ハリウッドが作り上げた世紀の女優、マリリン・モンロー。死後50年たって公開された彼女の自筆のメモや日記など私的な文書を基にしたドキュメンタリー映画『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』が、10月5日より全国ロードショー。
それに先立ち、その貴重なマリリン自筆のメモや詩の一部が初公開された。

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 マリリンは、詩のような文章や思いの断片を手帳やルーズリーフに書き留め、親しい友人たちだけに見せていた。劇中で明らかになるこれらのメモは、彼女を精神的に支え続けた恩師、アクターズ・スタジオのリー・ストラスバーグが、彼女の死後、人知れず保管し続けた遺品にあったもの。

 メモの中には、「人生―、私はあなたの二つの方向に引き裂かれている/(中略)ああ人生よ、あの人たちはもう一人のあたしを欺いた」「alone!! 私は一人ぼっち いつだって ひとりぼっち、どうしようもなく。」など、華やかな女優、マリリン・モンローが決して人には見せなかった暗く淋しい影を感じる一遍となっている。また、アクターズ・スタジオで演技をはじめた頃のメモには、「自分がマリリンだって感覚を持つこと」「稽古に行く/いつでも私自身のため/間違いなく」「私のお道具の手入れをする―女として体のすみずまで(鍛錬)」 など、自分に課したタスクを几帳面に綴るなど、真面目な一面も垣間見られる。

 これらの内容から見えてくるのは、「マリリン・モンロー=おバカなブロンド娘」ではなく、自らの意志で精一杯“マリリン・モンロー”を演じようとしていた一人の女優の姿だ。そして、純粋すぎるほどに夢や理想を追いかけ、悩み苦しみ、愛を求める等身大の女性の生き方に共感を覚えずにはいられないだろう。

 ドキュメンタリー映画『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』では、世界的ベストセラー「マリリン・モンロー 魂のかけら―残された自筆メモ・詩・手紙―」(青幻舎刊)を基に、秘蔵映像や私的な文書を紹介。また、マリリンに扮したユマ・サーマン、リンジー・ローハン、グレン・クローズら年齢も立場も違う現役女優たちが、彼女の想いを朗読し、マリリンの生い立ちから最期までを丁寧にたどっている。

 『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』は、10月5日より全国ロードショー。
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