カルト映画の帝王・デヴィッド・クローネンバーグ監督の傑作「ザ・ブルード 怒りのメタファー」「スキャナーズ」「スキャナーズ2」「スキャナーズ3」が、リストア版で緊急上映されることが明らかになった。

<フォト>鬼才デヴィッド・クローネンバーグ、伝説の作品たち

 クローネンバーグは、1975年に「デヴィッド・クローネンバーグのシーバース」で映画監督デビューすると、独特の世界観でファンを魅了し、カルト映画界では“帝王”の称号を与えられるほど人気の高い監督。


 今回、最新作「コズモポリス」の公開を記念して、マニアから最高傑作と言われ、熱狂的な支持を受ける4作品が『デヴィッド・クローネンバーグ/受胎』と銘打って緊急上映されることになった。

 「ザ・ブルード 怒りのメタファー」は、1979年の作品。精神科のラグランのもとで研究の実験台となったローラは、実験によって腫瘍から奇怪な小さなフリークスが現れる。それは、腫瘍を子宮として誕生した彼女の怒りの化身だった。クローネンバーグが自作の中で、もっとも愛着のある作品と言われる同作は、ホラーファンからも傑作と讃えられている、まさに名作だ。

 「スキャナーズ」は、スキャナー(超能力者)を組織化し、VIP専門のボディガード会社に拾われた元放浪者のベイルと、並外れた力を持ち、世界を支配しようとするレボックの死闘を描いたサイキック・ホラー。クローネンバーグの代表作との評価も高い作品で、以降、「スキャナーズ2」、「スキャナーズ3」も製作された。

 クローネンバーグの原点とも言われる「ラビット」が日本初公開されてから35年。鬼才による傑作の数々を改めて見直し、最新作への期待をさらに高めてもらいたい。

 全4作品を公開する『デヴィッド・クローネンバーグ/受胎』は、4月13日(土)から新宿武蔵野館ほかにてレイトロードショー
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