映画『猫侍』の玉之丞役で大人気を博した、あなご、大人さくら、若さくらの白猫たち。中でもメインを務めたあなごの愛らしさは、主演の北村一輝をメロメロ状態にしたほど。
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本作は、『ねこタクシー』『幼獣マメシバ』などを手掛けてきたスタッフが再集結した癒し系人情時代劇。“百人斬り”と怖れられた幕末の浪人剣士(北村一輝)が愛らしい猫・玉之丞と出会ったことで、その生き方を変えていく姿をコミカルに描く。
まゆみさんとあなごとの出会いは、今から約9年前。「うちのお客様が諸事情で猫が飼えなくなり、あなごと、あなごの旦那さん(たらお)、そして息子(いくら)の3匹を引き取ることになったんです。いわゆるリタイア猫なんですね。最初は環境が変わり、みんなストレスがあったと思いますが、特にあなごは引っ込み思案で、ごはんも食べず、顔も姿も一切見せなかった」と、当時を振り返る。
結局、「あなごは(性格が)撮影には向かないね」ということで、時々CMなどに出演する程度で、スタッフがペットとして家庭で飼うようになったという。だが、一目見た瞬間、誰もが心奪われるあの天使のようなルックスを周りが放ってはおかなかった。『ねこタクシー』の端役で映画デビュー、そして今回の『猫侍』、あれよあれよという間にスター街道、猫まっしぐらである。 ちなみに、まゆみさんの専門であるアニマルトレーナーの仕事は、動物たちの環境への順応性を育てることから始まるという。「特に猫は、知らない場所へ行くと、可愛いしぐさも食事もできなくなり、いい絵が引き出せなくなるので、普段から車で出かけて人と会ったり、いろいろな環境に慣れさせることを心掛けている」とのこと。
撮影の際は、「俳優さんに動物の特徴や扱い方などを伝えたり、監督が欲しいシーンを誘導したりします。猫は犬よりもネガティブな駆け引きをするので、マイナス要因を消していき、そこへ行かなければならない状況を作ってあげることが大事。無理強いはだめ、あくまでも誘導」と強調する。
また、俳優との事前のコミュニケーションは人によってさまざまだという。「今回は、北村(一輝)さんがあなごに歩み寄ってくれたので助かりました。昔、自分にしか懐かない気難しい猫を飼っていたそうで、あなごを見ると、その猫を思い出し、愛おしくて仕方がなかったそうです。まさに相思相愛、私たちには入り込めない2人の世界がありましたね」と目を細める。
そのラブラブぶりを見せつけたのが、あなごを抱いて北村(一輝)が殺陣をするシーン。「あなごがパニックになって怪我をさせたらどうしよう、と緊張した」というまゆみさんの心配をよそに、あなごは北村(一輝)の胸の中に納まり、安心しきった様子。「まさに日々の愛の積み重ねの賜物ですね」と感慨深げに振り返った。
続編を望む声が日増しに大きくなる中、「北村(一輝)さん、あなごが出るんだったら僕も出たいなぁって言ってましたよ」と教えてくれたまゆみさん。こんなにも様々な人を虜にしてしまうあなごの可愛さに、もはや続編を期待するなという方が酷である。
映画『猫侍』は7月18日よりレンタル開始、8月6日よりブルーレイ&DVD発売。
白猫たちを指導してきたZOO動物プロのアニマルトレーナー・北村まゆみさんに、撮影の裏話を交えながら、あなごの知られざる生い立ちや、その魅力について語っていただいた。
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本作は、『ねこタクシー』『幼獣マメシバ』などを手掛けてきたスタッフが再集結した癒し系人情時代劇。“百人斬り”と怖れられた幕末の浪人剣士(北村一輝)が愛らしい猫・玉之丞と出会ったことで、その生き方を変えていく姿をコミカルに描く。
まゆみさんとあなごとの出会いは、今から約9年前。「うちのお客様が諸事情で猫が飼えなくなり、あなごと、あなごの旦那さん(たらお)、そして息子(いくら)の3匹を引き取ることになったんです。いわゆるリタイア猫なんですね。最初は環境が変わり、みんなストレスがあったと思いますが、特にあなごは引っ込み思案で、ごはんも食べず、顔も姿も一切見せなかった」と、当時を振り返る。
結局、「あなごは(性格が)撮影には向かないね」ということで、時々CMなどに出演する程度で、スタッフがペットとして家庭で飼うようになったという。だが、一目見た瞬間、誰もが心奪われるあの天使のようなルックスを周りが放ってはおかなかった。『ねこタクシー』の端役で映画デビュー、そして今回の『猫侍』、あれよあれよという間にスター街道、猫まっしぐらである。 ちなみに、まゆみさんの専門であるアニマルトレーナーの仕事は、動物たちの環境への順応性を育てることから始まるという。「特に猫は、知らない場所へ行くと、可愛いしぐさも食事もできなくなり、いい絵が引き出せなくなるので、普段から車で出かけて人と会ったり、いろいろな環境に慣れさせることを心掛けている」とのこと。
撮影の際は、「俳優さんに動物の特徴や扱い方などを伝えたり、監督が欲しいシーンを誘導したりします。猫は犬よりもネガティブな駆け引きをするので、マイナス要因を消していき、そこへ行かなければならない状況を作ってあげることが大事。無理強いはだめ、あくまでも誘導」と強調する。
また、俳優との事前のコミュニケーションは人によってさまざまだという。「今回は、北村(一輝)さんがあなごに歩み寄ってくれたので助かりました。昔、自分にしか懐かない気難しい猫を飼っていたそうで、あなごを見ると、その猫を思い出し、愛おしくて仕方がなかったそうです。まさに相思相愛、私たちには入り込めない2人の世界がありましたね」と目を細める。
そのラブラブぶりを見せつけたのが、あなごを抱いて北村(一輝)が殺陣をするシーン。「あなごがパニックになって怪我をさせたらどうしよう、と緊張した」というまゆみさんの心配をよそに、あなごは北村(一輝)の胸の中に納まり、安心しきった様子。「まさに日々の愛の積み重ねの賜物ですね」と感慨深げに振り返った。
続編を望む声が日増しに大きくなる中、「北村(一輝)さん、あなごが出るんだったら僕も出たいなぁって言ってましたよ」と教えてくれたまゆみさん。こんなにも様々な人を虜にしてしまうあなごの可愛さに、もはや続編を期待するなという方が酷である。
(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『猫侍』は7月18日よりレンタル開始、8月6日よりブルーレイ&DVD発売。
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