【関連】菊地凛子、芦田愛菜が登場した『パシフィック・リム』レッドカーペットの様子
2013年、太平洋の海底から凶暴な“カイジュー”が出現。多くの人命が奪われ、人類が人型巨大兵器「イェーガー」を開発するところから物語は始まる。
今回、映画に登場する巨大モンスターをなぜ、“モンスター”ではなく“カイジュー”と呼んだのか? その理由について聞いてみると「僕にとっての怪獣は、他のどんな文化のどんな巨大モンスターとも違うタイプのそれを意味している。怪獣はとても大きくて、そのパワーと存在は地震やハリケーンと同じ。だから善とか悪とか、そういうふうにはカテゴライズできない。善悪のモラルを越えた自然の脅威なんだよ。“いいハリケーン”なんて表現しないだろ?」とコメント。
そもそも、ギレルモ・デル・トロが怪獣を好きになったきっかけは子ども時代にさかのぼるという。「僕が怪獣を愛してしまったのはもちろん、子どものころに円谷(英二)サンとか本多(猪四郎)サンの作品に夢中だったというのがある。とりわけ『ウルトラマン』のピグモンやバルタン星人といったクレイジーな怪獣たちにはときめきまくった。今回、カイジューのデザインも、あたかも中に人間が入っているかのようにしたんだ」というから、徹底している。
このような怪獣への愛を自身が生まれたメキシコのレスラーと比較して、こう分析する。「メキシコでは、レスラーが愛されている。でも、みんないいレスラーばかりを贔屓にするんじゃなく、覆面をつけた悪いレスラーも大好きなんだ。そして、このレスラーVSあのレスラーの闘いが好きで、善レスラーVS悪レスラーの闘いを楽しんでるわけじゃない。ほら、それって日本の怪獣映画と同じだろ?『ゴジラ対キングギドラ』とか、僕の大好きなバラゴンが出てくる『フランケンシュタイン対地底怪獣』とか。『ゴジラ対メカゴジラ』だってそうさ。僕たちがプロレスを楽しむのと同じだと思うんだ」。
ギレルモが「まさに夢が叶った感じ」と語る、知識と情熱とこだわりが総動員された本作、ぜひ劇場で確認してみてほしい。
『TV Bros.』7月31日発売号では他に、今年1月のインタビューが大反響を呼んだ、B・カンバーバッチが再登場する「ベネディクト・カンバーバッチ再び!! 」、「うっとりラジオショー」復活記念 松尾スズキインタビュー、渋谷直角「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」刊行記念特集、後藤まり子の初搾乳体験、「私を常連にしてください」などを掲載している。