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よく笑い、真っ直ぐとした瞳を見せる。向き合えば向き合うほど、山谷祥生と雨宮天のコンビは本作にぴったりのキャスティングだと実感する。オーディションで役を得た時のことを聞いてみると、山谷は「めちゃくちゃ嬉しかったですね。合格の話をもらった時は収録中だったので、あまり大きな声を出せなくて。家に帰ってから、『本当なのかな!?』と思って、部屋をゴロゴロとしました」。
何とも不思議な感情表現だが、「部屋を端から端までゴロゴロして、壁に頭をぶつけてみて、現実かどうか確認した」のだとか。山谷の話を爆笑しながら聞いていた雨宮は、「私は、『ええ!?』って大きな声を出してしまいました」と振り返る。
「『まさか、私が!?』と思って。やっぱり、何度もオーディションを受けてきて、落ちてきた経験があっての、ヒロインだったので。信じられなかったですね」。
本作は、「一週間で友達との記憶が消えてしまう」という藤宮香織(雨宮)と、それでも香織と友達になろうとする長谷祐樹(山谷)が織りなす物語。切ないストーリーながら、お互いを思いやる気持ちに胸がキュンとするような作品だ。「こんなにピュアで優しい作品が、自分の初主演作品になって本当に嬉しい」、と2人ともが穏やかな笑顔を見せた。
演じる役柄について聞いてみると、山谷は「長谷くんとして、ナチュラルにセリフを読んでみた時に、自分の中にあった長谷くんビジョンと、そんなにブレがなかったんです。長谷くんは自分に似ているところがあって、そういった意味ではハマり役になったのかなと思います」と、等身大で演じられるキャラクターだった様子。
どんなところが似ているのだろうか? 山谷は「頭が良くないところとか」と笑うが、「真っ直ぐでひたむきで一生懸命なところは、長谷くんとまったく一緒です!」と雨宮。山谷は「うわあ!ありがとうございます!」と机に頭をぶつける勢いで、頭を下げた。雨宮によると、「山谷さんは朝、すっごい早起きして、カラオケで声を出してから現場に来るらしいんです」とのこと。山谷は「不安なんです。
山谷は「いやいや、藤宮さんと似ているところ、たくさんありますよ」と分析する。「雨宮さんはすごくピュアで飾らない。背伸びをしないし、いつもありのままでいる。そんな印象があります。あと、どんな話にも興味を持って新鮮なリアクションをされるので、本当に真っ直ぐな方だなと思いました」。
役柄への愛情が溢れ出す2人だが、山谷は「僕は“カッコつけ”なところがあって。自分をカッコ良く見せようとしちゃうんですよね。でも長谷くんを見ていると、ありのままでいるのが一番なんだなと思います」と長谷くんから影響を受ける部分も多かったという。一方の雨宮は、「香織ちゃんを演じる時は、少しでも私に邪な気持ちがあったら、あの天使のような笑顔を台無しにしてしまう。なるべく純粋な気持ちでと心がけているので、私もちょっとピュアになったかもしれません」とはにかむ。すかさず「最初からピュアですよ!」と山谷が突っ込むなど、コンビネーションも抜群だ。
記憶の喪失がテーマとなるが、2人にとっての「これだけは忘れたくない記憶」を教えてもらった。雨宮は「高校生の頃、将来に悩んで毎日のように泣いていたことがあったんです。その時の気持ちは忘れたくないですね。私はネガティブな方なので、心が折れそうになる時もあるんですが、今ここで諦めてしまったら、あの時の自分があまりにも報われない。良い思い出というわけではないですが、その時の自分に支えられていると思います」と、強い眼差しを見せた。
山谷は「今回のオーディションに受かった瞬間の喜びは忘れたくないですね」とニッコリ。
清々しいほどの真っ直ぐさだが、続けて「頑張っていれば、こういった作品に関わることができる。その事実を心の中心に置いておけば、この先に苦しいことがあっても、また頑張れると思うんです。『一週間フレンズ。』は、間違いなく、これからの自分の支えになります」とキリリと表情を引き締めた。
憧れの声優は、「沢城みゆきさん」(雨宮)、「福山潤さん」(山谷)とのこと。愛すべき作品と出会い、確かな足取りで声優道を歩み始めた2人。これからの活躍が楽しみで仕方がない。
『一週間フレンズ。』は、好評放送中。