって、作品の全体像が見えた感じがしましたし、波瑠さんのルナがとても魅力的で、今まで見たことのない波瑠さんがいて、波瑠さん自身もそうだし、ルナというキャラクターにもすごく惹かれていきました。

◆14年ぶりの共演で発見した新たな一面は?

――撮影の合間にはどんなお話をされていますか?

麻生:食べ物の話が多いよね(笑)。

波瑠:すごく面白かったのが、健康グッズの話になったんですよね。


麻生:私、健康グッズが大好きなんです。

波瑠:麻生さんが持っているものに、「あ! これ有名なやつですよね?」「今話題だよね」とほかの共演者の方と話してスマホで調べたりしていたら、すぐに麻生さんが「買ってあげようか?」って言ってくださるんです(笑)。

麻生:かわいくてなんでも買ってあげたくなっちゃう(笑)。

波瑠:本当にダメですよ(笑)。でも、流行っているゲームの話になった時に、私も麻生さんも持っていなくて「欲しいよね~」と話していたのですが、その時は「買ってあげようか?」とは言わないんだ、と思いました(笑)。

麻生:(爆笑)。波瑠ちゃんは意外なことにとってもよく食べます。そして食べるのに太らないんです。最初、食べるものとか気にするタイプなのかなと思っていたんですけど割となんでもOKで、そこがすごく素敵だなと思いました。だから、いろいろ買ってきては「これ食べない?」って聞いてる(笑)。

――おふたりは14年ぶりの共演とのことですが、撮影の中で発見した新たな一面はありますか?

波瑠:麻生さんは現場ですごく楽しくお話してくださっていても、ご自身では人見知りだとおっしゃっていて。「そうですか?」と私は思っていたんですけど、撮影を重ねてきた中で、ゲストキャストの方がいらっしゃったりすると、その楽しい麻生さんの向こうにいる、人見知りしている麻生さんが見え隠れするように最近なってきました(笑)。


麻生:うれしい! 波瑠ちゃんは本当にしっかりしているんです。前回共演した時もすごくしっかりした方だなという印象はあったんですけど、今回は頼もしい!までいってますね。

あと個人的にすごく好きなのが、波瑠ちゃんってリアクションがすごく面白くてかわいいんですよ。だからどんどんいろんな話をしたくなる。割とオーバーリアクションだよね?

波瑠:そうみたいです(笑)。

麻生:顔とか表情が面白くて、ちょこちょこちょっかいを出しています。

――ルナは文学オタク、ミステリーオタクという設定ですが、おふたりは何オタクでしょう。

麻生:私はカフェラテですね。本当にラテが大好きすぎて、好きな豆、好きなオーツミルクとか全部決まっています。

波瑠:私は、家オタクかな? ステンレスタンブラーも家で使うものが1番大きいです。お茶や水を入れて、ゲームする時にゲームデスクまで持っていくのに便利なんです。ほかにもゲームをしている時にお菓子を食べたくなるんですけど、手を汚さずに食べられる指にはめる鍋つかみのようなグッズがあって。
そうしたお家時間を充実させてくれる便利グッズを集めるのが好きですね。

麻生:波瑠ちゃんと話していると、私って知らないことがいっぱいあるんだなって思う。

波瑠:(笑)。

(取材・文:近藤ユウヒ 写真:米玉利朋子[G.P.FLAG inc])

 新水曜ドラマ『月夜行路 ―答えは名作の中に―』は、日本テレビ系にて4月8日より毎週水曜22時放送。

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