「マトリックス」監督、10年ぶりの来日!日本人俳優起用の構想も
ラナはデイヴィッド・ミッチェルの原作に惚れ込み、映画化を決意したそうで、「縦横無尽に時代を行き来して、しかもそこに書かれている言葉の下で、あらゆることが起こっている。言葉は言葉だけで終わってないのよ」とその魅力を語る。共同監督として声をかけられたトムは「初めて話すとは思えないくらい意気投合してしまって、もしかして僕たち、前世で3人姉弟だった? みたいな感じでさ」と、最初から息もぴったりだった様子。「この映画を観た人によく“あなたはどのパートを担当したのですか?”と訊かれるのけど、そういう区別はもはや出来ない感じなんだ。僕たち3人はすべてのシーン、すべてのエピソードに深く関与しているから」というように、共同作業はスムーズに進んだようだ。
とはいえ、19世紀から24世紀の6つの時代にまたがる複雑なエピソードを組み替えるため、3人は悪戦苦闘したそう。アンディいわく「絶対外したくない自分の好きなキャラクターや要素、事件を書き込んだカードをそれぞれ作り、それを床に並べて組み合わせて行くという手法を取った」とのこと。そのとき、「まるで神の啓示のごとく、ひとりの役者が各時代の輪廻転生者を演じ分けるというアイデアが浮かび、やっと本格的に動き出した」そうだ。
劇中では、トム・ハンクスをはじめとするメインキャスト全員が1人6役を演じ、あるときは悪人に、あるときは女性に姿を変えて、それぞれの時代に登場する。さらに「物語には、文学や映画のさまざまなスタイルが含まれている。ラブストーリー、クライムドラマ、SFアクション、コメディ……そういうジャンルをひとつの物語の流れのなかで語りたかった」とアンディが語るように、あらゆるジャンルを網羅しながら、ひとつの頂点“希望”へ向かって走っていく展開は圧巻だ。
「TV Bros.」3/13発売号では他に、「笑ゥせぇるすまん」DVD-BOX発売記念・藤子不二雄Aインタビュー、「甘えん坊万歳!! 嗚呼、愛しの弟たちよ」、テレビブロス25周年感謝祭イベントレポート、「PA道下マンの音楽的な毎日」、新ドラマ速報などを掲載している。