SATCこと『セックス・アンド・ザ・シティ』の主人公キャリー・ブラッドショーが片田舎の街からマンハッタンに出て、ファッションに目覚めていく姿を描いた『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』がついに4月12日からDlifeで放送される。青春時代のキャリーの声を担当する沢城みゆきに作品の魅力を語ってもらった。


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 本作の舞台は1980年代のコネティカット州。おしゃれが大好きで恋に憧れる、平凡な女子高生のキャリー・ブラッドショーが、週に一日だけマンハッタンの法律事務所でインターンとして働くことになったところから物語は始まる。17歳らしい学校での悩みや不安、恋愛感情、そしておしゃれに目覚めていく姿を等身大で描き、「キャリー・ブラッドショー」が出来るまでを追う。

 アメリカはもちろん、日本でも高い人気を誇り、共感を呼んだSATC。コラムニストで、“オトナ女子”的生活を華やかに送る姿が、世界中の女子から憧れられるキャリーの吹き替えを担当することになった沢城だが、意外にも気負いはなかったという。

 『彼女がいわゆる“世界的なキャリー”になる前のお話なので、すごくシンプルに、ファッションが大好きなティーンエイジャーの女の子という感覚がまだ強いんです』。

 とはいえ、『女の子3人がカフェでガールズトークをする場面で、うっかり、20代の私が感情移入しちゃって、年齢を引き上げちゃいそうになることがあります』と沢城は苦笑いする。

 だからこそ、声を吹き替えるに当たって『あくまでもティーンエイジャー。『セックスした? しない?』ってことで一喜一憂しているときのティーンエイジャーの感じを保つこと』を一番に気を使っていると、収録を振り返った。 本作では、80年代の華やかで色鮮やかなファッションも魅力の一つ。第1話では、キャリーが母親の形見のバッグをマニュキュアで大胆にカスタマイズするシーンも描かれたが、リアルにファッションの参考になるシーンで溢れている。

 沢城も『日本ってどこの国よりもファッションに対して自由な国だと思うんです。
みんな好き勝手なファッションを好き勝手に着ているから、(本作の衣装も)古着ファッションが好きな子たちはすぐに取り入れられる。今見ても、古いなというイメージはなくて、『古着着てるおしゃれな人たちってこんな感じだよな』っていうファッションだと思います』と語る。

 そして、『(本作を観ると)ヒールをちゃんと履くっていいなとか、スカートっていいなって気持ちになります。私は、アフレコするときにその役っぽい服を着ることはあまりないんですけど、この収録は、ちょっとオシャレしてくるんです。その気にさせてくれますね』と笑顔で明かした。

 また、本作は、SATCファンにはもちろんのこと、SATCを見たことのない人にも十分に楽しめる作品でもある。それは、先のファッションもそうだが、ストーリー的にもいえる。

 『彼女(キャリー)が回を追うごとに、ファッションだけでなく、色々な葛藤をして人間としても成長していくんです。もちろん、私たちはその姿を見ているだけなんですけど、一緒に成長できているような、まるで自分がそれを体験したかのような感覚になれます』。

 さらに、女性にとってはキャリーとその友人たちの「ガールズトーク」も魅力。『20代後半の私が見てちょうどいいくらいの話題を話しているなと思うところもあるんです。すごくオープンだから(笑)。
初恋といった部分は、もちろん懐かしい感じはしますが、それ以外は大人が見ても共感できるんじゃないかなと思いますね』。

 SATCに続いて女性が心躍らせる要素満載の、『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』。女子力アップしたい人も、女子気分を満喫したい人も必見の作品といえそうだ。(取材・撮影:嶋田真己)
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