<フォト>宝塚歌劇団卒業パレード特集、雪組トップスター・音月桂、トップ娘役・舞羽美海、詩風翠、花帆杏奈らが袴姿でファンの前に登場
続く退団記者会見では、次のように挨拶。「無事に宝塚歌劇団を卒業いたしました。15年間たくさんの愛に包まれて、大好きな宝塚の舞台に立つことができて、本当に幸せでした。今までありがとうございました」。そして宝塚に対して改めて「夢と愛に溢れた、華やかな世界だなと強く実感しました」と振り返った。
宝塚舞台最後の朝については「もっと緊張するのかなと思っていたのですが、本当に気持ちよく目覚めることができました」とニッコリ。また「私は晴れ“男”ですので(笑)、今日も暖かな朝を迎えることができました」と続け、舞台の最後、大階段を下りるときの心境も「緊張や不安といったものではなく、みなさまが観ていてくださるという温かさをとても感じました。心の底から幸せです」としっかりと話した。
さらに音月の魅力のひとつである、自然な笑顔に話はおよび、辛いときや哀しいときもあったはずだが、と問われると「“笑顔は笑顔を呼ぶ”と普段から、モットーといいましょうか、思っております」とまずひと言。そして「確かに役と向かって、しかしできずに悔しくて、家でひとりで泣いたり考え込んだりすることもありました。
そして「言葉にするのは難しいのですが、素直に、幸せな気持ちが溢れています。
今後の活動については「未定です」とし、舞台に立つ可能性についても「宝塚の公演中はとにかく一筋に専念したいと思っておりましたので」と明言を避けたが、予定はなくとも、立つ気持ちはあるのか?とさらに尋ねられると「もしそういうお話しが来たときには、そのときに考えます」と応じるにとどめた。
会見終了後には東京宝塚劇場の前でサヨナラパレードが。日比谷を、ペンライトを手に白を身にまとったファンたちが埋め尽くし、人垣で作られた花道に、紋付き袴姿の音月が登場。ファンの顔を確認しながら、大きな声援に笑顔で応え、手を上げた。そしてタカラジェンヌとして最後の務めを笑顔でまっとう。車に乗り込み、劇場を後にした。
音月は1996年に宝塚音楽学校入学。98年に宝塚歌劇団に入団し、「シトラスの風」で初舞台。翌年1月に雪組に配属された。2001年「猛き黄金の国」で新人公演初主演。
また本公演では音月のほかに、トップ娘役の舞羽美海(まいはねみみ)、詩風翠(うたかぜすい)、花帆杏奈(かほあんな)が宝塚歌劇団を卒業した。(取材・文・写真:望月ふみ)