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2010年11月に2時間ドラマとして放送されたパイロット版を皮切りに、2012年1月クールの連続ドラマ、映画公開に合わせたスペシャルドラマ『アフター・ザ・インビジブルレイン』と深夜枠のミニシリーズ『ストロベリー・ミッドナイト』。どんどん広がる『ストロベリーナイト』ワールドで、連続ドラマ全11話内の4話を除く全作品の演出を手掛けたのが佐藤監督。「『ストロベリーナイト』を喋り尽くした、しゃぶり尽くした人間。そんな感じです」と笑顔で語る。
映画化が正式決定したのは、高視聴率をキープした連続ドラマの放送中。「まずスペシャルドラマをやって、出来れば連ドラになればいいね、それがうまくいったら映画までいきたいねという話は、最初からキャスト・スタッフ共々話しながら進めていました」。映画の原作は、誉田哲也によるシリーズの中から「インビジブルレイン」が選ばれた。姫川同様に悲しい過去を持つ登場人物たちの苦しみや、警察組織内部のスキャンダル隠蔽、キャリア組とノンキャリア組の葛藤などが複雑に絡み合い、作品にドラマ以上の厚みをもたらしている。
芸達者な出演者たちが揃った中でも、相変わらず圧倒的な存在感で観客を魅了しているのが竹内結子だ。彼女の女優人生の中でも、間違いなく代表作のひとつになったといえるだろう。「3年近く、結子さんが演じる姫川玲子のことを考えて生きてきました。
この2人の微妙な関係に亀裂を生みかねない存在が、映画で初登場した大沢たかおが演じる若き暴力団幹部・牧田勲だ。姫川同様に強烈なトラウマを抱える牧田は、ヤクザと警察官という関係を超えて姫川の中に入り込んでいく。「大沢さんとも初めてでしたが、仕事への取り組み方がものすごく紳士的で素敵な方でした。現場というのは必ずしも予定通りになるわけではないですが、そういうところもしっかり自分の役に受け入れていくというスタンスでやっていらっしゃる。しっかり話しあい、キャッチボールをしながら進めることができました。連続ドラマから続けてきたチームに、映画から新参者として入ってくるのはやり辛いと思いますが、比較的早い段階で馴染んでくださいました」と、大沢のプロ意識にも改めて脱帽といったところ。
この素晴らしい3人の役者のケミストリーが、『ストロベリーナイト』シリーズの最後にふさわしい傑作を生み出した大きな理由といえるだろう。
ファンにとっては、また姫川が活躍する姿もぜひ見てみたいところだが、「正直、今の僕の中では、けっこうやりきった感があります。映画の公開から半年近くたって振り返ってみると、過去に闇を抱えた姫川玲子という女性刑事をかなり描くことが出来たので、この世界を更に掘り下げて新しく撮りたいとは思っていないですね。僕は今までコメディっぽい作品をやってきましたが、『ストロベリーナイト』でちょっと違う毛色のハードなものを撮ることが出来ました。僕自身もすごく楽しめたし、3年近く同じ作品に携わってキャラクターを育てることが出来たのは幸せだったし、それだけ掘り下げられたなとも思うし。
映画『ストロベリーナイト』ブルーレイ&DVDは発売中。
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