女優の尾野真千子が10日、サザエさん放送45周年記念スペシャルドラマ『長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日~』の撮影現場で、共演の長谷川京子木村文乃らと共に囲み取材に応した。

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 昭和の匂いを感じさせる衣装で登場した3人は、長谷川町子3姉妹を演じる。
長谷川町子役の尾野は、「同じ“マチコ”という名前に縁を感じました。台本を読んでいくと、私と同じ女系家族だったり、重なる部分がたくさんありました」と語り、感慨深い様子。

 姉の毬子役を演じる長谷川は、「台本を読ませていただいて、自分が慣れ親しんできたサザエさんのルーツを初めて知り、親近感が湧きました。長谷川町子さんの作品ができるまでの過程や日常の家庭、ヒューマンな部分がすごく描かれている」と本作をアピール。妹・洋子役の木村は「人とのコミュニケーションや家族の大切さがすごく伝わってくる内容です。この作品に関われたことがうれしい」と心境を明かした。


 撮影中は食卓のシーンが多いらしく、尾野は「そのご飯がおいしいんです。キャストの皆さんが食事を済ませた後なのにお食事のシーンがあったりするんです。だから1日、5食6食あったりします。それでも、食べちゃう」と振り返るが、長谷川が「バランスをすごく考えてらっしゃる。ポークカツとかビーフストロガノフとか…」と話し始めると周囲はキョトン。尾野が「それはケータリングでしょ! まあ、それもおいしいけどね」と突っ込みを入れ、報道陣の笑いを誘った。


 改めて尾野が「筑前煮とか切干大根とかアジの開きとか、茶色ばっかりの食卓ですけど、すごい幸せを感じる」と真剣な表情になると、長谷川も「一見質素に見えるけど、一緒に食べる人によって、とても幸せな食卓になるんだと気付かせてくれました」と笑顔を見せた。

 本作は、漫画家の長谷川町子が主人公。最愛の父の死、福岡からの上京、田河水泡の弟子入り、義兄の戦死など、戦前戦中戦後の厳しい道のりを家族で支え合いながら生き抜いていく姿を中心に、漫画『サザエさん』が誕生する瞬間まで描かれる。長谷川町子の人生を描くドラマは今作が初めて。

 『長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日』は、フジテレビ系にて11月に放送予定。