人気海外ドラマ『プリズン・ブレイク』のマイケル役で知られる俳優ウェントワース・ミラーは、今年8月にゲイであることをカミングアウト。9月にはゲイであることを悩み自殺未遂した過去があることを告白したが、米同性愛者向けファッション・カルチャー雑誌「OUT」の特別号で、改めて当時について語った。


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 2013年に活躍したゲイ&レズビアン100名を選出した特別号「OUT 100」で表紙を飾ったウェンストンは、ロシアの同性愛者を差別する法律に抗議するため、今年8月に同国で開催されたサンクトペテルブルク国際映画祭への出席招待を断り、ゲイであることを公表。その勇気ある行為が理由の一つとなり、「OUT」誌の「ニュースメーカー・オブ・ザ・イヤー」(今年一番のニュースになった人の意)に選ばれた。

 「ロシアで起きていることをオンライン記事で読んでいて、映画祭への招待状が届いた時に『出席する何て口が裂けても言えない』と思った。それで自分の返答を公表したらロシアでの状況に世間の目を向けることができるかもしれないと思ったんだ。しかるべき時にしかるべき行動だと思った」とウェントワース。

 ウェントワースは自分のセクシュアリティに悩み、自殺未遂した過去があることを9月に公表しているが、同誌でのインタビューでも当時を振り返り、思いを語っている。


 「自殺未遂の後に自分を深く恥じていたことを覚えている。『人生の試験でつまずいた、失敗した』というような感情を抱いていた。これで自分は『キズモノ』だとね。当時の自分や僕と同じような経験をした人に今言えることは、自分が自殺しようとしたという事実ではなく、自分が生き延びたという事実に重点を置くということだ。自分の過去を語るために生き延びたとね。そして話すんだ」。


 「僕ならこう話す。『キズだと思っているものは勲章だ。名誉の印だ。自分には強い決意があり、粘り強くて不朽の人間だという証だ』とね」。

 『OUT 100』特別号はウェントワースのほかに、全米3週連続1位に輝いた感動作『大統領の執事の涙』(14)の監督リー・ダニエルズ、『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』のシェルドン役で知られる俳優ジム・パーソンズなどが表紙を飾ったバージョンもある。