2007年に宮城県の保健所で起こった犬と人間の奇跡の実話を元にした映画「ひまわりと子犬の7日間」が3月16日から公開されるが、映画に出てくる犬イチの名演技が話題だ。

<フォト>女優犬イチのアカデミーもの演技はこちら

 同映画は、家族や管理所に関わる人々の衝突や葛藤を、ドラマティックに描き出したエンターテインメント作品。


 ある冬の寒い日に保健所に収容された母犬と生まれたばかりの子犬たち。一匹でも多くの犬を助けるために日々奔走している職員の神崎彰司(堺雅人)は、命がけで我が子を守る母犬と出会い、その命を守ろうと決意する。

 監督は、長年にわたり山田洋次監督作の共同脚本・助監督を務めた平松恵美子。主演は堺雅人、中谷美紀が務め、その演技にも注目が集まっているが、豪華出演陣に引けをとらない名演を見せたのが、母犬のひまわりを演じた女優犬のイチだ。先日行われた完成披露試写会では、堺が「注目して欲しいのはイチの姿」とまでコメントしている。

 本作のドッグトレーナーは、「南極物語」や「北極物語」など数々の犬映画に関わってきた宮忠臣さんが務めているが、「人に傷つけられた野犬」という難しい役どころだったため一度は断ったというほど高度な演技が求められており、しかし映画の中でイチは見事に演じきっている。

 人間に対して頑なに心を閉ざし激しく吠え立てる姿。じっと遠くを見つめて思い悩む表情と、物語の展開とともに変わっていく表情は、セリフよりも豊かに心中を表している。

 オスカー女優並みの名演技が光る、女優犬イチがさらなる感動を届けてくれる。

 映画「ひまわりと子犬の7日間」は3月16日(土)から、新宿ピカデリーほかで全国公開
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