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現トップスターでは最長となる6年にわたりトップ男役として、星組のみならず、宝塚全体をけん引してきた柚希。本日から開幕した『The Lost Glory』では、専科の轟悠(とどろきゆう)がアメリカン・ドリームを実現した建築王オットー役で特別出演。
本作は第一次世界大戦後、空前の好景気に沸くニューヨークを舞台にウィリアム・シェイクスピアの『オセロー』をモチーフとした男女の愛憎劇が展開し、柚希は、上流階級に対する憎しみと、飽くなき野心を抱く敵役イヴァーノを務める。
「ずっとヒーロー役が続いていましたので、悪役にとてもやりがいを感じながら日々やっております。ただお芝居の中ではイヴァーノの背景が描かれていないので、なぜ彼がこうなってしまったのか、お客様に伝わるようにと心がけています」と柚希。
令嬢ディアナに扮する夢咲は、今回は轟の相手役。「いつもとは違う形ですが、柚希さんとの共演シーンが本音でぶつかり合う場面なので、楽しませていただいています」と挨拶した。
専科所属で歌劇団の現理事でもある轟との共演については、柚希が「昔、『長崎しぐれ坂』というお芝居で、轟さんが演じられた役を新人公演でやらせていただいたことを思い出しました。なんとか所作を真似しようと思ったのですが、なかなかできなくて。葉巻を吸う仕草ひとつとってみても、やはり今でも轟さんの所作は素晴らしいです。毎日、みんなで学んでいます」と先輩を称えた。
そして退団に話が及ぶと、柚希は「毎回が退団公演だというつもりでずっとやってきましたが、本当に限られた期間がはっきりとしました。
夢咲は「残りの日までまだまだあるので、日々自分に厳しく、そして宝塚を愛していきたいと思います」とそれぞれ想いを述べた。
その他、ディアナの初恋の相手ロナルドに紅ゆずる(くれないゆずる)、有力政治家の息子カーティスに真風涼帆(まかぜすずほ)らが出演する。
宝塚歌劇団星組公演『The Lost Glory -美しき幻影-』、『パッショネイト宝塚!』は、東京宝塚劇場にて9月5日から10月5日まで公演。